Golden Time

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【北斗の拳】はじめに


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「北斗の拳」…古い漫画だ。
舞台は近未来であるのに、設定は199X年と、既に大昔。
しかし今まで何度も色々な出版社・形態で繰り返し出版されているし、パチンコ、パチスロでは現役。
時代を超えて愛されている。

基準とするバージョンと範囲

本マンガはあまりに多くの出版社から多くの形で出版されておりますが、
次を基準として記述を進めます。

テキスト:ジャンプ・コミックス版
これも色々なバージョンがある可能性(※)があるがとりあえず私の持っている版ということで。(※)私の保有する第18巻は表紙の色にバージョン違いがある模様

対象:第1巻第1話「心の叫びの巻」から第16巻第2話「さらば強敵よ! の巻」
つまり最初からラオウ昇天まで。
それ以降は外伝的な話、つまりそれまでと完全に別な話だと考えるためです。

前提

最初に声を大にして言っておきますが、
北斗の拳は毎週毎週盛り上がりが期待される週刊誌に何年も連載されていたわけなので、
話のつじつまが合わなくとも構わないと、考えております。

どんなに伏線を張った筋書きも途中で連載打ちきりになれば回収できず、破綻してしまうのですから。
張り巡らされた伏線がちゃんと一つになるまでは連載を続けてよいなどというのはよほどの巨匠であろう。

そう言う意味で北斗の拳は奇跡に近い話運びだ。

めぼしい登場人物はすべてケンシロウだけでなくラオウとも密接に関係している(ことになってしまっている)というかなり無理なところもあるが、連載時はその話の流れに素直に従うことができるものであった。

週刊マンガと言う点では、「北斗の拳」は、破綻が少なく内容も引き締まって連載が続いたと言える。(但しこれもラオウ昇天までの気がするが・・・)

これはすごいことである。

一方、今読み返せば、やはり話の強引さは目立つ。それは当然である。1話1話1週間の間をおいて何年もかけて読むように作られたマンガをたった数時間で読むのであるから。

この「読まれ方の違い」を抜きに、単に「話が矛盾しているなあ」と言ってはいけないのである。

ここでは、以上のことを理解した上で、たった数時間で読んだ場合に見える矛盾を一つ一つみていき、本当に矛盾なのか、それともそこに何かがあるのかを読み解いていこうというのである。

奇跡のサーガ

原作の武論尊と作画の原哲夫はよくここまでのサーガを作り上げたと思う。

北斗の拳はただ単に次から次へと今までより更に強い敵がでてきて、最初の強敵って何?みたいなマンガとは違うのである。
(でも、ラオウ以降は結局そうなっちゃうんだけど)