アーチーボルト・コーンウェル。通称アーチー。「キャンディ・キャンディ」においてイケメン枠でありながらキャンディと恋仲になれなかった男。彼のどこがいけなかったのだろうか。
諸悪の根源はアンソニー
アーチーと初めて出会った際に、キャンディはアーチーのことを多少意識した次のような発言をしている。
あ あの人…あたしにウインクした 手にキスした なげキスもした アーチーボルト…
この時のキャンディの顔は本当に満ち足りた顔をしている。これだけ見たらアーチーにも可能性がありそうなものなのだが、しかし、キャンディは、既に丘の上の王子様に瓜二つのアンソニーに会った後なのだ。つまりアーチーは最初からなすすべもないのである。
アンソニーの死後
では、アンソニーが事故で亡くなった後、アーチーがアンソニーのいた地位につけたかというとそうでもなくて、アーチーは何も出来ないままでいる間に、キャンディはさっさと「ステア アーチー わたし1人でやってみようと思います 顔を見るのがつらいので だまってでていくことをおゆるしください」なんて手紙1つで汽車に乗ってポニーの家に帰ってしまう。この辺りの割り切りというか、切り替えの早さにアーチーはついていけない印象。ステアは逆にキャンディを追わず、キャンディならそういうこともあるさ的な感じで見ているので、同じくキャンディに惹かれていてもアーチーのような形にはならない。
テリィという新手
聖ポール学院でようやくキャンディにアプローチできるかと思いきや、テリィなんていう新顔が出てくる。しかもアンソニーの時と同じパターンで、アーチーに会った時にはもうキャンディはテリィと面識があるんだよね。「キャンディ・キャンディ」におけるアーチーの扱いは本当にひどい。イケメン枠だけにそう思うのであって、ステアもニールもまあかわいそうといえばかわいそう。2人とも分をわきまえて行動しているからね(ニールは分をわきまえるというより自らキャンディにも読者にも嫌われるポジションを好んでとっているというべきだけれど)。その意味で自分の愛に素直なアーチーは報われないが老後に振り返った際には悔いは少ないだろう。
アーチー自身の性格
アンソニーは新種のバラの開発、ステアは発明、テリィは舞台。それぞれ自分のやりたいことに努力している。しかしアーチーが力を入れているのは、おしゃれのみしか見えてこない。
結論
おしゃれ番長でしかないアーチーでは、自立する女キャンディと対等なパートナーとなることは無理だな。