透は、幼い時に父を亡くす。高校一年では母も亡くし、住む家もなくす。これは、草摩家の面々に出会う前の初期設定。このあまりに不幸な設定は、なぜ必要だったのか。 先天的不幸と後天的不幸 この「フルーツバスケット」では、主要登場人物のほとんどが何ら…
結局、透が天然で十二支からのプレッシャーを受け止めてあげられるのは、透が感受性が高いのではなく、その逆で、鈍感力が高いからではないか。 物語の半ばから透は自分の使命を理解する 透が十二支に好かれるわけ 透が魚ちゃんや花ちゃんに好かれるわけ 透…
タイトルが何故にフルーツバスケットなのか。それは、主人公透に、草摩の人間が惹かれる理由はどこにあるのか…に関わりがある。
主人公が、周りの好意に対し鈍感であるという、ハーレムの黄金パターンは踏襲されている。しかし、もちろんフルバ独特の設定が用意されている。 ぼっちでは無い ハーレムものは、異性にはことごとく好かれるが、同性の友人は、添え物程度もしくは、極端な場…
これは、オジー・オズボーンの生前中に公開された遺書。そんな印象の曲である。 Ozzy Osbourne - Ordinary Man (Official Music Video) ft. Elton John MV構成は定年退職後の自分史みたいなもの 自分の生い立ちから始まる半生、というよりほぼ一生をこのMVで…
「ヒックとドラゴン」シリーズの第3部、完結編となる本作は、日本公開が2019年12月の米国3Dアニメ映画である。アメリカでは、週末興行収入ランキング初登場1位の作品となっている。しかし、なぜか日本では余り人気がない作品。とはいえ、特にこの…
オリビア・ニュートン・ジョンのヒット曲「そよ風の誘惑」は、初夏の草原の爽やかさを彷彿とさせるメロディに、オリビアの清楚な中にも力強さの宿る歌声が相乗効果となった名曲であるが、その日本語版タイトルもまた、絶妙なのである。 日本語版タイトル 原…
このエントリー作成時点ではまだ連載中のこのマンガ。育成世代後期、高校生世代、しかもJリーグ下部のユースチームが舞台である。この舞台設定が絶妙で、単なる友情・努力・勝利ではない複雑なスポーツマンガに仕上がっている。というよりもここには、真の…
アミバは「自称天才」扱いされて、どちらかというと笑われる対象として描かれている。現にレイは嘲笑気味にアミバに語りかけている。しかしアミバはやはり天才である。拳法の天才度でいえば、恐らく北斗の拳の中で最上位の天才である。これについて見ていく…
北斗兄弟の三男ジャギという男。普通に考えれば、この時代にしては非常にラッキーな人生を歩めたはずなのに、弟に負けたということのみにこだわったために人生を終えることになる。リスク管理というより損得勘定がまるでダメな人であった。 なぜラッキーなの…
「秒速5センチメートル」には、小説版とともにマンガ版(原作 新海 誠、漫画 清家 雪子)もある。小説版よりは映画版寄りの展開である。 キャラクターデザイン 映画版とは異なる。ただし、映画版はそもそも背景の精細な描写対比、人物の描写がのっぺりして…
「第三話 秒速5センチメートル」において、貴樹が部屋を出てエレベーターに乗っている際、ポケットから鍵の束を落とす描写がある。このシーンがなぜ挿入されたのか考える。 鍵を落とす直前の描写 流れの中で落とした鍵 落とした鍵の意味 落とした鍵さえも意…
「秒速5センチメートル」は、短編三部作である。その第一話タイトルである「桜花抄」にある、桜花とは何を指すのだろうか。 第一話 桜花抄 冒頭 図書室に舞い込む桜の花びら 岩舟駅校内ポスター 雪の中訪れた桜の木 第二話 コスモナウト 第三話 秒速5セン…
「秒速5センチメートル」には、小説版がある(マンガ版もあるが別途)。 詳細はこちらも別途考えるとして、ざっくりその存在意義と位置づけを見ていく。 なお、小説版は角川文庫版を元にしている。 映画版との関係 作者あとがき 内容的比較 画でしか表現で…
明里と貴樹の関係は、貴樹と花苗の関係ときれいな相似形にある。 思い続けるか否か 手の届かないところに行くこと 決定的な別れのシーンでの2人 残された者の末路は描かれず する側とされる側はTPOで入れ替わる 思い続けるか否か 貴樹は明里を思い続けて…