Golden Time

時はお金で買えません

【ちむどんどん】week#11 ポークとたまごと男と女


暢子の『フォンターナ』勤務が6年目に突入。初めのうちは、イタリア料理以外に、新聞社手伝いやおでん屋台と色々やらされていたが、それを含めての6年目であり、いっぱしの料理人になったのか?早いのか遅いのか普通なのか分からないが、とにかく今週のミッションはシェフ代行!寝坊遅刻事件、夢オチを経て、単にごめんなさい一発で問題解決。

第51回 今週のお題発表回

智の恋心…バレてないのは当事者のみ

智は気づかれていないと思い、和彦は気づいておらず、当の本人の暢子も全く気づいていない。

良子

白紙の離婚届を前に涙をこぼしているのだが、素直に同情できない。

悪い言い方だが、歌子が仕事を辞めて家にいるから、子供を任せられるという思いもあるのだろうなぁ。良子の離婚理由は何なのだろう。働きたいということだけなら、良子が博夫に、結婚前に言った家事手伝いは状況が変わっても守れと言ったことがあるため、一筋縄ではいかないと思う。

良子は、言葉は上品で学もあるが、中身は賢秀なのかもしれない。

今週のミッション

ミッションは月曜に発表されるのが恒例となったか。

二ツ橋さん、足の怪我。これは長期化するリスクもなく、本当に単なる1週間限定のイベント。ネタが尽きたか…というか、こういうネタ出しをするか。

片足だと、松葉杖で店に来て指示することはできると考えたのか、両脚骨折という設定。それだけでなく、早朝釣りをしていて、結果的には一人勝手に滑って転んで骨折って…二ツ橋料理長の扱い酷い。なんとしてでも、店に来させない気持ちがみなぎった感じの設定。

シェフ代行

まさかやーって視聴者の殆どが思った…と言いたいところだけれど、これ、『ちむどんどん』だから、予想はついていた。根拠も分からず暢子が選ばれると。何というかドラマの中で理由を言ってくれるのかな。視聴者に察せよと言われても、これは無理だから。主人公補正以外に理由は思いつかない。あーあ。矢作だけがライバルではなかろうに…というか、入店年次で見た暢子の先輩は、もう矢作だけなのだろうか。

いずれにせよ、大城オーナーの血縁者が料理長代行になったという形式的な話は、矢作と幾人かの従業員に悪い感情を植え付けたと思う。

困ったときはお互いさま

優子がさりげなくまたこのセリフを言っている。本来は特別な言葉ではなくどちらかと言うと陳腐な言葉なのに、優子が言うとなんだかゾクっとする。

共同売店店主前田

優子に気がある感じ、かつ、周りはそれに気づいてそうな感じ。この、鶴見の暢子と賢秀の関係の相似形みたいな関係を、沖縄でも描く必要性はあるのだろうか。恋愛模様を描くのは構わないが、主人公のみで良くないだろうか。『ちむどんどん 』は、群像劇のようになっていて、家族全員の恋愛物語は、必ず全て描くことになっているかのように展開している。賢秀と養豚場の娘の結果的に結婚しそうなやりとりも、暢子が主役の『ちむどんどん 』に必要なのだろうか。

第52回 月曜日は臨時休業!2日間乗り切れ!…と素直に思えるか視聴者が試されている

結局親戚、コネ、身内、なんだそれ、馬鹿馬鹿しい

暢子がシェフ代行になった時の、暢子以外の従業員の感想。そりゃそうなるわな。そうなることを大城オーナーは分かっててやってるだろうけれど、暢子は分かってなくて、任命されてニコニコ元気よく協力依頼演説をしてしまう。そういうところが暢子の生きづらいところ。本人も良くないことになっていると認識しているようだが、理由は分かっていなさそう。しかしもう仕方ないと思う。もうこの性格を暢子は個性として付き合うしかない。厳しいシェフ代行初日を過ごしたのに矢作に助けを求めるのは、矢作の感情を考えるとなかなかできない行為なのだが、暢子はやれてしまう。この性格を変えさせようとしなかった優子は結果的に正しかったのかもしれない。

暢子が適任と言った大城オーナーの意図

実際店を運営してみたら、できなくて無茶苦茶。それを、最初はできなくて当たり前、初日は帰って休めと言う大城。つまりこれは、やはり親戚、身内だからの抜擢だったのだなと思える描写。将来、暢子に『フォンターナ』を任せることを決めたと言うことかな。矢作たちには可哀想だが、ここは大城の店だから。しかし、二ツ橋料理長も代行に暢子を推薦したのだろうか。

酔っ払って騒動起こす和彦の会社の偉い人

これ、どう繋がっていくのだろう。暴れる描写くらいしか無かったけれど。和彦絡みなので続くのだろう。唐突すぎたけど。

広告と記事は別…で社内で揉めるマスコミ

広告と記事は別…の話題で社内で揉める和彦の勤める新聞社。これを描くのか…広告料の代わりに受信料を取るNHKの連続テレビ小説で?これは卑怯な手を出してきたな。いや、ホント悪手だと思う。受信料について色々あるのに。

そもそも、『ちむどんどん』は、受信料払っているんだから、視聴に耐えるドラマにしてくれとSNSで言われている。それに対する答えが、この茶化しということなのかな。これ、制作が、面白い皮肉だと思っていたら、厳しいな。

教師に復帰するために離婚届を準備する良子

決断力の無い博夫に対するやり方としては、やはり狡猾なんだよね。

博夫との対話においても、相手にまず話させて、後はそれを否定した上で、質問を浴びせる論法。博夫は質問に答えても、再度否定の上で追加質問される。良子、酷いわ。こういう手合いには、すぐに同じ手口で逆質問していくしか無い。しかし、そんな中、人として成長したい、家事や育児はおろそかにしない、両立させる…とか良子は言ってしまう。これ、守れなかったらどうするつもりなんだろうか。博夫に対し、結婚しても家事を手伝うと言ったから忙しくても手伝えと言っていたからね。自縄自縛になるな、これは。

加えて、博夫を評して、

理想主義者って、案外芯が弱いんだよね

と言う良子。いや、しかしこれは自己紹介だな。

良子の思考

身内および自分に対しては、臨機応変に変化を許容するし、結局は結論を受け入れる。しかし、他人に対しては、一度言ったら絶対に守らせる。守らなかったら許さない…そんな感じ。そして、博夫には、徹頭徹尾他人として良子は接している。おそらく良子にとって、というより、これは比嘉家共通だが、血が繋がっているか否かだけがウチとソトを分ける基準に思える。そして、血がつながっている娘晴海に、良子は自分のしていることを見せつけられるのだと思う。

良子のターンは続くのか?

鍵を握るのは、娘の晴海だろう。晴海が良子を選ぶとは限らない。晴海が博夫を選んだら、良子はどうなるのだろう。少なくともこれはドラマなのだから、良子の職場復帰は容易には行かないだろうし、良子が、自分の言い分が正しいと信じるまま、無傷で終わることは無理だろうと思う。

大城オーナーの厳しさ

大城の厳しさには2つあって、愛すると決めた人間には愛情ある厳しさで接するが、そうで無い人間には本当に冷たくなれるというか、何も感じずに厳しくできる人のように思う。何というか、比嘉家に通じる、ウチとソトの思想があるのではないかと考える。つまり、暢子を育てると決めたからには、他の従業員が全員店を辞めたとしても、暢子を一流のレストラン経営者にする方を選ぶという感じ。大城は、初期のミッションの頃は、店を辞めろを条件にしていたが、最近はそれがない。これは、暢子が大城の眼鏡にかなったということで、それ以降は育成フェーズということ。また、大城には『アッラ・フォンターナ』という名店の看板と、忠実なイエスマンの二ツ橋がいるので、他の従業員が全て辞めたとしても、店はすぐに立て直せる。従業員総入れ替えした方が、暢子への禅譲をしやすくなるので、大城はそれを企んでいるのかもしれないとさえ思える。

大城が公正公平な人間だという描写はこれまでのところないわけだし。暢子に口答えするなと言ってた人間だから、他の従業員とは暢子を特別扱いすることに何ら違和感は無い。

第53回 自己中心思考の家族

何故、賢秀は暢子の部屋にいるんだ?

賢秀が暢子の部屋にいたということは、養豚場から飛び出した(2回目)ことだけは分かった。今回は養豚場経営者の金を持ち出していないだろうなということがまず気になるという連続テレビ小説らしからぬダークなキャラクター、賢秀。

こんなことを思うのは、「賢秀が泊まるところを変える」=「誰かの金に手をつけた」と思ってしまうほどに、『ちむどんどん 』を試聴して来たということ。

何があっても謝らない、お礼も言わない

養豚場の娘をイメージして暢子の職場での悩みにアドバイスしちゃうのか。しかも、何故暢子はそれを信じるのか。賢秀の言うことを信じちゃダメだ。だからといって逆張りが正解とも思えないが。それにしても、何でこんな展開になるのか?

決定事項です

決定事項です…暢子の主張の正当性の根拠がこれだと後々厳しいことになるなと思ったら早速、指示ミスとズッキーニ納品できない問題が起きる。

勘の良い矢作

オーナーに何を言われたのかと矢作が暢子に問うのは、実際は賢秀に入れ知恵されているので厳密には間違っているが、誰かに何かを言われたという内容的には当たっている。矢作の勘の良さは、暢子に欠けるものであり、得難いキャラ。どう2人は和解するのだろう。

タイミングの悪い和彦

和彦の男女論は、暢子の課題に余計な思想を吹き込んでいる感じ。暢子の問題は男女関係ないから、何でこの二つの問題が同時進行なんだ…と思うが、それはドラマなのだからだけれど。どんなドラマなんだよとは思う。

女の自分がシェフ代行になったら反発されるのは目に見えていたなどと言う暢子

気づくのが遅すぎる。任命された時、はしゃいで他の選ばれなかった従業員の前で協力してくれと挨拶していたではないか。何というか反応が遅いのだが、これは性格で仕方がないのかもしれないと思うようになってきている。

しかし、シェフ代行に選ばれた時点で、選ばれなかった人のことを考えて対応していればそうはならなかった。そこで大方決まったが、ダメ押しで賢秀のアドバイスを聞いたものだから関係は即座に破綻した。何というか、信頼して相談できる相手が家族しかいないということか。

期待したから

平良がポークと卵みたいなものと諭す。暢子はどう言う意味?と言うが、聞いてるこっちもどういう意味なのかと思う。

良子の言いたい放題が大事に

結婚は家と家のものと言う賢吉に、優子は、

良子は、一生懸命考えて決めようとしているだけです。それが悪いはずありません。

と反論する。これだけ取れば正論ではある。しかしここで優子の言う「悪いはずありません」は、良子の自由、幸せのみを考えた場合の話である。もちろん家と家の話を持ち出すまでも無く、優子は博夫、晴海と家族である。義理の父のことは関係なく、博夫と晴海とは対等でなければならない。しかし、家族の中では良子の言動はマウントを取って少なくとも博夫より上位に立とうとしているように描かれている。夫婦間の決め事に対し、博夫が守るべきことは何があっても守れと言いながら、自分が守るとしたことは、状況が変わったと守らなくて当然の顔をしている。それが子育てのために仕事を辞めると言うことだった。良子にしてみれば、子育ての目処がたったということだが、晴海はまだ小学校にも上がっていないので、博夫的にはそれはないと言うのだが、これを大事にしてしまった。その上で、良子と博夫家族の問題であるにも関わらず、優子は間に入って問題を歪曲化し、「良子は、一生懸命考えて決めようとしているだけ」と言っている。発想は、良子の決定を尊重しろということだが、家族である博夫、晴海のことは尊重しなくても良いと言っているように見える。少なくとも良子も優子も良子の気持ちだけを考えていて、晴海が良子より博夫を選んだり、晴海を石川側に取られる可能性について考えていなさそう。あと、離婚届をちらつかせて博夫に迫ったが、本当に離婚された場合、晴海を良子だけで育てる覚悟はあるのだろうか。歌子を当てにしてそうな点が厳しい。

この点で、前作『カムカムエブリバディ』での安子と義理の父母との親権に関わるやりとりの方がリアルな描写と思える。

良子が説得しなければならないこと

良子は、ヨメ、家といったことを焦点にして問題点をはぐらかすのではなく、子育てに注力するとして仕事を辞めながら子供が義務教育終了前に仕事復帰することの正当性を、博夫に説明しなければならない。これがなされた形跡がないことが問題。多分、良子本人は自分の主張の問題点を分かっている。だから離婚届チラつかせたり、義父の古い考えの問題を引っ張り出してきて、根本問題をはぐらかそうとしている。しかしそれで騙せるのは優子やせいぜい義理の祖父。博夫は既に気づいているかいずれ気づく。大学出の博夫が論理的思考を持って良子に反論してもドラマ的に不自然ではない。

考えてみれば優子も狡猾で、良子の主張を擁護する際、「良子は、一生懸命考えて決めようとしているだけ」としか言っていない。良子の中で理屈が成り立てば、客観的におかしなことも間違ってはいないという、極めて主観偏重の主張をしている。何か優子がとんでもない詐欺師に見えて来た。

謝らない、お礼も言わない人間が寝坊

もはや男女関係ない。賢秀のアドバイスは当然のように悪い方向へ。

おはようございます。寝坊しました!

こんなときでも謝らない。明らかに迷惑をかけているのに。

ナレーションが、

シェフ代行暢子。大ピンチです。

なのは笑える。大ピンチというより、自分で招いた当然の報い。シェフ代行3日目でこれはある意味凄い。

男女同権をテーマに描くこと

このドラマでは、男女同権をテーマに描くことは無理ではないか。視聴者に新たな視点を提供とかそう言うものはなく、逆に問題を撹乱しているように見える。矢作らの言動から、シェフ代行がうまく行かないことは、女だから舐められているわけではないと分かる。大城のひいきと暢子が女だから舐められまいとして強く出ていることに対して起きているのである。それなのに、和彦の男女同権の記事を同じタイミングでぶつけてくるから、おかしな感じになっている。

分かってやってる大城オーナー

やはり、大城は自分が経験してきたことを暢子に追体験させようとしているように見える。学がないから再学習、おでん屋台、男女の差もしくはひいきされることによる周りとの軋轢。ミッションが全て大城の過去とシンクロしている。

家中心の考えは石川家より比嘉家の方が強いのではないか?

良子は石川の家の考えを否定しているが、そもそも良子は家出の際、比嘉家に来ているし、歌子が娘晴海の面倒を見ているというセリフがある。ここから見られるのは、良子も家中心の考えからは抜けられていないのではないかということ。優子が賢吉の言う「家と家の論理」から良子を守る際も、良子のことだけを考えているような発言をするし、暢子がアドバイスを受けるのも、過去に金を盗られたこともある賢秀である。何というか成人後であるのに比嘉家の精神的結束が強すぎる気がする。

反論しない賢吉

家と家の関係を元に良子の言動を責める賢吉に対し、優子が反論するのだが、賢吉は戸惑った顔をするだけで、なざ再反論しないのだろうか。賢吉との家の繋がりがあったからこそ、優子は賢吉に保証人になってもらって無尽蔵に借金できたのではないのか?優子はこういうところが分かっていない。分かっていないと言うか、気づかないふりをしているのかもしれない。優子のイメージは、使えるものは使うが、それが自分の血を分けた子に及ぶ場合は、知らないふりをするという感じ。これぞまさに賢秀が暢子にアドバイスした、何があっても謝らない、お礼も言わないに繋がる。ある意味比嘉家の中で整合性が取れすぎていて怖い。

家長制

ことあるごとに賢秀は、自分が長男であることに言及していたが、この考えは暢子には自然に受け入れられているようだ。お金を盗られた過去もあるのに賢秀を部屋に泊めたり、妙な助言を盲信したり…それは、暢子自身が「家」に囚われているからなのではないか。

そう考えると、良子が博夫と家のことで問題を起こしている話と、暢子が、賢秀の助言が原因で『フォンターナ』が大変な事態になっていることは、根が同じで、比嘉家の「家」の考え方によるものと言えるのかもしれない。

比嘉家の家訓?

賢秀が暢子にアドバイスした、"何があっても謝らない、お礼も言わない"というのは、保証人になってもらっても恩を感じない、就職の直前辞退も平気でする優子の考えに通じるものがある。家訓なのか?これ、良子が嫌った石川家の古い考えと比しても、悪辣な家の教えに見える。『ちむどんどん 』は、こういう対比を描いているのか?

"何があっても謝らない、お礼も言わない"は、言い換えると、"自分がその時その時にやりたいと思ったことをする。そのために他人に迷惑をかけても気にしなくて良い"となりそう。逆に、だからこそ、自分は迷惑をかけるだけで幸せにはなれないから死にたいと言った歌子に手を上げようとしたのは、自分が誰かの迷惑になることなど何故気にするのか、他人とは、使われるものではなく使うものだと伝える行為と考えれば、優子の言動には一貫性がある。

また、賢秀は、比嘉家の中でさえ、長男だからと権利のみを主張し、長男が負うべき義務については何もしていない。少なくとも、家の長男を語るならば、跡を継ぐことが第一なのに、そもそも賢秀はどこにいるかさえ分からない。

肉の数に敏感な暢子は、シェフ代行に選ばれたことに対する周りの感情には無関心

『あまゆ』にて、ポーク卵の肉の数が和彦と智は2個に対して自分が1つだと不満を言う暢子。そのこと自体は構わない。しかし、『フォンターナ』で自分が特別扱いされているかもしれないとは微塵も思っていなさそうなところがある。これの意味するところは、自分は誰かと比べ損する扱いには過度に敏感だが、誰かと比べて得する扱いについては普通の人以上に気づかないということ。客観的にはかなり身勝手と評されてしまう性格である。今回のポーク卵の描写は、シェフ代行の文脈で考えることで、暢子の生きづらい面を客観的に炙り出していると考える。

比嘉家の面々が他者が迷惑を被ることに全く無頓着なのは、先天的なものなのか、後天的なものなのか。それで視聴者側のこのドラマの見方は大きく変わる。どっちなのだろう。

寝坊して遅刻したことの意味

遅刻の理由は他になく、本当に寝坊したというのだろうか。『フォンターナ』に来る途中で困ってるお婆さんを助けて…といったチープな感動話を入れて一発逆転みたいなことだけは無いとは思うが…そらくらいしか今週中にシェフ代行ミッションを成功して終わらせる方法が思いつかない。しかし、他の従業員との関係悪化は、積み重なったものであり、従業員と全く関係のない1つのエピソードで挽回することはリアルさに欠ける。単なる関係悪化だけでなく、寝坊遅刻までさせてピンチ感出した理由はあるのだろうか。

ポーク卵の数

6切れずつ。『あまゆ』の店主が常連のためにサービスとして出したのなら、客数を間違えて切ることはないと思う。つまりこれ、和彦、愛、智の3人のための差し入れで、店の手伝いの暢子の分など最初から無いのではないだろうか。それどころか、暢子に対し、油売ってないで働けの意味の差し入れだった可能性さえある。愛も暢子の分を取り分けてしまったが、暢子は気づかないとという展開はないかな。暢子が周りに対し余りにも気づかないことが多いことを今週は描いているので、これもその1つに思える。

次回第54回は、木曜日

これまでのミッションクリア話の展開から見て、今回第53回で水曜日で万代のピークを迎え、次回で問題解決の兆しが見える回のはずだが…今回が、他の従業員との関係悪化した上での寝坊遅刻で終わったからなぁ。

第54回 解決の緒を見つけるはずの木曜日に悪夢に突き進む比嘉家の面々

夢オチ…え?

ドラマでもマンガでも、夢オチをやったらおしまい。前回のラストが夢オチでしたって、それこそ悪夢でしかない。

優子の良子へのアドバイスがヤバい

これだけヤバいことを一気に言ってしまう優子という存在は、やはりホラー。

子供は1人で育てられるものじゃない

うちもたくさんの人に助けられて、いろいろ教えてもらって良子たちを育てることができた

母親だからってなにもかも一人で抱え込まなくていい

良子は博夫に、仕事が大変になっても家事を手伝えと主張しているし、アドバイスとしては、ここは間違ってはいない。ただし実践的な話として、これを言う優子は助けてくれた人に感謝しているとは思えない。また迷惑をかけた人に悪いと思っているようにも思えない。家の繋がりから賢吉はかなり優子らに便宜を図っていたが、感謝している描写はない。小学生の暢子を預ける話から、内定した仕事を破棄する話まで、約束を土壇場でキャンセルすることも平気な感覚。こういう優子の行動がこれまで描写されているので、子供は一人で育てられない、助けてもらえ、一人で抱え込むなが、健全なアドバイスに見えない。

やりたいことがあるなら、思いっきりやれば良い

母親が仕事をしてはいけない決まりはないんだから

その通りだが、子育てに専念すると言って仕事を辞めていることと整合性が取れない。やりたいことを思い切りやったら、子育てに充てる時間は十分取れなくなるのは間違いないのではないか?また、状況が変わったと良子は言っていたが、仕事が忙しくて家事の手伝いができなくなった博夫に対し、言っていたことを守らないと良子は厳しく責めていたことと整合性が取れなくなる。

発言のロジカルさ

何というか、良子は、弁はたつがロジックが甘い感じ。優子は、弁はたつがロジックは無く感情というか自分の思いのままな感じ。勉強会の頃のように、博夫がロジカルに良子とディベートして欲しいと願う。

優子はこんなことも言う。

誰が何と言おうと、世界中の人が敵になっても、うちは良子の味方

これは、博夫が反対するどころか、晴海が反対して敵になっても良子の希望であれば通そうという意思の表れに見える。

将来晴海が働きたいのに許してもらえないって苦しむような、そんな世の中にならないようにしないとね

ここがよく分からない。というか、相変わらずの優子の詭弁。将来の晴海の話を持ち出すのはなぜか。今の晴海が、良子の仕事復帰を望むとは限らないから。大人になれば晴海も分かる…みたいな理屈に見える。

そのために良子にしかできないことが必ずある

将来の晴海のために良子しかできないことが、この段階での良子の職場復帰になるのだろうか。論理的ではないように思うが。

優子は良子だけを見ている。優子は、晴海の名を出しながら、博夫どころか晴海さえ見ていないことが分かる。そもそも晴海はいま比嘉の家にいるはずなのに、存在を消している。歌子が見ているのだろう。

優子は、自分の子が、思うがまま自由に生きられることだけを願っている。それによって良子の夫や娘を含む誰かが傷ついても、それは気にしないという考えが、言葉から溢れている。

博夫がぶっちゃけて、子育てはやるから、仕事は頼むと言ったらどうするのだろうとは思う。石川の家がそれを許さないだろうが、博夫は、良子に負担を押し付けて、自分はやりたいことを思い切りやっているわけではないだろうから、優子の良子への励ましの言葉は、方向がおかしく見える。

やりたいことがあるなら、思いっきりやれば良い

優子のセリフでは、これが一番ダメ。

そもそも良子は博夫と子育てに専念するために仕事を辞めると決めたのだから。良子が、やりたいことを思い切りやったら、良子が博夫に対して約束させた結婚したら家事を手伝うことができなかった際に、博夫が仕事を理由にしたら、厳しく詰問したことと整合性が取れなくなる。

優子は、自分も多くの人に助けられたとか、母親だからってなにもかも一人で抱え込まなくていいとか言うが、良子がやりたいことを思いっきりやったら、子育ては確実に誰か他の人の時間と体力を犠牲にする。優子はこれを歌子に任せようとしている可能性があり、それが一番ひどい考え方。つまり、良子が嫌う家の論理で、歌子のことを考えていることになるから。良子は、石川家のような古いしきたりではないが、比嘉家にも家の意識があることに気づくべきである。

優子と良子は、なぜ博夫は晴海を連れて帰れないのか考えてみたのだろうか

しばらく晴海とここで暮らしたらいいさ

と優子は言うのだが、博夫が晴海を連れ戻しに来れないのは、博夫にはフルタイムの仕事があるからだと良子と優子は分かっているのだろうか。これは良子が仕事を復活したらどうなるかに繋がることを理解しているのだろうか。

前回、優子が、

良子は、一生懸命考えて決めようとしているだけです。それが悪いはずありません。

と言った言葉が重い。良子は自分の中の正義で考えているだけである。助言すべき他者が、自分の子はどんなことがあっても肯定すると公言する優子しかいない状況。かなり偏った思考になっている可能性に気づかないのかな。教育に関する勉強会に熱心に参加するほどの良子が、自分の状況の不味さに気づかないことが不味い。

暢子を推薦したのは二ツ橋

技術もセンスもある…と言うのだが、他の従業員には無いのか?

暢子は、二ツ橋に、良いところを忘れずとだけ言われても、それが何だか分からない。それはそうだろう、二ツ橋にも答えがないのだから(…と、勝手に推測したくもなる)。

労働者諸君、ご苦労さん

これ、寅さんのセリフだな。やはり賢秀は、寅さんオマージュなのか?うーん、何かが違う。

ポークはポーク、卵は卵

頭が悪いから理解できないと言う暢子。それが分かっていたら、広く周りの人の意見を聞くべきなのに…家族にしか聞かないんだよなぁ。

しかし、平良は、上京したばかりの自分に対し親切にしてくれたので、暢子の中では親代わりと言う認識なのかな。

賢秀のアドバイス

困ったらいつでも俺を頼れ!俺じゃない時は、ほかの家族を頼れ!

これが比嘉家の「家」意識なんだよなぁ。広く意見をまとめることはしないで、家の内で解決しようとする。優子が良子に自分は良子の味方であることを強調するのも同じ発想。

ただ、ここでは微妙な表現を使っている。「俺じゃない時は」とはどう言う意味だろうか。普通こんな表現はしない。今回のトラブルの話に合わせるために、このような表現にしたように思う。つまり、俺に頼って、謝らない、感謝しないを実行して行き詰まってしまった時は、再度俺に聞くなという意味になるのだろう。

困った時の実家への電話

久しぶりの電話シーン。

暢子は、自分の良いところを母優子に聞く。元気、足が速い、何でも美味しく食べる…いろいろ出てくるが、暢子にはピンとこない。最後に、「ありがとう」と「ごめんなさい」を大きな声で言えるところ…と言われて、キタ!これだ!となるのだが。うーん、小学生に戻ったのかな?というか、賢秀の入れ知恵前、既に「ありがとう」と「ごめんなさい」を言えなかったのだろうか。そんなことはなかった。だから、問題は悪化はしたが、当初、まっさらな状態で賢秀に相談した時の問題は解決してないのでは?そらも含めて「ありがとう」「ごめんなさい」で一件落着なのか?

挨拶だけで切り抜けるのか?

あれだけこじれた他の従業員との関係を「ありがとう」と「ごめんなさい」だけで改善できるのか?一件落着となるはずの次回、どうなるのだろう。

暢子のいいところ

二ツ橋料理長から見た暢子の良いところが、母優子の見た良いところと一致するとは限らない。このような類の問いの答えは一つではない。違っている可能性の方が高いと思うのだが、そうでもないのだろうか。

第55回 当人たちは大したこともせずに事態が好転

周りが超絶ものの分かる人だったというだけのこと

『フォンターナ』の暢子以外の従業員は、ものの分かる優しい人だったから、豹変して口先で謝っていると捉えず、素直に暢子を受け入れ直してくれたと言うことか。これ、暢子の変な成功体験になってそうで怖い。結局、比嘉家に関わると身勝手な行為に翻弄されることになる。しかし、このドラマでは、周りに根は超絶良い人ばかりが配置されているので、その人たちの自制、犠牲の下に、比嘉家の面々の好きなように全ての問題は解決していくと。

「口先だけの謝罪」と言う人がいないこと

暢子に対して、口先だけの謝罪だとか言い出す人が1人もおらず、全員暢子の謝罪と協力依頼に素直に従ったのは何故か。根は良い人だと言うことと、自分の勤務先である『フォンターナ』と自らの仕事が好きだからということだろう。それにしても謝罪一発で態度が変わるのは、小学生用の教育ドラマなのかと思ってしまうが。

東洋新聞で大事件が勃発!?

そして、和彦の新聞記事原稿問題も一気に形成逆転!あ〜あ…、何だこのどんな問題も金曜日に絶対解決させようとする強引さは。

智の岡山行き

ズッキーニ仕入れのために夜行で岡山というのは、業務なのか?休みを取って勝手に行ったのか?ハンバーガーショップ勤務の時もそうだが、智には行動力はある。

賢秀の第2の母親

養豚場の娘は、賢秀にとって無条件にタカれる相手、つまり優子の代わりということのようだ。どこに惹かれたのだからさっぱり分からない。寅さんオマージュみたいだが、寅さんは毎回キッチリフラれるぞ!

良子の復職

良子は晴海と2人で比嘉家での新しい暮らし、博夫と新しい生活の形を探している…ん?良子は、晴海と比嘉家に転がり込んでいるだけではないか?新しい生活の形?しかも、博夫との生活の形はまだ探している途中?結局、良子が博夫との問題を解決しないままやりたいことを始めてしまっただけ。そのやり口、怖いよ。

結局、「石川家」の長男という立場に縛られて何も言えず従うしかなかった博夫が、さらに強引さでは上をいく「比嘉家」に娘を取られたため、良子に従うしかなかったということ。「家」を盾に配偶者に言うことを聞かせようという点では、良子も博夫も同じではないか。

晴海の養育費

比嘉の家に入れるのか?入れるにしても入れないにしてもモヤモヤするというか、何か起きそう。石川の実家は悪で、比嘉の家は善という捉え方を良子はしているようだが、博夫の優柔不断を利用しているだけにしか見えない。

晴海が比嘉の実家で嫁の妹に世話されているというの、石川の実家的に良いのだろうか。都合よくその辺りの説明はないのだが…

石川家と比嘉家

博夫の言っていた本家がどうのというのは、家の中だけの権力関係で、外に対して本家は全く無力なのではないだろうか。一方、比嘉家は筋金入りのウチ対ソトでやってきた家族。自分の家族以外に迷惑をかけることなど何とも思っていない。それを相手にしたら内弁慶の石川本家の祖父など赤子に等しいということか。

嫁扱いと通い婚

良子は石川家の集まりに行くと自分を含めた女性だけが働くことに不満を述べていた。しかし、現在、娘を実家に預け、自分も実家に住んでおり、博夫は放置。娘に会いたかったら比嘉家に来いという扱いをしている。これ、良子は自分がやっていること分かっているのかな。信子と全く同じで、自分の悪待遇はすぐ不満を言うが、自分が誰かを悪く扱っても気づかないパターン。このドラマ、ほんとこればかり。

頭を下げるだけで全て解決する人と、何もせず周りが解決してくれる人。そして、解決せずに先に進む人

暢子は1分かそこら頭を下げただけ、和彦は何もしていない。そして、良子は問題を解決させないままやりたいことを始める。これが、『ちむどんどん 』金曜日のミッションクリアというものか。

世の中そんなに上手く行かないよ

人の感情が関わるのに一発逆転なんてそうそう無いよ。それなのに今週は、暢子のシェフ代行問題、和彦の新聞記事原稿問題、良子の再就職問題…全て思い通りの解決になってる。

男女同権の話は?

もう終わりなのか?和彦の記事が夕刊に載れば終わりなの?暢子が女性なのにシェフ代行をこなしたら終わりなの?良子が職場復帰できたら終わりなの?どう言うことなんだ?

次は恋のフェーズかぁ…

つまり、仕事編は終わりということなの?これで暢子は一人前なの?実際問題、イタリア料理の修行をしているシーンはほとんど無かった。

第11週の感想

裏二ツ橋、裏歌子回だった

第10週、二ツ橋の退職騒動、歌子の上京通院エピソードが描かれた。この2つのエピソードは共に、進み方次第ではストーリーから二ツ橋も歌子も退場する可能性のあるものだった。その2人が、第10話の後を継ぐ第11週では殆ど登場しなかった。しかし、登場シーンは少ないながらも、二ツ橋はシェフとしての存在感を『フォンターナ』の従業員に示すことになったし、歌子は良子の再就職騒動の中、唯一日中晴海の面倒を見ることができる存在として良子を支援した。第10週のエピソードの次に第11週のエピソードが来るのは構成上、必要だったのだろう。

暢子とその家族に対し、イライラすること

思うに『ちむどんどん 』は、何かの風刺なのではないかと思い始めた。SNSで反省会とかタグできて賑わっているが、そんなに他人の目を気にして生きなくても生きることはできるぞ、逆にその方が楽しいぞ、生き残れるぞというメッセージを送っているような気がしてきた。

自分に精神的、金銭的余裕がなければ、他人に迷惑をかけないように気にして生きていく必要なんかない。生き延びることが先決だということを、繰り返し、丁寧に描いているのではと思ったりしている。

他人の目を気にせず、徹底して自分のやりたいように生きようとすること

これが賢三の生前の教えであり、優子の自分の子供に対する行動原理であるように思う。自分の子供以外の者の行動を妨げたり資産を減らしたりすることをしても全く気にせず微笑んでいられるほど優子のそれは徹底している。借金をどれだけ重ねても、博夫に、通い婚をさせても微笑んでいられるのは、自分の子しか見ていないから。ある意味、優子は優子で自分のやりたいことを思い切りしていると言える。

やはり、良子が石川家の同居を拒否するのみならず、逆に博夫に比嘉家に通い婚させることに成功したのは、優子の教育の賜物であると言える。

ミッションクリア系ドラマ

少なくとも暢子が上京してからはこれ。大城オーナーと勝負し、新聞社で修行し、おでん屋台を成功させ、ストーブ前権を獲得し、シェフ代行と、週一でミッションに挑み金曜日に終わらせている。そして、これで仕事系は一旦終わりの模様。何というか描き方の問題な気もするが、これで暢子は一人前なの?という気がする。確かに、成長のステップは踏んでいる。

  1. 大城オーナーとの勝負で、知識・技術の裏付けのない自信を打ち破られ
  2. 新聞社の修行で、知識の重要性と獲得方法を学び
  3. おでん屋台を成功させることで顧客ニーズについて知り
  4. ストーブ前権の獲得で、技術と知識の応用を実習し
  5. シェフ代行でマネジメントについて学ぶ

重複はほぼなく、シェフとなるための学びを重ねていく。ただしそれがミッションクリアの方法であることが、人工感というか違和感がある。これだけではなく、暢子のキャラも相まって、何というか独特のドラマになっている。

前作との対比

前作『カムカムエブリバディ』では、主要登場人物には、根の優しさを感じる人が多かった。しかし、『ちむどんどん』は違う。自分だけ良ければ良いという人物が多く紛れている。特に主人公とその母、兄がそういうキャラであることが、意図的に『カムカム』と対比させているのかもと思わせる。

これから

第12週は恋愛模様が描かれるようだが、その先は、高度成長、バブル期を描くことで、沖縄に残った者と上京した者との差を描いていくことになるのではないだろうか。

ある意味沖縄を出る前は、良子、歌子以上に非常識な言動を繰り返していた暢子や賢秀が、東京で考え方が変わり、家族以外のことも気にした言動になる。一方、良子、歌子、もちろん優子も、家族のみ良ければよいという思想から抜けられないまま。そんな比嘉家の分断が描かれそうな気がしてきた。つまり、『木綿のハンカチーフ』みたいなことになるのかもしれない。

勝手に起きて勝手に解決されるズッキーニ問題

来週から恋愛モードに入るからか、智のズッキーニ遠征調達エピソードが入れられていた。これ、何か違和感があると思った。単にシェフ代行の暢子を困らせる要因として挙げられていたと思う。しかし信子自身それほど大したことではないと思っていたからこそ、放置して最後の最後にどうしようと大城に言っていた。そうしたらもう納品されていたと。結局のところ、暢子は何も貢献しないままズッキーニ問題は解決していることが違和感の原因。それだけ智が暢子のことを思っていると説明するために入れられたエピソードだから仕方がないが、やはり違和感。