ペガサス・インクが会社として急成長していく中、それに全くついていけない泉美。泉美が成功した仕事の方法と、ランタンの下に入った後の仕事の方法が全く違うからなのだろう。泉美はプロジェクトリーダータイプの仕事で力を発揮する人間。
ペガサス・インクの理由
①ペガサスみたいに羽ばたいて飛躍できますように
②古代ギリシア語で泉という意味
③教養や名声の象徴
今これを描いたことに意味があるのかとは思う。
帰る場所
航には杏奈がいる部屋がある。しかし泉美の部屋には誰もいない。これまではケント様がいたのだが、サービス終了してしまうし、泉美の心を癒す場所がない。倫久が手を差し伸べようとはしているが届かない。
そして、社長室にはケント様がいない。もうこれだけで息苦しい。しかも自宅の部屋のケント様も片付けると言う。泉美の心の支えとなるものはもう何もなくなった…ということか。サービス終了は、もうケント様に会えないということでもあるし。しかし、心の隙間を埋めるために倫久と付き合おうとしたのではなかったのか。泉美本人も謝っているが、ここがダメというか、倫久を男として見ることはできないと最初から本人も多分分かっていたのだろう。
会社のスケールの話
会社を大きくするということを前面に出すと、ビジネスの話、お金の話が表に出てくるのは仕方ないと皆が納得しかけている。これ、会社存続の危機なのだろうなとあからさまにわかる演出しているの、最終回直前らしくて良い。
倫久と航
泉美が倒れたことにつき、航は、倫久がいながらなぜボロボロになるまで放っておいたのかと詰め寄る。渉の言い分も分かるが、倫久の大人の対応の仕方も一理あるので、結果だけで見てはいけない。
追い込まれる泉美
会社を辞めます…情熱がなくなった、乙女ゲームのことがわからなくなった。これ、大企業の傘下に入るというのはそういうことと分かっていなかったことが泉美の限界。ランタンの社長が悪いということではない。
何をやったら良いか分からない、自分の判断にも自信が持てなくて、前と全然違う
それはその通りである。これまでと違う仕事をしているのだから。この辺り混同しているのを教えてあげる人がいなかったのが泉美の不幸。
最終回直前なので
シリアスな話を持ってきて最終回を迎えようということは理解できる。話もペガサス・インクの中の出来事であるし。ラブコメ要素もちゃんとある。しかしちょっと重い。しかし、この重さは、安易に主人公を交通事故に遭わせるストーリーよりはよほど良い。泉美なら陥るであろうと納得できる仕事上の問題にぶつかった上でのシリアスさは、納得感ある。まあ、だからこそそのシリアスさが重い。これは名作ゆえの重さなのかもしれない。
オートロックの意味がないマンション
航が、もう部屋の鍵を持っていないのに、あっさりマンション入り口を突破するだけでなく、部屋に入ってしまう展開は凄いとしか言いようがない。いくらドラマとはいえ、やっていることは不法侵入だし。