Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【鎌倉殿の13人】(23)色々雰囲気が変わる中、頼朝は変わらず


話が大分進んできたからか、物語のムードが変わってきた感じがした。そんな中、思い出したように大泉頼朝はいつも通りの大泉頼朝という展開を魅せてくれた。それはそれで良かったというのが今回の感想。

義時…急に大分貫禄が出てきた

何歳の設定なのだろう。先週と大きく変わった気がする。どこがというのも言えないが…髭?服装?これまでの不安定さ、自信のなさは無くなって、凄みが出てきている感じだから、縁起が変わったのかな。

万寿と義経

弓の腕は全くダメだったが、いざとなった際の頼もしさというか即断力、カリスマ性みたいなまのはある。二代将軍として不十分さを感じるも、資質はなくもない感じが絶妙な塩梅。

万寿は、戦は強いが人望のなかった義経とは真逆の資質を有する人物として描かれている。それ故に頼朝の後継になるということだろう。

万寿最初のエピソードが富士山が見える場所での巻狩であり、義経の初登場シーンも富士山が見える場所での狩のシーンと共通する。どちらも実際は当人の矢は当たらなかったが、万寿は御家人らのお膳立てで獲物を射たことになる一方、義経は自ら偽計を用いて獲物を射たことにする。この対比は綺麗。

万寿と頼朝

頼朝は、曽我兄弟から襲われるも、奇跡的に助かる。表面上の出来事は、これまでの運が良く助かった系エピソードと変わらないが、本人は神の加護を感じられなくなったと言っている。これは大きい。そして、頼朝の子万寿には、神の加護はなく、御家人の加護しかない。将軍としてそれなりの舵取りはできるが、神がかり的なことはできないということだろう。そして、頼朝は神の加護がなくなって消えていくが、万寿は御家人の加護がなくなって消えていくと言うことなのだろう。

頼朝と義時、万寿と金剛

頼朝は神の加護を感じられないと義時に言い、万寿は弓打てど当たらない中、金剛は飛ぶ鳥を落とす。

飛ぶ鳥を落とす!

源氏の力の衰退と北条の成り上がりを、この第23話で暗示させた。今回は義時は完全に脇役に回っていたが、フィクサー的な立場になったことは明らか。これは、将軍ではない武士の頂点のありように既に到達していると見ることもできる。

鎌倉殿というか大泉洋氏の悪運

謀反失敗により、ドラマから退場するタイミングが遅れ、出演機会が延びた。大泉氏、勝利!延命した経緯が、反対を押し切って行った夜這いというのが無茶苦茶なのだが、なぜか納得してしまう不思議さ。とりあえず頼朝、お疲れさま!

仇討ち成就という名の謀反を犯した曽我五郎

暗殺しようとした頼朝から直々に誉められたのちの斬首刑。これ、本人にしてみればとんでもないことなのだけれど、よく考える間も与えられず斬首されることを思うと、かなり残酷な刑なのかと思う。

万寿と曽我兄弟

万寿はお膳立てされた鹿を射つという愚を演じることを求められ、それを知りながら実際行った。しかし、曽我兄弟は、知らぬまま相手の芝居に乗せられていた。この違いは大きいが、早晩、万寿もその運命に絡め取られるということではないかな。騙されて祭り上げられるという点で、万寿と曽我兄弟は同じということになっていくように思う。この運命のいたずらが、蘇我五郎は一瞬で終わったが、万寿は今始まったばかりで、かつ、本人もそれを知った上で続けられるのだから…まさに悲喜劇というもの。

頼朝の弟が跡を継ぐ話…

最後の最後が酷い。源範頼は、とばっちりで済む問題では無い悲惨。次回、とんでもないことが起きそう。範頼は、政子を守ると即答していたのに、比企能員に「鎌倉が滅びますぞ」と急かされて決断したら、ハシゴを下されるって悲惨過ぎる。

金剛の成長

子役時代と顔のイメージを保ったまま青年時代になるのだが、身長が違いすぎて違和感は残る。