Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【この恋あたためますか】最終話


前回ラストの繰り返しから始まる。しかし、タンマ2回は描かれない。ま、そりゃそうか。
とにかく、これはハッピーエンドではない。エンドだ。バッドエンドでもない。思いの持って生き場所のない、宙ぶらりんな感じ。とりあえず最終回で、次はないから、ただのエンドだ。

君が必要だ

お台場で浅羽は、「君が必要だ」と言っているが、「必要」という言葉を使っていることから見ても、その感情は恋愛じゃない。必要という言葉には、相手のことを思う気持ちとは真逆の自分の役に立つか否かという冷たいニュアンスを持つ。このことを恋愛と勘違いしたのが浅羽の不幸である。そしてこれを誘導したのが、実は最初に恋人関係を降りた里保であることが、悲しい。

プライバシーのない家

樹木とスーの部屋。新谷に応えようとした際に、突然の告白を受けて、応えれず持ち越し中なのに、その張本人の相手の送別会を自分の家でやるとか、「恋あた」の世界は、恋に厳しいな。住民が、プライバシーゼロで当然だと違和感なく思っている世界。

キスシーン?

いや、これおかしい。絶対におかしい。そんな感情ないはずだ、少なくとも浅羽には。まあ、最初は、スーと樹木が暮らす部屋でハプニング的なものだし、目撃者いたから未遂だったが…

ちゃんと返事をする樹木

お台場で、新谷に返事をする際の浅羽乱入は、樹木は悪くない。悪くないから、ちゃんと返事をしようとする樹木は正しい子。しかし、新谷は物分り良すぎ。というか、誘導しちゃってる。そこは押して欲しかったわ。自分の涙の上に立つ誰かの幸せ…そんなの望むなよ、新谷。しかも浅羽とも和解しちゃうし。生きやすくしようと妥協しているのだろうが、自分の感情を押し殺しすぎるのは生きづらいと思うよ。

後味悪い、チューしてる〜

最初はスーと樹木が暮らす部屋でのハプニング的なもので、目撃者いたから未遂だったが…その後は、お散歩中の保育園児にチューしてる〜と言われる始末。その後も樹木と浅羽は、キス乱発。

浅羽と樹木では、キスのイメージつかないってば。しかもラストでも、言葉の代わりにキスで語る浅羽。浅羽いつの間にダメなやつになったんだ?もはや最終話だけ、双子の弟と入れ替わったのではないかというくらい、これまでは里保に対しても、キスどころか、手を自らつなぎに行ったりというようなスキンシップの素振りを見せなかった人間から180°豹変している。

クリスマスという熱病

‪樹木と浅羽が、互いが互いの恩人関係であって恋愛関係ではないのに、キスまで行ってしまった。これ、絶対クリスマスが悪い。12月のマジック。正月を終え、寒い2月に、これは恋ではないと気づいても遅い。その時には、新谷も里保も枯れてしまっている。‬その意味で、このドラマのタイトルは示唆的。樹木と浅羽が、互いの人生に行き詰まった際、助言しあった恩人的関係を恋と錯覚した悲劇。この恋は温めてはならなかった。なぜなら恋ではないのだから。温めますか…は、優しく聞こえるが、悪魔の囁きである。

別な世界線

私は信じる。新谷と樹木が結ばれるのが、リアルワールド。で、まあ、余計な道が、浅羽と樹木が結ばれるエンドであると。

やはりプライバシーはない、恋あたの世界

新谷は、何で上杉と碓井に、樹木との間にあったことを全て話しちゃうのか。これすると、上杉と碓井は、樹木とも仲が良く関係も維持しているのだから、樹木が困ることにもつながるよ。いくら振られたとはいえ、相手を思うが故に身を引いた面があるのに、新谷はそこに気づかないのか?というよりも、やはりこの「恋あた」の世界観がおかしいと考えるしかないのだろう。

新谷と里保

良い人同士だから、くっつけば良いのに…というのは浅はかで、良い人同士では、良い刺激がなくて、どっちかが悪い人になっちゃうんだよね。

神子

ヨーシッ!幸せになれたよなッ!頑張れヨッ!恋愛の場数は踏んでいるみたいだが、キレがないし、頭でっかちな感じだし、浅羽に対し勝者であるのに敗者感出ていて、どしようもなけれど、非常に愛おしいわ。山本耕史氏の表情良いわ。

恋人関係になりたての相手に、クリスマスプレゼントとして自信満々にカタログギフト券を渡してご満悦で、一岡の不満が全く理解できない神子は、要は思い込みが激しいキャラということ。社長時代の浅羽に対して強硬な姿勢を取り続けたのも同じ理由。ただし、論理的であり、感情を挟まない点は徹底しており、合理性を認めれば、浅羽を迎える。一岡の不満は、合理性では理解できない女心なため、理解できない顔をするが、少し戸惑ってもいるのは、自分の合理性判断が絶対ではないことも知っているからとも言える。極めて優秀な人なのだろうな。