どんでん返しのどんでん返しのどんでん返しみたいなのは、会話だけでやられると辛い。今回はそう言う回。シナリオ上は合理的に展開していくストーリーでも、2人の人物が短時間に攻守を変えて、最後はまくしたてて話されると、勢いだけしか分からなくなる。【個人の感想です。理解には個人差があります】
なぜ容疑者の女性は生きているのか
若く生命力のありそうな男性社員は、換気しようと階段を上がったところを、落下して死亡。後から中に入った専務も死亡、しかし容疑者の女性は生きている。このガスは空気より軽いからというのを端的に描いていて分かりやすかった。しかし、容疑者は装置の設計者とはいえ生き残れたのは奇跡。専務の身長170cmとして、鼻と口は地上155cm位。容疑者は倒れていたので地上5センチ位。その差は150cm。社員は階段を上がった先で天井は更に高く5mありそう。なのに150cm差の専務のみ死亡で容疑者は生存なの変。ただし、床近くにある排気口に顔を向けて倒れていることから、そのお陰で生存できたということなのだろうか。なかなかギャンブルである。しかも、この微妙なトリックを微妙だと認識しているようで、ストーリー上、容疑者を守る役割の怪しい過去を持つ医師を配置している。このため、容疑者はガスを全く吸っておらず吸ったふりをしていた可能性が出てきて、そこをキントリは突いてきていた。怪しい過去を持つ医師の存在意義…物語の辻褄合わせとしか思えないの残念。
β-VZガス
食品工場の食品リサイクルシステムが誤作動して出るガス。食品関係の装置から、誤作動とはいえ致死性がかなり高いガスが出るのは装置として欠陥だろう。そんな装置あり得るのかな。
相変わらず居酒屋で作戦会議
捜査の秘密情報もバンバン話しているの、毎度のことながらおかしい。
サイバー犯罪対策室の玉垣に至っては、
明日の聴取のために少しでも早くお伝えしようと思いまして
と言って捜査情報を表示するパソコンを居酒屋内で開いている。何で居酒屋なのか。これ、警視庁内で勤務中にやれば良いだけなのに、なぜ居酒屋でやるのだろう。それがウケると考えるからだろうけれど、居酒屋で仕事のことを話すシーンを観たい人って…。今は、仕事の話は職場の外では厳禁というのが常識だと思うが。わざわざ、今の時代では非現実的といえる居酒屋で捜査情報を話しまくるシーンを持ち出してまで描きたいものとは何なのだろう。視聴者のノスタルジーのため?視聴者層…ということか。
ベッドを持ち込んだ緊急取調室
クライマックスであるはずが、それまでに時間をかけて十分分析していたために、予想通りの展開…かと思いきや、そこまで行っちゃうのかというとこまで行く。刑事部部長に、
実に特殊な聴取でしたね
と言わせてオチをつけるの良い。ホント特殊だったから…ただ、特殊なのは単に強引な筋書きというか、騙し騙されの駆け引きになって、しかもそれが短時間での短い会話だけでなされるから、何が何だか理解できないまま終わった感じがしてしまう。
ベッド持ち込みを許可した段階で、患者第一を主張していた医者が、今回の患者においては、真実を明かすことの方が、患者を守ることより優先すると理解したのだろう。つまり、この患者は嘘をつくタイプの人間だと。
専務のみの手柄?
画期的な「SY21」の開発者は、被害者の一人である専務のみであると社内で噂されていると、キントリの小石川は男性社員から聴取している。これ、専務は手柄もちゃんと共同にしようとしていたと言う容疑者の話と矛盾する。クライマックスを盛り上げるために不整合起こしているように見えるのだが、聴き取りとは、発言者の主観が含まれるので常に真実とは限らないとも言えるので何ともいえないか。