Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【カネ恋】慶太は愛に飢えている


慶太の行動を見ると、極度に人との間を近くしようとする傾向がある。とにかく笑顔でいて、相手との物理的接触にも抵抗が少ない。これ、極度の愛情不足からくるものではないだろうか。

まりあとの再会時のバー(第1話)

これから別の人と結婚しようとしている別れた元恋人の肩に頭を預けてしまうと言う荒技。これができるのは、愛情に対する自制心がないということ。愛情の飢えを満たす最短距離を走っている。

玲子へのキス(第3話)

これは何なんだろう。これはまりあに対するものとは違う。自分のためではなく相手を思っての行為。しかし距離が近すぎて、間合いが取れていない。

相手との距離が測れないのは何故か

まあ、これはドラマなのでドラマで提供されている情報を主にして考える。まあ、親子関係の歪さなのだろう。父親である現社長は、社内叩き上げからの婿養子で、強く当たることが厳しい教育であると考えているっぽい。一方の母親は、お金を渡せば愛情をかけている、子供は満たされると考えているっぽい。この父母ともに、おそらくスキンシップということを慶太の幼少時から十分取ってこなかったのだろう。慶太は愛情不足を父母以外に求めたのだろう。第2話のわくわくスポーツランドに絡めた話で、じいちゃんこと先代社長のこだわりをよく知っていたことから、父母から得られない愛情を祖父母から得ていたのではないかと思われる。それが過剰な愛情か否かは分からないが、本来父母から得るべき愛情を、意識的か無意識かはともかく、外に求めたということであり、これが他者との間合いがうまく取れないことの遠因になっている可能性が高い。

お金の使い方が自分も他者も同等

慶太は、シャツに9万円近く払うことに抵抗がないが、その一方で、経理の同僚に対して差し入れも、頻繁に行なっている。他者に対して見返りを求めずに自分と同様にお金を使っている様に見える。まあ、自分が仕事で迷惑をかけているという自覚からの行為と考えれば、自分のために使っているということになるが。常にお金が手元にあるため、お金を軸としての損得の概念がないのかもしれない。気持ちの赴くままに自分にも他者にもお金を使えるということ。

お金を使っても得られないもの

しかし、どんなにお金を使っても得られないものも知っている。だから、まりあの作ってきたお弁当も食べたがるし、小皿も自作する。これはどちらも今ひとつピントが外れた対応方法に見える。この様なこともあるが、基本的には慶太は解決方法としてはお金を使うことしか知らない。お金を使っても得られないものを知りながら、お金を使う解決方法が第一に浮かんでしまう。そんな中で、第3話の唐突なキスが出てきたのかもしれない。