Golden Time

時はお金で買えません

【カムカムエヴリバディ】第3週 1942-1943


ついに戦時中になった。1942年から1943年と、戦況は、躍進し落ち目になり始めるところを描くのか。しかし終戦までは描かない。戦争がどうなるか分かっているだけに、今週来週は胃が痛くなる展開なのだろう。再来週には戦争は終わるのかな。親たちが子供たちに色々振りかざしていく。もう予告からしてハッピーなことは起きないなと思える第3週。というか、予告は見ちゃダメだ。

NHKラジオ ラジオで!カムカムエヴリバディ 2021年 12月号 [雑誌] (NHKテキスト)

episode 011 (11月15日)

お馴染みの安子の家の食事シーンからスタート。次に出てくる稔の家の食事シーンとの対比が効いている。多人数と3人、大皿料理と一品ずつ出す料理。料理の内容。どれも違う。

衣料品の会社も自由に製造できない

学生服の布地の支給は当局から承認されないが、軍服の需要が高まると。会社の事業規模は拡大するが、それは軍とのつながりが大きくなるということ。新しく工場作っても布地がなければ服は作れない。そして1945年には岡山大空襲がある。雉真の工場がどうなるか。いやそれより橘の店がどうなるか…ああ、橘のお菓子屋は最低限の道具さえあればスモールスタートできるが、雉真は工場の機械が破壊されたら、何もできなくなる。しかも戦後は雉真は戦争協力企業というレッテルが貼られる。この辺りのストーリーがありそうな気がする。雉真母が贅沢フラグ立てすぎだから。

雉真は、作りたいものではなくニーズのあるものを作り、たちばなは、金太が作りたいものを作っている。この差も戦争により業績を左右する要因なのかなと思う。それより軍関連が否かによるところが大きいが。

衛は東京の大学へ

安子のことを忘れるためなのか、稔との気まずさなのか、遠くに行きたい気持ちはわかる。

まあ遠ゆうても、学生なら軍服を着せられんでも済むもんね

母のこの言葉は歴史を鑑みれば、衛は学徒出陣に行くことになる超特大フラグ。更に稔に対しては、

あんたのような優秀な子は、そねん危ねえとけえ行かんでもええんじゃ

なんて言ってる。こっちの方が大きなフラグだ。出征だけで済むのかというくらいのフラグ。一方このセリフは、衛は稔のような優秀な子なのか問題を引き起こす。稔のような優秀中ではない衛は危ないところに行っても仕方がないという発想があるかもしれない。

鯛のお刺身

それだけでなく牛肉。羽振り良すぎる。工場拡張する父は戦争の波に乗るつもりらしい。そこには頭取の娘との縁談がちらつく。それは母が学生だからと止めようとする。ここからが稔のターン。決意して心に決めた人は安子だと自分の親に話す。この時、稔、顔つきまで変わってる。

呼び出し

稔が安子を呼び出す口実だときぬちゃんが読んだ雉真からのお菓子の注文は、勝手口に雉真母が登場することで事態は急変。現実は雉真母が安子を呼び出す口実だったと。雉真母の顔が怖いところで次回へ。この第11話は、ある意味雉真母回というか、今週は雉真母週なのだろうか。

ケチ兵衛

ケチ兵衛が太平洋戦争開始と共にケチの片鱗を見せ始めたが、本領を発揮するのは、戦後じゃないかな。思うに雉真の布地や完成品を買い叩き高値で売りそう。で、雉真は衰退。

episode 012 (11月16日)

いきなりのパンチ

安子にとっては稔に会えると思って出かけたが、そこに居たのは稔の母で、一方的に語られて近づくなと浴びせられる。この不意打ちの先制攻撃は効く。

よりによって小せえ商店街の小せえ店で

とか、

暮らしの足しにしてちょうだい

とか、これ、戦後の財政面の形勢逆転のフラグなのだろうなぁ。食糧難の中、菓子屋にはそれなりのツテがあるが、戦争産業で衣服を扱う雉真は食べ物調達の術がないとかそんな感じの。

私が間違ごうたんです、ごめんなさい

こんなん娘に言われたら父親は困惑する。結局、父親としては、どんなことであっても会って話をしてくれと稔に言うのが精一杯。安子としても、きぬちゃんくらいしか話せる相手はおらず、結局、諦めることを選んでしまう。

「私が間違ごうたんです、ごめんなさい」というのは、安子の父には、お菓子の誤発注の話に聞こえるのだが、安子としては、立場を弁えない恋をしたことについて謝っているように見える。二重の意味を持たせたセリフが効いている。

きぬちゃん大作戦

まず①喫茶店前で待ち伏せ、②注文の品が出てきたところで本題に入ると思いきや、お金を突きつけて退出、③稔に説明しろと言われてテーブルに戻る、④落ち着き払って説明。稔が完全に翻弄されるこの流れ策士過ぎる。やはり味方に一人欲しい人材。

稔:お願いじゃ、ちゃんと説明してくれんかな

きぬ:そりゃあ…そうじゃわな。そねんなるわ

このやり取りのきぬちゃんの無敵さ。きぬちゃんはどこで習ったんだこんな方法。

稔の直談判

稔の覚悟を試す父。家を出ろと言われると何も言えなくなるのは学生だからということもある。生活力というのは、稔の父が言うように時節柄とくに重要な話。しかし、稔の父は最初から勝つとわかっていてやってるわけではないと思う。若気の至りということも当然想定していると思うから。しかし、稔にとっては時代が悪過ぎた。

きょうはもう材料がのうなった、閉めるで

安子の父がこんなこと言ってるけど…ん?売り物がなくなったから閉めるのじゃないのか?それとも売り物のことを材料というのかな?都度作ってるのか?わからん。

episode 013 (11月17日)

算太に赤紙

召集令状が来たことも一大事だが、当の算太がいない…と思ったら、オープニング曲明けには岡山に戻ってきた。父金太には内緒で連絡取り合っていたのか。算太の居所を知っていたのは誰なのだろう。やはり母なのかな。

金太という父親

祖父は金太のことを頑固者と言うが、稔に対する言動を見ても筋を通しており、金太としては正しい行動。「たちばな」の営業が立ち行かなくなった状況から、安子に対して稔との交際を認めればよかったとも言っており、頑固者というより自分の信念に従う人という印象。

衰退するたちばなと栄える雉真

商売の方は明暗がはっきりしてきた。店を開けなくても着物を小豆に変えるところまで行く。一方、安子と稔は共に暗。それどころか勇まで巻き添えに不幸になっている。こちらは橘、雉真の区別がなく皆、暗。

学徒出陣

稔が対象となる。この段階では勇は年齢的に対象外。但し終戦の年近くには勇も対象となる可能性が高い。勇の年齢設定が中々厳しい。1943年10月1日のこと。

勇は招集されるが国内に留まっているところで終戦で、戦後しばらくして岡山に帰ってくるが、稔は生死不明とかそんなのが一番の悲劇。戦争だから(シナリオは)何があるか分からない。

死んだ目の稔

もうまるっきり魂の抜けた稔だが、召集令状が来たら岡山に帰省するのだろうか。安子が出征の見送りをするシーンが描かれるのか?その時、稔は死んだ目のままなのだろうか。今生の別れになる可能性があるその時、稔と安子はどうするのだろう。

ところで、時代的に、勇は別れた理由に両家の事情があろうと察しがつかなかったのだろうか。少なくとも稔を殴り、馬乗りになるまで全く気付かないものなのだろうか。だとしたら勇はちょっとナイーブ過ぎないか。

W母ウィーク

今回は出てこなかったが、次回、再度、稔の母が登場するのだろうか。2回前のセリフ「あんたのような優秀な子は、そねん危ねえとけえ行かんでもええんじゃ」が、回収されることになりそう。やはり今週は稔の母ウィークだ。というか、稔が別れに来た時にお茶を出すとか算太の出征で算太を家に入れる入れないのやりとりを安子な父とする等、地味ながら安子の母ウィークでもある。

今週は、好戦的な言動の多い稔の母と、穏やかだが子を思う安子の母という対比的な2人の母が主役の週。

振り返れば二十歳超えの若い男子は稔以外、全員出征

「たちばな」の従業員、喫茶「ディッパーマウスブルース」のマスターの息子、算太。ことごとく出征している。そんな中で特別扱いと思われた学徒出陣の開始がアナウンスされる。第3週は後2話あるので、今週中に稔も戦争に行くのだろう。このドラマに登場した若い男子が全て召集されることになるのか。年齢が達したら、勇もだろう。例外なさそうなの怖い。

雉真の従業員も女性であったし、稔も勇も県外で生活しているから、岡山には若い男はもう一人もいないのでは無いかという印象を受ける回だった。

きぬちゃん

今回はきぬちゃんの機転のきいた小技でなんとかなる話ではないので、安子が苦しんでも、きぬちゃんの登場は無し。次回も次々回も…今週は無いのではないかな。個人でどうにもならないことは、どうにもならない。

episode 014 (11月18日)

稔は出征することになりました

あっさりとした表現。何か冷たい感じは、冷え切った稔の心の中そのものということだろう。

また、稔の母はかなり動揺したはずなのだが、そのシーンは敢えて描かず、稔は無気力に出征を受け入れるだけという印象を与える描写になっている。だからこそ父も『たちばな』を訪れたのかと納得もできる。

雉真のため、ひいてはお国のため

雉真の学生服を着て大学に行くのも、雉真の軍服を着て戦地に赴くのも同じ…という稔と勇の父千吉。同じわけがない。勇の安子に会えば分かると言うアドバイスに結局従うところは色々分かっている。結局、「たちばな」にやってくるが、開店休業状態。そこで店番の安子の人柄に触れる展開。お菓子を食べる時は誰もが笑顔になるというのがここで効いてくるのか。稔の心が冷たくなる一方で、「たちばな」のお汁粉で気持ちが暖かくなる千吉。今も昔も熱い勇。千吉、稔、勇の温度差が対照的。

「雉真のため、ひいてはお国のため」と言っているが、それより第1は一人の人格のある息子のためということに思い至らなかった千吉が、お汁粉一杯で目覚めた回なのかな。

正月用の小豆砂糖を杵太郎の初七日に使ったお汁粉を振る舞われた千吉

時代的にも金太のセリフからも超貴重品と分かる。それを安子は(本人にとっては)見ず知らずの一見客にナチュラルに振る舞う。このお汁粉は千吉にとってものすごく苦い味がしたのではないかな。

学生服と軍服の両方を作る雉真

将来のために学ぶための学生服と命をかけていま戦うための軍服の両方を作る雉真千吉と、両方を着ることになる稔の気持ち。複雑なものがある。そして、どちらも西洋由来の衣服であるが、事業の原点はそのどちらとも違う足袋という和風なもの。たちばなの方は、一貫して和風のもの。西洋と戦うために西洋由来の軍服を着て、和菓子は作れなくなる皮肉。両者の対比が深い。戦後、算太がケーキ屋を開店して欲しいところ。

勘当した息子と自慢の息子。どちらも息子

自らの息子算太の出征時の後悔を踏まえ、悔いの無いように稔を送り出せと言う安子の父金太。何というか、算太出征の話がこう繋がってくるのか。

祖父杵太郎と安子の会話

あんこに対しおいしゅうなれと言うのと、安子に対し幸せになれと言うのが対になっている。勇には安子はあんこと呼ばれているが、杵太郎はそう呼んでいないことから、偶然と言うこともできるが、日本語分かる人間ならこれは想像できることで、杵太郎は、わざと前振りにあんこの話を出したと思える。自分が恋愛結婚しているからこその言葉。しかも、稔との状況は知っているので「幸せになれ」としか言えない。杵太郎、最後の最後でとてつもないものを安子に残す。

床に伏せる祖父杵太郎

前回の第13話では腰を痛めたと笑いながら伏せっていて、祖母にお汁粉を作ってもらうことが何よりの薬だと言っていたのが、第14話では死の床になり、初七日にお汁粉が作られる。なんという対比。

第13話終わりと第14話始め

それは稔が出征することを意味していました

で第13話が終わり、

稔は出征することになりました

で第14話が始まる。

この語りの言葉の違いは、第13話は安子が放送を聞くシーンであり、第14話は稔が河原を歩いているシーンである。つまり主観客観の違い。芸が細かい。

episode 015 (11月19日)

安子が祝言の相手

稔。あの人がおめえの祝言の相手じゃ

え?覆面で自分が調査したから安子の性格は分かった。毎朝神社に来て稔のことを祈っていることも勇から聞いていた。だから場所と時間を知っていたので稔をせかしたのね。しかしサプライズ仕掛けるとは千吉分かってるな。しかも、両家の話なのでこれは安子の両親も承知した話のはず。金太もやるな。しかしサプライズ過ぎて、

父さんはそれでええんですか

と、稔が心配するくらい。しかし、父千吉は安子を絶賛。完全に認めている。この場面までに稔の母が出てこなかったのが良い。外堀が埋まった後で母登場。

銀行頭取に断りを入れた

銀行頭取の娘との結婚は、工場増設のための融資の話が元だったはず。千吉が断りを入れたということは、千吉の商売が軍需産業となっていて、融資額を凌駕するくらいになっていたもしくはその見込みが立ったということではないか。もう銀行に頼る必要がなくなったので、稔の望まない結婚は不要になったと。

稔の母の行動

自分が義理の母から貰ったかんざしを安子に渡す行為が稔の母美都里の気持ちを表している。しかし顔を見て手渡すことはせず、あくまで視線を外し、下に一旦置いて取らせる形をとっている。壁がなくなったわけではない。少なくとも父千吉がいるところでは美都里が何か言っても直ぐ注意が入って是正されるが、千吉のいないところでの状況までは現在のところわからない。

美都里は、当初、安子を呼び出した時は安子の眼を見て威圧しながら稔に近づくなと言っていたのに、結婚が決まった際には顔を一切合わせない。美都里の感情がはっきり現れている。美都里にとっては本当に悲しい出来事だったのだろうと。

結婚することの挨拶

雉真家のみでなく、橘家に挨拶に行くシーンも丁寧に描いてくれたの良かった。稔の父が何度も結婚は両家の問題と言っていたことがちゃんと伝わってくるから。

出征直前の結婚

喪中だがそんなことは言っていられない。しかし、戦地から無事帰るか否か分からない中での結婚。戦争という事実が間に入っているため、シナリオ的にはミノルと安子の運命はどのようにでもできる。逆に視聴者側はどうなるか気が気でない。三世代の話ということは分かっているので子供が出来ることは確定だが、それ以外は不確定すぎる。それこそ、可能性だけで言えば空襲で安子が亡くなることさえ考えられる。

雉真家の食卓

月曜日の第11話では鯛の刺身だ牛肉だと豪勢だったが、金曜日の第15話には朝食とはいえ味噌汁と漬物と野菜のおかず一品のみ。ご飯も白くない。配給制が進み金はあっても物が手に入らなくなったのかなと感じる。

本物のコーヒー

「ディッパーマウス・ブルース」で出されたのが本物のコーヒーであることに驚く稔と安子。マスターが特別な時のために取っておいた少し古くなったコーヒー。「たちばな」の小豆や砂糖と同じ特別な意味を持つもの。それを出したマスターの想いと一緒に2人は味わったのだろう。これ、前回、安子が稔の父にお汁粉を出したことと意味的に対になっているのかもしれない。誰かが誰かを応援することが巡り巡って自分も誰かに応援されるというような感じの。

将来の子供の話

稔が、自分の子供にはひなたの道を歩んでほしいと言う。これは物語の全体に流れるテーマ。しかしだからこそ、悪い意味のフラグになる。子供の名前を稔は決めていると言うが言わない。これもフラグチック。

NHKラジオ ラジオで!カムカムエヴリバディ 2021年 12月号 [雑誌] (NHKテキスト)