今回は、今後の種まき的なエピソードをいくつか描くことと、頼朝と万寿、義時と金剛の関係を対比的に描いた回なのかな。
満足と言っていた八重
「満足」という言葉選び。決して満足できる人生とは思えないのに。この言葉を使って語っていたと義時に伝える義村。義村は、それはこれまでの人生のことではなく、今日の出来事についてかもしれないと留保する。義村のこういう優しい嘘風の心配りは、頼朝の人を陥れるための嘘とは両極をなすもの。義村…NHKに好かれる山本耕史氏が演じるだけあってホント良い役。
そもそも「満足」と言ったのかも含めて作り話臭いのだが、そこがなんとも義村の良さなんだよなぁ。物凄いキャラだ。悪い嘘で溢れている鎌倉殿周辺に、唯一、良い嘘をつくのが義村。
頼朝の心配りなのか命令なのか
都についてこいと義時に言う頼朝。義村と違い、義時のことを思うがゆえとは思えない。そういう対比が描かれるのが良い。
後白河法皇と頼朝の対面時の会話
どちらがどちらのセリフを言っても成り立ちそうなセリフを言い合っている。要はマウント取り合いの会話。
九条兼実始動!?
曲者が本格的に動き始めた…訳でもなく、やはりワンポイントの出演かなぁ。頼朝に対して牽制しながら近寄ってくる感じはするが、後白河法皇亡き後は、どんな感じで絡むのか、もう絡まないのか。田中直樹氏の九条兼実は、もっと観たい。
良いことを言う全成
良いこと言うなぁと思ったら、実衣に、
珍しく良いことを言っています
とツッコまれている。そりゃそうだ。全成は、コメディリリーフだから。
半分しか当たらない全成の占い
これ、起きるか起きないかを当てる占いであれば、発生確率は50%なので、それは全く当たらないことを意味するが、何が起きるのかを当てる系占いならばもの凄い正答率になる。まあ、全成は面白担当なので、前者なのだろうな。
後白河法皇という生き方、源頼朝という生き方、北条政子という生き方
守り抜いた…とは何か?分かるようで分からない日本一の大天狗の最期。武士との命令者と被命令者の関係を守り抜いたと考えるのが良いのかな。その死後、頼朝は行動の自由度が高い征夷大将軍に就く。今度は頼朝が天狗になりつつある。そこに政子が北条家を割り込ませるために楔を打とうとしてくる。皇族、源氏、北条家。
政子の圧がキツい
頼朝絡みで、政子が圧を見せてきている。征夷大将軍の話を頼朝から聞いた時、比企能員の親族比奈が頼朝の前に来た時に圧を見せている。この圧は、今後もっと膨らんでいくのだろうなぁ。
比企能員の親族女性
義経の正妻里に、義時の正妻比奈。正妻候補が次々出てくるが…。なぜ比企家ばかり強調されるのか?他の一族が狙っていないとも思われないか。単なるストーリー上の省略?
たかが子供の喧嘩
それではすまなくなるみたいな展開は無しか。
巻狩り企画
時政の仕切りで義時も連れ出すという方向かぁ。その裏で進む頼朝暗殺計画。おどろおどろしくなってきた。そして噂は巡る、曽我事件の始まり始まり。
万寿と金剛
志半ばで倒れた父を持つ頼朝の子万寿と、掴みどころがないが要領良く生き延びる時政を父に持つ義時の子金剛。頼朝と義時が自分の子に対する接し方は、自分の中にある父親の姿を踏まえているのかもしれない。武士であることより母親を失った子供と共に暮らすことを選んだ義時の選択は、頼朝には理解不能かもしれない。
頼朝の父義時は戦いに明け暮れ結局戦いで命を落としたが、義時の父時政は戦いは極力避けて人間関係をうまく保つことで未だ生きている。このことが、頼朝の万寿に接する姿勢、義時の金剛に接する姿勢に反映されているのではないだろうか。母親を失った金剛のために武士の仕事を捨てて金剛と暮らすことを選んだのはそういうかとではないかな。