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【SUPER RICH】第9話 なんで優はクズになったのか?


何か変な話。上場できるのかこの会社。優のキャラが余りにクズだし。なんでなん?何というかストーリー上の必然性みたいなものが全くない。酷すぎる。

ただ、このドラマはイベントを観るドラマだと考えると納得はできる。土下座、刺される、病に倒れると、全て必然性がなくて、しかしどれも衝撃的なので、撮影時はスタッフキャスト共に興奮しながら進んでいったのではないかな。視聴者は、脈略なく必然性なくて起こる偶発的事件を次々見せられる。そういうのを好む人がいるというのは分からなくもないが、それはドラマではなく、再現シーンを基本としたバラエティ番組の中で色々やれば良いこと。連続ドラマでやることとは思えない。

上場の話

もう何が何だかわからない。そんな大きな会社なのか?え?というか、長い年月を経た物語なのか?ならば、登場人物も歳を重ねて風貌も変わるでしょ。しかしこのドラマでは、優が昨日土下座して入社したみたいな顔のまま。いくらなんでも多少の説得力くらい考えて欲しい。

あと、上場会社スリースターブックス社のCOOが、精神的余裕のない人物だというの、かなり問題だと思うのだが。スーパーリッチとかそんな次元ではなく、本当にヤバい人物。

東海林の扱い

狙う対象にはなっていなくとも、合コンであんな露骨な扱いするわけがない。デフォルメだとしても、何というか、ああいうのを面白いと思う人たちが作っているのかこのドラマ…という感じ。

ただし、この人がいなければ、スリースターブックス社は大きくなれなかった。倒産騒ぎの時には悪役になってでも支えたし、今回の中村先生の同人誌絡みのトラブルもなんとか訴訟にならずとも済んだ。東海林は、期待した作家とのコネクションを失ったが、それについて愚痴りもしない。ちょっとしたことでイラつく優とは対比的な描写である。

ある意味、今回は東海林の回ですよと言うために、あの合コンシーンがあったのかも知れない。それ以外、あのシーンを入れる意味がない。とはいえ、実際のところは、合コンで衛が怒り、病気で優が怒るという対比のつもりなの合コンシーンなのだろう。

碇に怒り

イタリアンでやる打ち合わせなんてあるか!なんて衛は言うが、確かに無いね。その通り。今回は、もはやシリアス回というやり、余りにひどい優を描く回なので、碇は出てこない。和んでしまうから。となると今回の酷さは制作側は分かっててやってる確信犯か。ただ、ドラマ自体を完全に台無しにする確信犯ってなんだろうと言う気はするが。

倒れる衛

もはや展開がおかしくなったドラマでお約束の、主人公やその近くの人間が事故に遭う、倒れる系のこれまでのストーリーと全く脈絡なしに生命の危機に陥るヤツが再発動した。前回は優が刺されるという、何ともあり得ない展開だったが、今回は衛がたおれると。一度だけでなく二度目だよ、1クール内で一度でも残念なのに、二度も…なんでこういうのやるのだろう。

宮村に対する優の態度

これまで宮村は、優に対し紳士的に接してきた。そして優が金銭的ピンチに陥った際には200万円をポンと出して救っている。宮村は恋のライバルではあるが、正々堂々としていた。そんな宮村に対し、精神的に追い詰められていたとはいえ、とにかく酷い態度で接する優。なんというか、自分のことしか考えていない言動の描写が続く。これ、精神的に追い詰められていると言うより、本性が出たと言う感じに見える。優というキャラは、他人におもねるが、基本的に他人が嫌いな人間であるようにしか見えない。要は、今は会社内でナンバー2であるCOOとなり、宮村を下に見ているということ。そうでなければ、ストーリー展開上、優をCOOにする意味はないから。優は、なんとも酷いキャラである。

これ、優が当て馬で、最後に衛と宮村がゴールインするのがトゥルーエンドなのではないかな。人格が良いのは明らかに宮村で、たとえ優が改心しても、もはやそれまでの言動から視聴者も優の良さを信じられないだろうから、説得力あると思うけれど。

COO 春野優

なんだこの展開は。上場しようとする会社なら、相応の勉強をしていないと投資家を納得させられないと思うが、優には経営の勉強をした描写はない。何の能力があってCOOなのか。

実家に仕事を回すのは良いとしても、リスク管理も全くできてなかったわけであるし。しかも自分の管理ができなかったのを棚に上げて、親ができなかったことを責めている。何なの、COOだろ?責任を転嫁することしか考えていないのダメだろ。自分がリスク管理できてないの分かってなくてやってそうだから、ほんとにクズ。

宮村空の受難

この人が、実質会社をコントロールしているとしか思えない描写。もともと衛はお飾り的で掛け声しかかけてないし、優は衛に取り入ることだけしか能力がないし。何で衛は優をCOOにしたのかな。真面目に業務遂行している宮村が悲惨すぎる。

みんなって誰?全部衛の部下でしゃ?

みんなが優くんががいいって推薦してたよ

と言ってるが、それ、社長におべっか使ってるだけだから。そういうの見抜けず、重要ポストに配置してるの全く個人商店的発想。優は裏で舌を出してると思うよ。みんなが言ってるとか、とても上場するような企業の発想には見えない。衛は優に自分のテリトリを食い散らかされたということ。あ、一ノ瀬の時と同じだ。一ノ瀬で失敗して、今度は優で失敗したということだ。なんという寓話的ストーリー。もしそうなるのなら、このドラマの評価は一気に上がる。

中村中子先生

こういう真っ当感あるキャラがワンポイントではなく、もっと表に出てきて欲しい。優が余りにクズなので、中村先生が逆にわがままな人に見えてしまう効果に名前はあるのだろうか。それぐらい真っ当。

連帯保証人

新たに出てきた1000万円借金の話。こういうのをご都合主義というのだろうな。しかし借金で苦しむ話をこんなドラマ進行上の便利なツールといった感じに扱うの酷い。

危なそうな仕事

え?上場企業のCOOが危険な仕事に手を出すの?何で?まあ、これはフェイクなのだろうな。しかもこれ、「あなたが裏切るん?」をまたやるようにほのめかしているわけで、二番煎じにも程がある。何という逆張りばかりするドラマなのだろう。

優の欠点は「認めない」こと

ポジティブと言えばそうなのだが、負けを認めない、相手の方が正しいことを認めない、相手の方が優れていることを認めない、相手にも言い分があることを認めない。自分が相手と対等もしくは上だと思ったら、この性格が悪魔のように牙を剥く。だから衛に対してもタメ口で接するし、COOになれば、宮村に対しても強く当たる。この相手と自分の関係を見ての豹変は、恐ろしい。父親に対しても容赦しない。要は、思いやりというものは優の中に一切ない。

上場シーンを描いたから上場企業なのか?

上場を果たしたことで、衛も優も宮村も東海林も、皆スーパーリッチになった。しかし、これまでのこのドラマの描写で、上場させることを納得させる描写はあっただろうか。作家さんとの出会い的なエピソードはいくつかあったが、それだけで?何というか描写に説得力がない。ドラマの中で上場シーンを描けば、上場したのだ、そのような力のある会社なのだということにはならない。スポーツ漫画で、勝てない弱小チームであると始まって、ページをめくったら優勝トロフィーを掲げていたみたいな感じ。説得力ある過程が描かれなければ、視聴者は置いていかれる。そもそもやってることが第1話のあたりと変わらない。企業の規模拡大で変わったことといったらCOOができたことだけ?