Golden Time

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【鎌倉殿の13人】(20)描かないこと


エピソードの省略がはまっていて、描くことより描かないことに意味がある感じなのがこれまでより強化されてきている。勧進帳やらないし、弁慶仁王立ちは音声のみだし、頼朝による義経の首実検は、首を描かないにしても頼朝が見るシーンを入れても良いのに、あくまで蓋を開けない。省略による想像力の強化というより、単に描かないことによる美。

あっという間に平泉

勧進帳は無しか。前回、義経に同情するような描写があったから、安宅の関も描くかなと思ったが、そんなことはなかった。いきなり秀衡とご対面かぁ。

そして、あっという間に泰衡・国衡の時代へ。やはり義経は運がない。秀衡に「大将軍」と呼ばれても、肝心の秀衡が亡くなってしまったら…逆に義経が平泉に戻って来なかったら奥州藤原家は、もう少し続いたかもしれないわけで。

義経が亡くなったのは秀衡死去から実際は1年半後なのだけれど、その月日を感じさせないほどの、あっという間感で描かれていて、スピード感ハンパない。

頼朝、今後の義経・奥州藤原氏対策を全て語る

このドラマのタイトルが「頼朝」でも「義経」でもないから、奥州藤原氏を滅ぼすところは、多くをセリフで終わらせるわけね。仕方がない。

弁慶仁王立ちネタ

一応、弁慶立ち往生の合理的説明をすることで納得感ある。しかし、肝心の立ち往生シーンは、声だけで描かない。この割り切りの良さ。戦闘の声と義経による実況だけなので、実際は弁慶立ち往生作戦は効果がなかった可能性さえある。そこまで含めて映像化しなかったの凄い。

頼朝の号泣

これ、解釈難しい。もはや、頼朝どころか義時を含め、全ての登場人物の挙動に裏があるとしか思えなくなっている。

静御前の見せ場

言い方は良くないが、鎌倉で舞を踊るのは、静御前最大の見せ場。

大姫

トンボを捕まえさせたりして、楽しそうにしてるのかと思い、同じ虫でも源義高を思い出させる蝉の抜け殻をふいに見せられてしまったら…大姫にまつわる痛々しいエピソードは、小出しにして引っ張る方向なのか。権力争いシーンでは簡単に人を殺めるが、大姫のシーンは引っ張るな。

義時も完全に染まった

人を騙すことに手だれてきた。そもそも善児を連れて行く描写があることからして、視聴者にはそういうことかとしか思えない。まだ放送回が半分にも至らないのに、これから、こんな感じの話がずっと続くのか?とも思うが、それであると視聴者はダレてしまうので、さらに上をいくというか、観るものを裏切ってくれるシーンが出てくることを期待。半年も裏切りを見せられても面白くないので。