勝つためには悪名などものともせず何でもするか否かで勝敗が決まるゲームが加速している。こういうの観ていて生理的に受け付けない人出てきそう。自分もかなりそうなってきている。
相変わらずの比企と北条の争い
頼家の調子が思わしくなく、寝所が頼朝がなくなった場所ということで移すことになる。そこで比企の館か北条の館かでモメる。時政が若干やる気見せてるのがなんとも言えない感じ。
3人の後継候補と3人の乳母父
うわ!という感じ。比企が一幡、三浦が善哉、北条が千幡の乳母を務める。三浦義村が、これまでの賑やかし的役回りから最近気合を入れた感じで登場しており、ちょっと遅れてきた感じはあるが、三つ巴になっている。
廊下でのやりとり
以前、善哉が生まれた際に、比企能員が、妾の子とはいえ第一子は一幡だから後継は善哉ではなく一幡だと義時に言ったシチュエーションを繰り返す。ただし今回は、義時が比企能員に、
思いどおりには決してさせぬ
と言うという立場の逆転があるが。マウントの取り合いが激しい。
義時、父時政の施政能力を疑う
そんな発言をりくにする。義時は厳しいが見る目があるということか。りくは…どうなのだろう。陰謀だけで自分の地位を上げようとしているだけに見えるように描かれている。その後、義時は時政に直接、北条家の前面に出るかと聞き、時政がやる気を見せたので、時政を前に出すことを決める。これも義時が自分が矢面に立たないための画策なのだろうなぁと思えるの、このドラマに毒されている。
一幡と千幡の分割統治論
比企能員はこれを飲めるわけがない…のだが、北条義時もこらを飲ませるつもりはないの嫌な感じ。分割統治案は、大江広元らに見せるためのパフォーマンスというの面倒臭いことをして、大義名分を得るというのは怖い策略。一応、一幡を東国にしているだけでも北条は比企に配慮していることになるのに、比企能員はこれを蹴る。それだけ比企能員の力があるということなのだが、このドラマ内では、比企能員は小悪党に見えるように描かれているので、能員はピエロに見えてしまう。これは仕方ないか。
肝の据わったところを見せてやる
と言うことのできる精神的強さを持った比企能員が、勝つためには何でもする時政・義時親子に殺されるのは、なかなか酷い話。しかしこれを坂東武者だからみたいな説明で正当化して押し切る脚本が一番酷い。
政子と義時の一幡の扱いに関するやりとり
これ、政子は察していると言うことなのかな。それとも本心で義時の嘘を信じているのかな。命は取るなと言っていたのに、大姫の許嫁として人質に取っていた木曽義仲の嫡男義高が結局殺された過去がある。政子は既に義時の言うことを信用していないというより、義時のやることをわかっていて、言葉上のやり取りをして自分は知らないというスタンスでいようとして5いるようにも見える。
畠山重忠と和田義盛
比企の一族を滅ぼすために比企の館に来た2人の会話が悲しい。
和田義盛:あんまり気乗りはしねえな。平家と戦うのとは訳が違う。一緒に戦ってきた仲間だぜ。
畠山重忠:力のある者が残る。それだけのことだ。我らは食らいついていくよりほかはござらん。
これ、二人とも時代には逆らえないという点では同じことを言っている。義盛は気乗りしないがやらざるを得ない、重忠は気乗りがどうのではなくやるしかないと言っている。「力のある者が残る」も、実際は、残った者が力があると言うことになるだけの話で、時代の流れは誰にもわからないということでしかない。
頼家…復活しちゃうんだよなぁ
史実こえぇ…としか。実際のところどこまでが本当に起きた事実かは分からないが、頼家が復活したのは、周囲、特に北条家にとっては驚きでしかないだろう。比企能員どころか一幡がいないことの説明を義時はしなければならない。そして坊主頭にされたことの説明も。頼家にしてみれば、倒れて目覚めてみれば、何もかも変わっていて、理解することができない状況だろう。次回、何かしでかすのは明白であり、自分の置かれた環境のギャップに苦しむ回となるであろう。何やかや言いながら従ってきた比企能員さえいないことは、頼家にとってかなり厳しい。