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【恋せぬふたり】第7話 高橋の元カノ登場!という事故


最終回前に、主人公か主人公に近い人物が交通事故に遭ったりするのがストーリー破綻ドラマの定番的展開なのだが、『恋せぬふたり』の場合は、高橋の元カノ登場がそれに当たるのか。しかしこのドラマは別にストーリーの破綻はなかったと思うが。何で突然、最終回直前に高橋の元カノを出してくるのか?全体のストーリーにオチをつけるに、突発的な事故を入れたくなる気持ちはわかるが…これでは、最終回直前に突然の主人公やその周辺に交通事故を入れてくるストーリー破綻ドラマと同じじゃないか…そう不覚にも思ってしまった。しかし『恋せぬふたり』は違う。元カノ登場は、高橋のキャラの深掘り、つまり高橋の謎を明かすためのエピソードだった。単に命の危険を見せてハラハラさせるための交通事故エピソードとは全く違う。

高橋の祖母の思惑

高橋は、祖母に恩を感じている。だから祖母の喜ぶように生きようとしていた節がある。そして祖母は、高橋の結婚と子作りを願って行動していた可能性が高い。10年前の猪塚社長が高橋の家にハンカチを返しにきた際、これは本当に偶然であるのに、猪塚社長を家の中に招き入れたのは、祖母。そうでありながら、ケーキを買いに行ってしまい、高橋と猪塚社長を2人きりにしたのも祖母。ネックレスをプレゼントしたのも祖母。極め付けは、猪塚社長が子供の話をしたとき、これは猪塚社長が言うにはプロポーズだったらしいが、そのタイミングで、高橋の両親の結婚指輪を猪塚に渡したのも祖母。高橋の祖母は、結婚どころか女性と付き合う素振りも見せない高橋に、善意か否かはともかく、結婚できるよう導こうとしていたのは間違いない。結局、結婚指輪まで来たところで、高橋の限界を越えて、高橋が祖母の期待に応えることをギブアップしてしまったのだが。

この第7話では、高橋は今の家を出ることは考えていないと明言してもいて、祖母が高橋の人格形成に大きく影響を与えたことがわかる回だった。ただ、次回はもう最終回。咲子との関係がどうなるかということが表の出来事になるだろうが、裏側では結局、高橋が祖母の呪縛から逃れるのか否かがクライマックスということになると考える。

ドラマに潜む偶然という魔物

野菜作り会社社長猪塚は、結婚話まで出ていた高橋の元カノ。そんな猪塚社長に咲子が仕事で訪れる。現実にはそんな偶然はない。

…はずだが、咲子が会いに行ったきっかけは、猪塚社長は、高橋が渡した本の中の記事に出ていた人だからということなので、多少は高橋が絡んでおり、全くの偶然ともいえないところが、そつがないという感じ。

鍋の蓋と卵のパックを同時に落とし割ってしまうこと

高橋は何をしていてどうなると、鍋の蓋と卵のパックを同時に落として割ってしまえるのだろうか。なかなか難しいシチュエーション。

ドラマにありがちな個人の秘密が周りにベラベラ話される法則

安易にカズくんに話してしまうの相変わらずだなぁという感じ。なんでドラマ世界では、個人のプライバシーというものが無いのだろう。ストーリーを動かすためとはいえ、あり得ない情報共有多い。

高橋と猪塚の指輪のくだり

高橋は自分のことだから指輪をはめてあげられないのは何故か理解しているが、過去の猪塚社長には、何故はめてもらえないのか意味が分からなかったのではないか?そうであるのに、再会後の高橋と猪塚の会話では、猪塚は、高橋本人以上に高橋のことを理解して振る舞っているように見える。猪塚社長がどこまで高橋のことを分かっているのか、観ていて分からないので、猪塚社長の言動を理解できなかった。

上手く書けないが、突然出てきた高橋の元カノ猪塚社長の行動が理解できないまま、高橋の過去エピソードが明かされるため、状況がよく分からない。

高橋の祖母

 

最終回の結末

下手な推理ドラマ以上のどんでん返しが待っているという予感しかしない。高橋が結婚しないということ、異性と付き合わないことに、祖母に育てられたことを絡めた説明がされてくる予感がする。それはちょっと違うのでは無いかと思う。いや、そんな結末にはならないと思うのだが、今回と最終回予告から、何かそうなるような積み重ねを感じる。

30分全8話

オリンピック、パラリンピックでお休みになったの惜しい。全10話であったり、1時間ドラマなら、もっと厚く最終回を迎えられたと思うのだが…30分全8話では描ききれなかったことが多かったと思う。惜しい。