Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【推しの王子様】最終話 ラブコメとして綺麗過ぎるラスト


綺麗な終わり方。ラブコメだから本命同士が結局くっつくのはお約束だが、全ての主要人物が前を向いて新たな一歩を踏み出していて納得感は少し足りないが、満足感はある。第1話の荒唐無稽な展開からは、最終回でこんなに綺麗な終わり方になるとは想像できなかった。

支えるだけじゃ駄目だったと言う倫久

泉美の才能を見出し盛り立ててきたが、泉美が情熱を維持できなくなる事態には全く対応できなかった。これを支えるだけじゃ駄目という言葉で言っている。

確かに、倫久は、泉美の前を向く力を加速する能力はあったが、立ち止まり後ろを向いてしまった泉美を再度前に向かせ、走らせることは出来なかったように思う。ただ待つだけだった。これは倫久の限界とも言えるが、それが倫久だとも言える。最終的に泉美の故郷に会いに行くことで先に進めたのは、倫久にとっての成長なのかもしれない。

ペガサス・インクは会社というより、チーム

これがランタンとペガサス・インクのメンバーとの認識違いなのだろう。そして、チームの中心は泉美であると、チームの誰もが知っている。いわゆる社長の概念とは違う何かが泉美のポジション。これを泉美自身が分かっておらずブレたから、ペガサス・インクは一時混乱したと。

ランタンの社長がペガサス・インクの売却の話を進めろと言ったのは、誰に売却?というところが抜けていたが、泉美たちの手にと言うことなのだろう。明示的に描かれなかったが、ランタンの下に入った際、ペガサス・インクの経営陣、ひょっとしたら従業員にある程度のお金が入っているはず。再売却というのは、そのお金を戻すことで手打ちということなのだろう。

シンバルマンネオよりシンバルマン

これ、2匹目のドジョウが1匹目を超えられるかという問題に見える。ロボットモノはオモチャを売ることも含めたビジネス。新しくしないとオモチャは売れない。売るための戦略とユーザーの思い入れのバランス。これがシンバルマンに象徴されていて、泉美の心を動かしたのだろう。

しかし、最終的にペガサス・インクが出した結論は『ラブ・マイ・ペガサスZ』なの笑える。シンバルマンと同じ道歩むことになるぞ。どうせならネオをNと表して、『ラブ・マイ・ペガサスN』にして欲しいところだが、Nを倒してZにしたのかもしれない。

杏奈…

別れ方が、悲しい。航にどれだけ響いたのかも分からない。仕事も恋人も両方失うのだが…これ、ペガサス・インクの来年度採用も白紙になったということで、杏奈、最後にブッ放したと言える。

しかし結局、杏奈も倫久も自ら身を退いて泉美と航に道を譲ったということになり、なんというかお決まりのコースなだけ。お決まりのコースなのだが、上手い感じになってる。それは、杏奈は大きなゲーム会社に就職を決め、倫久は映画が成功し、二人とも新たなチャレンジでまずまずのスタートを切れていることが大きい。

不用心再び?

前回、泉美が元住んでいたオートロックの家に航が易々と入れたように、元のオフィスに泉美は簡単に入ってくる。しかしこれは航が呼び出したこと。だからまあ、空いていても合理性はある。

リアルケント様登場

最終回でこのオチは素晴らしい。笑っちゃう泉美の気持ちがよく分かる。ケント様の格好で会社の今後のことを語る航。この格好で真面目な話したら笑えるはずなのに、別に普通だった。これ、航を演じる渡邊圭祐氏の才能だ。

他人であるが、お帰り、ただいまと言える関係

これの再確認をして終わると言うのは、ラストらしい綺麗な終わり方。

元オフィス

なぜ今も空き家なのか?内装の癖がありすぎて借り手がつかないことも考えられるが、内装は勝手に変えれば良いだけで…なぜ未だ会いていたのかは謎のまま。