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【アノニマス】第3話 哀れという感覚に見下し感を覚える


相棒の死のシーンから始まる。こういう情報を小出しに出すことで何かすごい謎みたいな演出。よくあるけれど、実際後から振り返ると全然大したことないってこと多い。『アノニマス』の元相棒の死の謎?もそんな匂いがする。相棒だったら普通の1話程度のネタを伸ばしてるだけの予感が本当にしてならない。

子供の不祥事と親の責任

この第3話では、親子関係について、結構重いところ、深いところを突いてきている。子供の不祥事は、不意打ちで現れて来ることもあるので、親としては心の準備ができないまま対応していかねばならないことも多い。そんな中で第三者から責任を問われても冷静になれないかもしれない。しかし、それでも、親は自分のためではなく子供のことを考えて行動しなければならない。これ、かなり大変なこと。

高校生は善悪の区別がつかない子供?

「たかがホームレス1人殺して僕の人生めちゃくちゃ」で、それが不条理という感覚を持つ高校生。これを咲良が言うように「善悪の区別がつかない子供」として守る必要があるのかと。この考え、咲良も確信が持てなくなっている。これを万丞は、窮屈と表現し、もっと身軽に考えろと言う。本人に実際に会ってどう思うか…この視点は大切だろう。人は年齢だけで成長は測れない。身長でさえ、伸び出すのが早い子と遅い子がいる。精神状態も同じ。

「哀れ」の2文字

万丞の問いかけに咲良は、高校生になるまで.当たり前のことを教えてくれる人が誰もいなかったため、人を平気で見下し殺しても良いと思うようになった高校生に対し、「彼が哀れ」と表現する。万丞も「そうだな」と言う。ただし、この「哀れ」という言葉からは、今度は咲良の高校生に対する見下した感情が現れているように見える。これは第1話の「絶対に犯人を逮捕してみせます!」に通じるもの。やはり咲良は、正義感が空回りというか、言葉が軽いというか、あまり深く考えることのないキャラとして描かれているのだろう。これは第1話の「絶対に犯人を逮捕してみせます!」で既に描かれているもの。

今回も指殺人ではない

今回の事件も、殺人は起きているが、それはネット世界と関係ないもので、殺人事件後の中傷がネット絡みだった。つまり第2話のみでなく、この第3話も指殺人ではなかった。今のところ指殺人と言えるのは、第1話のみ。指殺人は、ネットでの誹謗中傷から自殺に追い込む形態なので、なかなかバリエーションつけづらいし、やはり自殺に追い込まれた結果捜査するではなく、自殺から救うというのがドラマとしては良いだろうから、今後も指殺人自体は起きないことの方が多いだろう。タイトルも『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』と、対策室なので、事前の対応も所管の範囲なのだろう。

3重の事件は人では繋がるが、場所は本来繋がらないはず

元となる事件のホームレス殺人、その犯人の高校生のネット中傷。中傷の主犯と思われる別の高校生にアリバイがある中、更に中傷が続く。しかも親の病院の話といった新しい事実が暴露される。2人目の中傷者は1人目と関係はなかったが、たまたま同じネットカフェから中傷を書き込んでいたというオチ。その偶然はどこから来るのか?これはご都合主義に過ぎる。

たかがホームレス

たかがホームレス殺して何が悪いという言い方は、自分が殺された時に、たかが高校生と言われることを受け入れるということなのだろうか。違うのだろう。その選良意識…これが咲良の言う哀れの正体。