Golden Time

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【鎌倉殿の13人】(6)打算で集まる13人


逃げて逃げて逃げまくる頼朝御一行。途中でバラバラになるが、何やかやと落ちあったり離れたりで安房国に再集合する。しかし、皆、舟で渡ってきたということか…それを想像すると、何かちょっとコミカルな感じがする。

比企能員のタイミング

まさに出兵決断のタイミングで頼朝敗走の話が舞い込む。いやぁ良かったね、これで、未だ平氏、源氏の両方に乗ることができる。そんな比企能員も鎌倉殿の13人に名を連ねる1人。

大庭配下の梶原景時

頼朝が覚えておこうと言ったので、13人のうちの1枠を確保。ただ、景時はこの時点では単に平氏源氏の両方に乗っておこうというだけのことだろうな。比企能員もそうだが、鎌倉殿の13人は…危うい構成である。

雰囲気で動く時政の真骨頂

その場の雰囲気で利己的に動く時政の真骨頂。よりによって武田信義側につこうとするが、更に心が折れたと言って、どこかで静かに暮らそうとさえ言い出す。結局、武田信義側に付く線は消える。頼朝の運が良いというより、結果的には時政の運が良いということ。

極度の風見鶏の時政も鎌倉殿の13人の1人。出兵せずに平氏源氏どちらにも意思表示していない比企能員も13の1人。頼朝を見逃した梶原景時も同じく鎌倉殿の13人の1人。鎌倉殿の13人…頼朝に対し微妙な立ち位置の面々で構成された危うい組織な感じ。未だいざ鎌倉前なのに、その後の源氏の栄枯盛衰の予感がちゃんとする。

小舟で房総半島安房国へ

あんな小舟で行けるのか…と、今の感覚だと思うが、本編後の「紀行」では、舟の行き来が盛んに行われていたとのこと。そんなこと言われても、やはりチャレンジャーにしか思えないが。しかし、鎌倉と安房で離れていても、ちゃんと頼朝その他の本人確認が安房国側でできるということは、当時の人の往来もかなり遠距離でも頻繁にできていたということかな。なぜか江戸時代ならば理解できるが、平安鎌倉だとピンとこないの不思議。

戦はもうやらん

また頼朝が言い始めた。義時はこれを諌める。頼朝がいなくとも、平家との戦いは続けると。こういうところは、やはり北条。頼朝のことより北条家のことが優先。だから勢いがつけば、頼朝無しでOKという発想。時政、宗時と同じ血が流れている。というより、当時というか、このドラマの登場人物の多くが、フラフラと動いている。比企能員も同じ。梶原景時は意図的に二股かけていたが、結局はその場の雰囲気で動いてることは変わらない。そういったフラフラした者たちの中、頼朝も「戦はまだ始まったばかりじゃ」と言い出す始末。但し他の者たちと違い、もはや頼朝は後に引けないというのはあるが、頼朝もフラフラしている。このドラマの世界観では、人はそういうものとしているのだろう…しかし、これは現代にも通じること。このドラマの世界観というより人類普遍のものだろうなぁと思う。

夢枕に立つ頼朝

頼朝が八重の夢枕に立ったということだが、後白河法皇の悪夢に悩まされる頼朝が、一方で八重の夢に出ている不思議。しかし、これは八重を悩ましたのだろうか、力づけたのだろうか。政子にマウント取るための八重の嘘の可能性もあるのが少し怖い。