Golden Time

時はお金で買えません

【カネ恋】第1話 貧すれば恋する


「おカネの切れ目が恋のはじまり」第1話。全4話。残念なことに三浦春馬さんの遺作。しかし、予定の半分も撮影できていないながらも、編集し、放映に踏み切ってもらえたのは感謝しかない。

想像できないキャラクター

猿渡慶太…こんな人間流石にいないだろというキャラ。
まあ、九鬼玲子もそれはいないだろうというキャラではあるが、九鬼は余りに計画的、準備に時間をかけすぎという性格であるが、几帳面と括られる性格の延長線上にあるものである。しかし、猿渡は、生まれてこのかたお金というものを意識することなく欲しいものは欲しいだけ買えたという背景がなければ生まれないキャラである。環境がなければ生まれ得ない性格である。

その意味で猿の小皿のエピソードは、2人の性格が象徴的に出ていた。

三浦春馬さん

ストーリーとは本来関係ないが、主人公の相手役猿渡を演じる三浦春馬さんは撮影中に亡くなり、本作は遺作になった。

三浦春馬さんの演じる猿渡慶太はお金に全く不自由したことのないキャラ。このようなキャラは、スネ夫や花輪くんのように描くのであれば簡単であろうが、後々恋愛対象となることを見据えて、嫌味なくカッコよく演じなければならないという条件は、どういうことか分からない設定である。スネ夫も花輪くんも小学歳だから、まだそういう子もいるよねと言えそうだが、猿渡は30歳を超えているという、演じる上で更なる難題となる追加設定がある。

題材がお金の話

お金の話がメインのドラマなので、軽いタッチで演出したとしても、描かれる内容はハードにならざるを得ない。第1話でも、板垣の現実は、完全にお金に縛られていた。

番組中でも「お金の悩みは人に相談できない」とあったが、このような現実がある中、猿渡のようなキャラを描くのは、かなりプレッシャーになりうる。役とは言え、お金に無頓着なキャラクターは、内面というより、外面上、演じることが難しいキャラだったはずだ。三浦春馬さんの自殺の原因は不明だが、もし仮にお金の悩みであれば、この役は苦痛でしかない。また、お金の悩みではないとしても、自殺するほどの悩みを抱えていながら、お金を湯水のように使うことに何ら思うことのないキャラクターというのは、非常にキツかったはずだ。それでも、第1話では、こんなあり得ないキャラクターをできるだけ自然に見えるような演技をしていたのは、役者としての意地なのかもしれない。この役はタイミング的には、三浦春馬さんには悪い巡り合わせだったように思える。