空が実父一ノ瀬風雅に会いに行くことで、ラブコメ要素が弱まってしまった。碧も同行していることでシリアス度は更に高まるし。二人の女性の運命を狂わせた男というキャラクターは、ラブコメには無理。光と周一、ゴンちゃんと漱石の直接対決もラブコメ的でなくシリアス入っており、全体を流れるトーンは重い。
血縁者は父のみ、育ての親は義母のみ
空には、血がつながる人間は父一ノ瀬風雅のみ。育ててもらったのは母碧のみ。会いに行くこと自体は理解できる。これがラブコメでなければ。ラブコメで何でこれがいるのかが分からない。光、ゴンちゃん、周一、漱石、サリーと俊一郎と、ラブコメ要員がこんなにいる中、なぜ一ノ瀬風雅を追加したのか。
ラブコメではない
空の出生の秘密から始まる一ノ瀬風雅の話、何で必要なのかわからない。そもそも碧が実の母ではないという設定が必要だとも思えない。入野とのすれ違いをもっと丁寧に描けば良いのにとしか思えない。
おだやで会う2組
視聴者からみれば、どう見ても勝負が決定的なのだが、実際に「恋人」の立場にいるのは、敗者側だという微妙さ。
光と周一
光の余裕に見える対応は、勝者ではなく敗者の態度なのかもしれない。この2人の会話を光の同級生が聞いていることがポイント。周一が焦るのは、恋人の地位にあることを自認するからである。光は、同級生の前で積極的にではないが空を恋人にする気はないと宣言したことになる。光は誠実に対応せず、話を逸らしてしまったことで、周一のみならず自分も傷つけることになった。年齢的には大人ではあるが、恋愛はまだまだ未熟。
ゴンちゃんと漱石
こちらは、対照的にオトナな対応すぎる。そもそも光と周一とは違い、2人にはもう一人、一ノ瀬という男が介在する。あと、ゴンちゃんは、漱石に今も碧が好きか聞かれて、何も言わないが好きだと顔が言っている。これは漱石も気づいたはず。
一ノ瀬の独白
何か良いことを言っているように見えるが、単純に自由気ままに生きてきたと言っているだけ。そもそも一ノ瀬には碧の一週間の恋愛の記憶がな買ったわけであるし、どこにも誠実さはない。やはりクズだ。この一ノ瀬の話は次回も続くのでどのような顛末かは未だわからないが、予想した通り、クズをクズとして描かず、憎めないクズのように描かれようとしている感じがする。
ラブコメのバランス感
かぐや姫のくだりは、第8話がヘビィな内容で、ラブコメ成分が明らかに足らないことからくるものだろう。しかし、出生の秘密から一ノ瀬までのストーリーを無くせば、こんなことする必要もなかった。ラブコメにこんなシリアス要素は要らない。