シン
その1
北斗神拳伝承者ケンシロウには楽勝で勝ったのに、伝承者争いに敗れたラオウを恐れてユリアを五車星に委ねるオレって…ふっ…。
その2
いくらユリアを形式的には合意の形で自分に着いてこさせるためとはいえ、最初の戦いでとどめを刺さなかったのは失敗した。
人は慢心するとだめだなあ。
圧倒的に勝つと、つい遊び心が出ちゃうんだよな。
胸に七つの傷を付けてみたりしちゃって。
なぁ、サウザー。
お前も聖帝十字陵の仕上げを北斗神拳伝承者で、しかも生きたままで、なんて欲をかいたから失敗したんだ。
その点、北斗神拳はさすがに暗殺拳だ。
敵ながら認めざるを得ない。
ケンシロウときたら、容赦ない。
戦いに勝つ=相手の息の根を止めることだ。
オレが、前回の戦いで、命だけは助けてやったことなどは、考慮だにしない。
情容赦ない、恩知らずとはこのことだ。
ケンシロウは愛のために戦っているらしいが、情けも恩も無視した愛って何なんだ。
結局、強いというのは、相手に対して情を感じないことなんだろうな。
愛するユリアを連れ去った、愛するユリアを追い込んだ、ということで、どんな理由があろうとも、その相手は生かしておけないというのが、北斗の拳における愛の位置付けなのだ。
愛は相手を倒して良い言い訳の記号にすぎないのだ。
サウザー
その1
(ケンシロウとの1回目の戦いで完勝した際のコメント)
いやあ、本当に危なかった。
いくら秘孔の位置が表裏反対と言っても、表裏を分ける対称線上にある秘孔は突かれたらおしまいだからな…本当に危なかった(残悔拳なんて表も裏も無いからな)。
秘孔への突きは効かないと余裕かましたふりをしたのも、ちょっとでも素振りをみせたら、勘だけはするどいケンシロウだからすぐに気付かれる。
本当にヒヤヒヤものだった。
しかし、勝てて良かった。
ケンシロウは聖帝十字陵の立派な礎となってくれるだろう。
その2
わたしの宿星は将星である。
帝王となるべき人物なのだ。
しかし、しかしである。
誰もわたしに協力してくれないではないか。
南斗六聖拳のみならず、南斗108流派も一致団結して力を貸してくれるということもない。
シュウなどわたしに逆らってさえいる。
どういうことなんだ。
宿星…って何なのだろう。
自分は将星という比較的格好良い星だから、今まであまり気にしなかったが、ユダはどういう気持ちで妖星などという宿星を受け入れたのだろう。
考えさせられる問題だ。
ユダ
その1
自分が実は美しくないことにある時気付いてしまい、美しくない者に対して取ってきた自分の過去の言動について反省し悩んでます。
その2
「妖星」なんていう、うれしくない宿星を割り当てられた自分の運のなさを嘆いてます。
その3
南斗が乱れた原因が自分にあるかのように言われているが、過去の南斗と全く関係のないマミヤに対してした行為に対してレイが自己満足の為に戦いを挑んできたのを回避しようと欺いただけなのに…南斗を乱す意思も行為もしていないよ。よく考えてよ、まったく。どちらかというと、南斗同士の戦いを仕掛けてきたレイが、南斗を乱すきっかけではないか…と行動の評価が客観的でなく人気やキャラ設定でなされていることを嘆いてます。
その4
水影心だかなんだかしらんが、自分の美しい奥義をケンシロウが真似しているのは、腹が立つ…といいつつ少し嬉しいです。
ユリア
シンの塔から飛び下りた後、五車星を駆使しつつ自分からケンシロウに会いに行けば、ラオウに遭うこともなく再会できることは分かっていたけどね、それでは連載も2巻で終わっちゃうじゃないですか。だから待っていたのですよ。