Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【ファイトソング】第2話 春樹の椿


春の木と書く「椿」の花束を持った春樹という映像を使った言葉遊びが第2話一番のシーン。好き合っているわけではない花枝と春樹が付き合う経緯にちょっと強引さを感じるけれど、先ずは順調にシナリオをこなした感じ。

「付き合う」ことを教えるために付き合う

付き合っての裏の意図全体を話してしまったら、そもそも春樹のお願いする「付き合う」が成り立たなくなるはずで、絶対口にしてはならない言葉だった。しかし人の気持ちが分からないだけあって、春樹はそれを口にしてしまう。

花枝の異常なハイテンション

春樹から付き合ってと言われたことには怒っていたが、春樹と会えたことには素直に喜んでいる。人生に色々あった花枝は、自分の気持ちを自在にコントロール出来るようになっているのかもしれない。

当て馬の慎吾

春樹に、花枝が感動したとか泣いたとか伝えてしまう。それだけでなく、泣かしてくれてありがとうございましたと礼まで言う。慎吾は第2話にして、完全に当て馬ポジに座っちゃうかぁ。この明々白々な当て馬感、逆にラストの逆転勝利を予想してしまう。春樹役が永遠の当て馬とも言える間宮祥太朗氏なのがどうしてもチラつくから。

聴こえなくなった時のために思い出を作る

この担当医からのアドバイス。なんと言うか運命…と言いたいところだが、制作側の都合なだけ。不幸を春樹と花枝が付き合うためのツールとして使っているだけ。何と言うか違和感しかない。話を動かすために不幸を使うのは安易過ぎて、1度であっても使うべきではないのに、このドラマでは、それを多用しすぎている。

一緒に恋について取り組む2人

唐突に何だこれは、期間限定の恋人だし…と驚きはするが、こういう付き合い方自体は悪くない。男女の関係に正解も何もないし、そもそもこれは男女の関係でもなさそうだから。本人たちがよければそれで良い。しかし、花枝が最初は断っていながら、付き合うことを受け入れると決めた経緯が分かりづらい。一番は、手術までの3ヶ月間に、思い出を作っておいた方が良いという医師の言葉があるのは間違いないだろう。だから付き合う条件に春樹の生歌を聴くことを入れた。これが花枝の一番の思い出作りなのかもしれない。手術は、2月20日(11月12日の電子カルテの記載)で、付き合う期限を2月20日の前の日と花枝が言っていることから、花枝が医師のアドバイスに従って付きあうことを決めたことを意味する。春樹が唐突に付き合いたいと言ったのは、花枝を馬鹿にしたのではなく、人の心が分からない性格だからと理解したことで壁がなくなり、花枝は、これまでの自分の人生を支えてくれた曲を作ったミュージシャンとの思い出を作ろうと決心した流れは、違和感なくて良かった。

付き合うと決めた日がいつなのかは少し分かりづらい。花枝は、2月20日の前の日を「ちょうどそのくらいですよね2ヶ月」と言っている。つまり、椿の花束をもらった日は12月20日頃ということ。病院で手術の話をした11月12日から1ヶ月以上時間が経過している。時系列はよくわからないが、春樹の部屋のクリーニングから付き合うと決めるまで結構日数が経過していることになる。

紅白の椿 ≒ 春木 ≒ 春樹?

春樹はなぜ紅白の椿を選んだのか。まずは、季節は冬だからというのがある。冬に咲く花だから。他には、椿の花言葉。椿の花言葉は「謙虚」。これは春樹の思いかな。そして、ドラマ的な暗示。『椿姫』は、外見的には堕落しているが男を思う女が主人公。これが花枝に重なるのではないか。更に、主人公の名前、花枝から、草花ではなく枝を持った木に咲く花を持ってきたということ。あと、ドラマ的に一番大きいのは、春樹という名前。「椿」とはまさに「春」の「木」だから。自分の名前の木ということか。

花枝の初デートの格好

白いセーターに赤いスカート。これは春樹から貰った椿の色。ジャケットも白と赤が基調であり同じ意味だろう。この椿推しは、これからも続くのか、今回だけなのかは分からない。春樹という名前と、冬ドラマということからシーズン的にもずっと推してきそう。

ししおどしに感動する花枝

聴こえなくなるかもしれない「音」に対する愛おしさを表すのだろう。また、このような表現は、花枝の聴こえなくなるかもしれないという恐怖も同時に表現しているのだろう。

花枝の病状の進行

11月の診察の時には、カルテに「めまい・難聴・耳鳴りなどの自覚症状なし。」と書かれているが、初デートで一瞬気を失い倒れそうになる。病状は進んでいる。