Golden Time

時はお金で買えません

【カムカムエヴリバディ】第5週 1946-1948


戦争の悲劇から日本という国としても、安子という個人としても立ち直る過程に突入したのだが、前者はともかく後者の展開はどうなるのか全く読めない。

登場人物の行動について、現代の人の視点で見たらダメなことも、当時なら常識どころか良い行いだったりするのかもと、雉真父の言動を見て思ったりする。

安子の人生は、これまでのところ、衣食住の生活環境には恵まれているから、生きられないということはないが、人とのつながりでは、上げて落とすような面が、このドラマにはあるから、幸せとは言えない。結構その辺りは意図的にそうしているように見える。

episode 021 (11月29日)

戦死の知らせから半月。安子は泣き暮らしたと。今週は1946-1948のはずだが、戦死の知らせは1945ではなかったか?あれ?勘違いしているか?あれ?

日向の道を歩けば人生は輝くと歌いながらも安子は暗闇から抜け出せないというナレーション…悲しい。城田優氏のナレーション、淡々としているのに感情揺さぶりすぎる。

義母美都里の方が更に落ち込んでいた。

あさりの味噌汁

やはり戦後も雉真家は贅沢ができている。戦後まだ4ヶ月程度の話なのに、朝からあさりの味噌汁。歴史的にも繊維業は戦後、大きく伸びる分野であるし、岡山は学生服の生産の街。雉真家は栄える。

稔のいない雉真家が変わっていく

戦争が終わっても、稔がいないことで、雉真家の家族関係は戦前と大きく変わっていく。義母美都里の安子に対する言動も理不尽とは思っても、しかし一方で、そうなる気持ちを理解することもできる。皆が必死に今日を生きている。

勇の野球人生が終わる。全部戦争のせいじゃと言う勇の心の中に何があるのだろう。ただし、勇は野球しかできないと言っているが、流石に当時、野球で生きていくのは無理だろうから、どこかのタイミングでやめる必要はあろう。それが今としても余り違和感ない。なぜなら戦後の復興期に野球だけやることを考えていられる人間などほぼいないのだから。

安子に言いがかり的なことを言い挙げ句の果てに家を出ろと言う義母美都里。安子もそれに応じ、どこにもいかないと言う。言葉の強さは美都里の方が強いが、芯は、安子の方が強い。逆に美都里は弱い。

美都里のロジック破綻

義母美都里が安子に、稔と安子が付き合ったから稔は戦死したというロジックを描いたのは象徴的。戦争の理不尽さを表すのにこれほどのものはない。なぜ稔が死んだのかは、どこにも原因を求められない。学徒出陣が命ぜられたから?そんな大きなところではなく、身近な自分が理解できるところに答えを見つけたがる。運命は、安子に会ったから変わったという理解は全く非合理的であるが、非難する対象が見える場所にいて、責めることができるということで安子が稔戦死の原因として選ばれたのだろう。

安子との付き合いを認めたことが運命の分岐点という理解で責めているのであれば、たとえ銀行頭取の娘と結婚しても、稔が戦死すれば、好きあっていた安子にしておけばこんなことにはとなるし、結局、美都里は誰か身近な人間を責めるだろう。

雉真千吉も動く

安子の再婚話を出してくる。るいと別れることという条件付きで。千吉は千吉の理屈で動く。千吉も悪意は全くなく極力冷静にならねばと思いながら必死にもがいている感じ。千吉は、今後、安子が家にいることにより想定されることを考えると家を出た方が良いと本心から思っている可能性はある。最初、美都里が靖子を追い出せと言った際、千吉は一蹴している。しかし美都里が幻覚を見るようになって、千吉は考えを変える。やはり安子のことも思って、再婚を勧めているのだ。

勇が他の誰かと結婚し、男の子が生まれた時等想像すれば、更に安子の立場がなくなるケースはある。皆が必死で真剣であることが分かる。勇だけはまだ心に余裕があるように思うが。

縁談の話

千吉が本人の望まぬ縁談を持ちかけ、断られるのは2度目。1度目は稔に安子と別れることになる縁談を持ち出した時。2度目は今回、安子に雉真家だけでなくるいと別れるための縁談を持ち出した時。千吉も千吉で、特定の個人ではなく、雉真家という全体の最適とは何かを考えた行為であり、千吉が理不尽な人物というわけではない。

千吉と安子の会話を盗み聞きする勇

ドラマだからね。帰還してから素振りしか何かやってるシーンがないほど勇は暇なので、父親と安子が何か話していれば、すぐ感づくだろう。だから他のドラマのようにタイミング良すぎだろということはなく、盗み聞きできる時と場所に居合わせたことの説得力はある。

皆が必死の中、これまで次男坊として野球だけやってきても何も言われなかった勇、かつ元々安子のことを好きだった勇だからこそ、安子の置かれた状況と安子の気持ちを理解でき、お金を渡すという行為を選ぶことができたということか。

episode 022 (11月30日)

YKK

安子、きぬちゃん、吉右衛門なのか。きぬちゃんは疎開していたから大丈夫として、吉右衛門…やはり再登場するのか。しかし安子と会うのは大阪でなのかな。

わしが何とかする

勇の力強い言葉。後のことは心配せず岡山を出ろと言う勇の気持ちは想像できないが、安子のことを思い最善だと考えていることだけはわかる。

ちゃんと翌朝、雉真両親に話しており、筋は通した。

別れ際の「あんこ」呼び

最後はプロポーズするので、「義姉さん」ではなく「あんこ」と呼ぶ。しかし、勇は結婚しないつもりなのか?無理だろ、雉真の跡取りとしてのプレッシャーが、結婚しないことは許さない。

ただ、少し照れた感じを出しながら、ダメなら戻ってきても良い、その時はもらってやるという、シャイなプロポーズなのに、強がってなのか、昔のように「あんこ」とあだ名で呼ぶの良い。

雉真両親への説明

勝手なことをしてごめんなさい

とまず謝罪する勇。この謝罪の意味は、安子が勝手に家の金を持ち出して逃げ出したのではなく、勇が安子のことを考えて送り出したということであり、安子を責めるなというメッセージになっている。だから千吉の言葉は、

むちゃさせたもんじゃ

になる。あくまで勇が安子にそう「させた」ということを踏まえている。しかし美都里はそれを受け入れず、孫がさらわれたと警察に行こうとして勇に諭される。千吉はあくまで千吉であり、美都里もやはり美都里である。

どこに行くのか?

身内のいない安子が向かったのは稔の元下宿か。その近くの一軒家?バラック?があっさり見つかり、直ぐに生活できるような環境になり、芋アメ作ることができた。え?そんな簡単に行くのか?え?家財道具一式揃っている?え?ここまでは上手く行きすぎ。勇の渡したお金の力かな。ただし、安子の金銭感覚が心配。雉真家にいた時のようにはいかない。

生きづらさは人間関係面のみにフォーカス

終戦直後の生きづらさを、金銭面や生活環境ではなく、人との関係にフォーカスを当てて表現するために、住居や金銭については最低限のところは満たされるようなストーリーなのだろう。この状況はもう少し続き、その後、何か、これまでの縁が生きて、暮らせるようになるのではないかな。

菓子製造と販売の分離

芋アメの販売の難しさを知った安子だが、いずれ、販売の得意な人間とタッグを組むのだろう。製造は製造の上手い人間が、販売は販売の上手い人間がすれば良いから。想像するのはおはぎの少年と吉右衛門がタッグを組んで既に商売をしていて、そこにお菓子の供給元として安子が加わるとかいう感じがこれまでのストーリーから見て考えられる。

吉右衛門は、吉兵衛の商売を一番近くで見ていたわけで、その気になれば商才を発揮できるはずだから。

おはぎの子は、もらったお金を元手に商才を発揮してそれなりに生きていけて、今度は困っている安子に手を差し伸べるみたいな展開があると良いな。更には、気が早いけれど、るいと結婚するとかね。

鈴木くん

この人が安子の救世主になったりして…否定できん。鈴木くんは苦学生で、戦前は稔に金銭的に世話になったからお礼として稔の妻を支援したいとかそんな感じで。ただ、鈴木くんはあくまで下宿のおばちゃんの話の中でしか登場せずに、安子のというか、視聴者の前に一度も姿を現さないキャラというのも捨てがたい設定なので登場して欲しいし、してほしくなくもある。あと、鈴木くん、女にだらしないのは確定してるから安子が心配だなぁ。

商売の現実

それが現実なのかフィクションだからなのか分からないが、お菓子を作るところまではうまく行ったが、売れない。これまで自分がいた環境と全く違う環境に戸惑い始めたところで第21話は終わる。

episode 023 (12月01日)

「カムカムエブリバディ」第1回放送とるい

小さい赤ちゃんがだんだん言葉を覚えて話ができるようになるのを手本に英語を学ぼう…という、「カムカムエブリバディ」第1回放送の内容が、まさにるいを背負う安子にピッタリ。

より美味しくなった芋アメはより売れるようになった

働いてばかりということは、これはまずいフラグだが、直ぐにたおれて、なんとか最悪なことにはならない。最悪なことは先週で終わりにして欲しい。

芋アメ販売

1つ50銭が1つ5円になっていた!これ、ぼったくりというわけでなく、物価高騰ということか?それとも材料費が高くなったということか?当時のことが分からないので難しい。

るいのためを思う小川家のお母さん

倒れた安子を看病するだけでなく仕事の斡旋までしてる有能さ。安子も、繕い物の仕事をくれた人にはオマケで芋アメをつけるという商売のうまさを発揮する。

芋アメは注文制

なんと、芋アメは評判を呼び、注文だけで生活できるようになったと。確かに注文制ならば、作りすぎたり、売れるのに商品がなくなったりしてチャンスを逃す等不安定なことはなく、販売する量だけ作れるし、注文が無い時は繕いものの仕事をすることができる等、時間を有効活用できる。一番は、道端に立たなくても良くなった点が大きい。これで肉体的精神的負荷が軽くなる。

雉真家を離れてからの安子の生活基盤構築は、ことごとくうまくいく。しかし、安子一人で商売がうまくいったということは、仮に吉右衛門やおはぎの少年との再会を想像すると少し嫌な気がする。二人の少年が荒んでいる可能性が出てくるから。最悪の選択肢を選んでくる『カムカムエアリバディ』ならあり得る。

るいが初めて喋ったのは『カムカムエアリバディ』でした

やったー!やっと緊迫感ないラストになった!

これが戦後というものか!

英語講座を自由に聞けて、テキストも買える立場から家の外から立ち聞きする立場へ

自由に勉強できたものが、罪悪感を抱かないと聴けない立場に転落しているの明暗すぎ。るいの教育にも関わる。立ち聞きしたのが教育に真面目な小川家で良かった。

episode 024 (12月02日)

仕事うまく行きすぎな安子

いくらなんでも毎朝200個の注文とかうまく行きすぎ。倹約してラジオを買うのみならず、自転車とリヤカーまで手に入れている。商才ありすぎ。カムカムでは、やはり衣食住の環境は満たされており、人間関係が時折牙を剥くという世界観か。

雉真父の突然の訪問

来たのは勇ではないのか。勇の縁談絡みかな。憎いことに前半でラジオから甲子園の話が流れてきて、安子は勇を気にしていたというフリがある。勇が安子のことを思って見合話を全く受けないとかそうな感じのことが浮かぶが、これは分からない。第5週は1948年までなので、まだガチャマン景気にはなっていない。次週くらいには雉真繊維は好景気にわくはずであり、次週につながる第25話で、安子の運命が雉真家絡みで再度大きく変わる何かが起きる予感がする。一瞬映った雉真父の表情からは、良い話、悪い話のいずれか分からないが、わざわざ本人が来たということは大切な話であろう。

連続テレビ小説らしくないが、稔が記憶喪失で帰ってきたとかあり得ないか?安子の中でるいと触れ合う稔を想像する描写があったから、それをフラグとして考えると。

小川家

え?もうエピソード終わりなの?小川家のお母さんもそうだが、家族全員良い人みたいなので、もっと描いて欲しい。これでは、安子のピンチを救うための魔法使いの人みたいになってしまう。

ラジオと自転車

どちらも稔との思い出がある品。他にも色々買ったのだろうが、やはりこの二つは特筆すべきものなのだろう。しかしラジオは安子の欲求から買ったものであろうが、自転車は配達のための必要性から買ったもの。一括りに思い出の品だからというわけでもなく、自転車はたまたまピックアップされたもの。ただし、稔との特訓がなければ、乗ることができなかったのでこれも縁。どちらかと言うと、思い出というより、ラジオは英語学習欲の強さから購入し、自転車は営業上の必要性から購入と、実は直接的には稔は関係ない。ある意味、脚本のミスリードといえる。

episode 025 (12月03日)

人格者義父千吉

最初は来た目的を一切話さない千吉。暫くした後、切り出したのは安子とるいのことを本心から心配する言葉だった。それを安子が断ると初めて怒鳴る千吉。千吉が怒鳴ったのこれが初めて。雉真の子として相応しい教育を受けさせたいという言葉はるいのことを本気で考えていることが分かる。

安子におはぎの値段を聞いた時も、

そねん安んか。薄利多売いうことじゃのう。

と言っている。安子の経済状況を聞き出すのに、「薄利多売いうことじゃのう」と、ビジネス的合理性を誉めている。ここは、「もっと高くして儲けるべきだ」と言っても良いが、そうは言わない。千吉の人格者ぶりが出ている。しかし、これではやはり経済的、精神的余裕はないと判断して、岡山に戻れと言う。ほんと凄い人。

お金のために育児が出来なくなる

これは千吉の言っている通りになっている。肉体的にも限界…え?交通事故?何という展開。しかも勇が登場って…千吉が見つけたとか、もう、安いドラマみたいなことが連続テレビ小説で起きるんか。

完全に意地になっている安子

るいのことを考えてと言うより、自分のために岡山には帰らないと言っている。千吉の言うように、これは完全に意地になっているだけで、合理的判断ではない。

そんな中、疲労も重なってか、安子は自動車事故に遭う。るいは大きな石に頭をぶつけ…一生消えない傷をつけた。当時だと、女の子が顔に傷をつけたとなると大変なことである。これで安子の気持ちがぐらつき始める。そこに勇が来たので安子は帰ることになる。描写が省略されているが、激しいやりとりもあったかもしれない。安子は無表情というわけではないが思い悩んだ後というような表情で雉真の家の中に入る。事故に遭った時も、岡山に戻ってきた時も安子の気持ちと違い快晴なのが何とも言えない。

雉真家で暮らす息苦しさはあるのか

家長の千吉がかなりの人格者でかつ孫のるいのことを本当に考えているし、その跡を継ぐ勇も安子を好いたままであるので、息苦しさが全くないとは言わないが、かなり生きやすいだろう。義母美都里の反応は次回明らかになるから不明だが、千吉と勇がかなり気を使うだろうから、どう転んでも最悪にはならないだろう。

富士山の衝立を背に端座する義母美都里

うーん、前回は義父千吉の登場で終わり、今回は義母緑の登場で終わりか。

安子の髪型

お母さんらしい感じだなと思っていたが、これ、安子が少女時代に憧れたが出来なかったパーマなのだろうか。そうなら安子は安子なりに日々の中で小さな楽しみを得ながら暮らしてきたのだろう。

お得意先と小川家

まあ、ストーリー上、そこまで描く時間はないだろうが、開拓したお得意先に廃業を伝えるのどうしたのだろうということや、そもそも事故当日はどうしたのだろうとは思った。あと、小川家がもう出てこないのかと思うと悲しい。ほんの少ししか描かれなかったが、残したインパクトは大きい。

勇は結婚しているのか?

これは気になるが、雉真家で暮らすのだから、次回明らかになるだろう。どっちなのだろう?

貧乏暇なし

結局、大阪での安子の生活は、「貧乏暇なし」で言い尽くせるのだろう。ただし、戦前の安子からは考えられないくらい貪欲に仕事をとっていった姿勢は、るいに対する思いと同時に、雉負家に対する思いで保たれていたのではないだろうか。

算太帰還の布石?

安子が岡山にいないと、算太が戻ってきても全く家族の手がかりがないので、安子が貴様の家に戻らないと算太が帰ってくるストーリーは描けないのか。何か勝手に納得した。