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【リコカツ】第8話 紘一が一ノ瀬に仕返しする回…


かなりのシリアスシーンで始まる第8話。しかしシリアスに見えるが、水無月と武士野郎こと紘一とのやりとりは、シリアスなんだけれど何かおかしい。しかも次の紘一登場シーンでは、青山が家に上がっている。何で紘一はジャンジャン家に上げてしまうのか。そらもある意味ライバルに。

見守る責任?

「見守る責任」と紘一は水無月に言いながら、全然見守るができていなくて、うろちょろ動きすぎている。水無月にも青山にも接触しているし。離婚後も元妻のことを見守る責任とか法律の根拠がない中で何を言っているのかという感じ。通報されなくてよかったというくらい危ない行動。一番ダメなのは、紘一の中で、再婚は青山とすべきで、水無月と付き合わせてはダメという、本来、咲の自由なことを勝手に推測して押し付けている行為は、結局、亭主関白的な発想であり、やはり何も変わっていないのかとなる。

一ノ瀬

うろちょろ動きすぎているといえば、この人も動き過ぎている。前回は紘一に過去の悪行について話したが、今度は咲に同じ話をし、泣きながら色々咲に謝り始めた。これもよく分からない。シリアスなのか?このシーン。一ノ瀬の行動がわけわからな過ぎてコメディに見える。

水無月先生さえもうろちょろしている

よく考えれば、前回第7話のラストでは、水無月も紘一に会いにタクシー使っている。これは水無月としては最大限のうろちょろだ。紘一と咲が別れたことを知ったら、スイッチが入ったように皆うろちょろし出したのホラー的で良い。ただ、その誰もが、紘一と咲は別れるべきではなかったと思って動いているようなのがまたホラー。別れる直前まで、別れさせる方向を向いていたじゃない、あなた達!と言いたい。

デイト

青山と咲を騙してデートさせておいて、自分は一ノ瀬とデイト。これは酷いな紘一。しかし紘一の酷さはこんなものではないことが後に分かる。とにかく咲の周りどころか自分の周りの人間にも会いまくって無茶苦茶工作しまくる。

ペンのプレゼント

咲にペンを強引にプレゼントする水無月先生。紘一が咲にあげたペンを取り上げ、別のペンを渡すという行為。紘一にとってペンは、咲の仕事道具という意味だが、水無月にとってのペンは、自分の仕事道具、というより自分自身。自分のことをいつも忘れないでいてくれという意味だろうなぁ。紘一がペンを贈るのとは意味が全く違う。水無月が渡したペンに水無月の思いがこもっていることは分かっても、それはもはや思いというより怨念という感じで、あまり持っていたくないのではないかな。案の定、仕事で使っていないことを水無月に見咎められてしまう咲。もらったんだから、せめて水無月の前では使わないと。仕事上は大切な相手なのだから。この辺り咲も自分に正直すぎる。この正直さを紘一の前でも出せば良いのに、好きでもない相手にはできることも、好きな相手には出せない。紘一のことが好き過ぎてできないと。この辺り、青山はよく見ていて、デート中に、咲が紘一のことを本当に好きだと看破する。そして、だからこそ青山は咲と2人の時にグイグイ押してくる。これはプロポーズに見せかけた、元の鞘に戻れとのメッセージに見える…うん?元の鞘というのは、一周回ると、青山のことか?

女チームと男チーム

なぜかチームに分かれて集まっている。前向きなことばかり話す女チームと、後ろ向きなことばかり話す男チーム。それぞれのチームの真ん中で困惑する咲と紘一。

スルーされる水無月先生の死亡フラグ

水無月の言う通り、咲は水無月をスルーし過ぎている。少なくとも恋人候補になっていないことくらいは水無月でなくとも分かる。そしてそれを承知の上で、水無月から咲に出す提案が、冴えている。今書いている原稿が書き上がった時に誰かと付き合っていなかったら自分と付き合え…これ、水無月と咲が、小説家と担当編集者という関係にあることをうまく利用した賭けになっている。しかも、恐らく水無月は、咲と紘一が元の鞘に収まることを企んでこのような賭けを提案しているようなのも良い。つまり負けたいという願望を現実化させたいがための賭け。というより、このセリフ、いわゆる死亡フラグそのものの文脈で話してるの、さすが作家さんって感じ。

水無月が欲しいのは繋がり

水無月は、恋人が欲しいのではなくて、繋がりが欲しいのだろう。だから、繋がりの形態は親友でも良いし家族でも、もちろん恋人でも良い。とにかく孤独でいたくないので誰かと繋がりたいというのが本心ではないのか。だから咲だけでなく紘一にまでちょっかいかけていると。というより、紘一がメインかもしれない。恐らくこれ迄の編集者にもそれを求めてちょっかいかけてきたのだけれど、あくまでワガママな作家に付き合わされる担当編集者というスタンスを崩してもらえなかったので、孤独は癒されなかったと。しかし、咲はともかく紘一は、ガツンと返してくれる。からかっている風を装って、水無月は、紘一とのやりとりが、心底嬉しいのだと思う。

結婚したら仕事をどうするかを一ノ瀬に聞く咲と、青山に頭を下げる紘一

結婚するなら仕事を辞めると言う一ノ瀬に対し、咲は、咲のことを気にするなと言う。つまり付き合うことのお墨付きを与える。一方の紘一は、青山に頭を下げて咲と付き合えと言う。おかしな元夫婦だ。

というより、結婚したら、最終階級が今の一ノ瀬に届かないであろう紘一を立てるために仕事を辞めると言い切る一ノ瀬に対し、咲は叶わないと言うより、生き方の根幹に関わる価値観が紘一とは違うことを痛感したのだと思う。紘一の生きる世界では一ノ瀬の言うような価値観が正しいのだと。生き方に絶対的正義などなく、相対的なものだと思い知らされ、諦観したという感じ。しかし、一ノ瀬は、階級の壁について満足できるのかという気はする。一ノ瀬が紘一のどこに惹かれたのかが分からないので何ともいえないが。

縁起の良さそうなところに呼び出しておいて振るスタイル

紘一、酷いな。格好からして休日に、神社に呼び出して付き合えないと言い、そのまま立ち去るの極悪人の所業。これ、バーベキューの際に、咲を置き去りにしたのを踏まえた復讐だよね。これを一ノ瀬に対してナチュラルにやってて、無邪気の皮を被った残酷さは幼稚な悪意に勝ると観てて思った。

どう見ても、付き合いOKのシチュエーションだよ、これ。この神社がもし縁結びの神社だったら、もう一ノ瀬にとってはトラウマになるレベルの行為。ロケ地の大宮八幡宮は、東京都杉並区にある子育ての八幡さま。子育てなんて縁結びを通り越しているから、茨城からわざわざ東京のこのようなところに呼び出されたら、普通に期待度マックスになる。それなのに紘一は一ノ瀬に引導を渡す。で、自分は走って都内の咲の家にダッシュ。大宮八幡宮にした理由は、一ノ瀬を振った後、咲の家に効率よく行くためだったと。ホント極悪人だな紘一。一ノ瀬は傷心のまま茨城に1人で引き返すことになるのだが、それは流石に描かれない。そんなことしておきながら、咲には一ノ瀬と付き合うことにしたとか言ってる。言動が狂気すぎる。何と言うか第8話の紘一の行動は、もう咲のことしか考えていなくて周りの他の人たちとちゃんと向き合えていない。いや、咲とさえ本人の前ではちゃんと向き合っていない。何かに取り憑かれたように闇雲に行動している感じ。

Pale Blue

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