Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【ちむどんどん 】第22週 流石に休業は1週間ルールで解決せず


和彦が二ツ橋を味方に引き込むことで、大城がポリシーを曲げてまで暢子にアドバイスするのに成功するが、アドバイスが抽象的過ぎて、それを元に暢子が取った改善策が妥当だったかどうか分からないまま終わったのが、この第22週。

第106回

売り上げが悪いため、矢作に給料が払えなくなるという言葉が暢子の口から出てきた。矢作がいないと『ちむどんどん 』は成り立たない。これまで暢子にとって、というか比嘉家、もしくは『ちむどんどん』というドラマの世界観において、簡単に借金したり、人の金を盗ったり、ポンと大金をあげたりと、お金について、あまり切羽詰まった感じで描かれていなかった感じだが、矢作を引き止められなくなるということで、お金の重要さがかなり現実味を持って自覚できた描写になっている印象。

当の矢作は、結果が出なければ店を畳むしかないと考えていて、智や暢子と小さなイザコザを起こす。嫌味っぽい言い方は悪いが矢作は正論を言い、智と暢子は精神的なことを言っている。しかし暢子は「うちは矢作さんとは違います!」とか言ってしまう。暢子、未熟だなぁ。

何故か東京に賢秀と養豚場の清恵が東京のホテルに営業に。そこで清恵に変な男と結婚していた過去があることが明らかに。これ、これまで描かれてきた影のない清恵というイメージであると、ダメ人間の賢秀と清恵を結婚させる展開にするには、なんとなく清恵が可哀想という印象が出てきてしまうので、清恵を堕とすことでバランスを取ろうとした制作の意図のように見える。

第107回

信金坂田に追加融資は断られ、人件費カットも迫られる。暢子の返済が厳しくなってきているので、矢作を辞めさせろと言うのは当然のアドバイス。

重子が弁当持参でやってくる。アドバイスは毎日三食食べることのみ。暢子の出産だけ気にしている感じ。最悪、『ちむどんどん 』の借金は重子の資産で精算して店の経営を辞めさ、育児に専念させれば良いとか考えてそう。

賢秀の清恵探しが始まる。東京の住み込みの水商売をしているなら、本気で探せば絶対に見つかるとか言ってる。「本気で探せば」という精神論的な言葉の意味が分からない。まあ、本人も分からないだろうが。

結局、暢子は休業することを決断する。

第108回

休業は、一旦店を畳み、子供を産み、ある程度してからの再開というわけではなかった。料理の味とメニューの見直しをして、再チャレンジということだった。いや、客が入らないのを、料理の味とメニューに求めるか?立地、客層、世の中の状況等、他の要因は考えないのか?美味しければ客は入り繁盛するという単純な世界観なのか?そもそも暢子は東京の人の口に合う味にして失敗した。それを現地の味にしたら客は入るという発想は正しいのか?現地の味を東京の人の口に合うようにしてもダメだった料理という解釈はないのか?『あまゆ』が成功したのは、沖縄出身者がたくさん住む鶴見で店を開いたからじゃないのか?

独立した者には、支援もアドバイスもしないと言っていたはずの大城オーナーから、なぜか「どんな店にも共通して言えることは…一番の強みは、同時に弱みでもあるということ」というアドバイスをもらう。ただ、これ、抽象的すぎて、色々な意味に取れそうで、アドバイスがこれだけでは暢子が間違った道に進みそうな気配。

第109回

暢子が不自然にも今から信金坂田に借金の返済に持っていく40万円を店のカウンターに置いて出かけてしまう。待合い場所の『あまゆ』で、いざ払う段になって金がないことに気づき店に戻るが…という展開。今から返済するためのお金を置き忘れて店を出るのも変だが、これまで信金の坂田とは『ちむどんどん 』で会ってきたのに『あまゆ』で会うとは不自然が過ぎる。ここから派生した矢作40万円窃盗疑惑があって、雨降って地固まる的に、矢作と暢子は『ちむどんどん 』を軌道に乗せようと同じ方向を見ることになる…みたいな展開。フィクションだからこの程度の強引さは許容範囲だが、お金置き忘れに絡む不自然さは、もっとストーリー練ってよと思う。

第110回

今週は、重子のみならず優子もわざわざ沖縄から弁当箱持参でやってくる。このドラマ、弁当攻撃大好きだな。

暢子は大城の「一番の強みは、同時に弱みでもあるということ」というアドバイスを、イタリア料理修行で培った技術を駆使することから脱皮し、多数をかけないことことに全力を尽くしてみたとか言い出す。いや、暢子、お前そんなに技術あるのか?と視聴者は思ったのではないかな。とにかく、味が良ければ客は入ると信じて疑わない感じの暢子。店の立地、客層その他の要因は関係ないとばかりに考慮する気配なく突き進む先に光はあるのかな。そういう時こそ、過去に失敗した経験のある矢作が生きてくるのに…矢作はもはや暢子の言われるがままになってる。矢作のイタリアンの店が失敗したのは味が悪かったからなのか?という話。他に要因があると矢作が思っていたら、それを伝えるべきなのに、矢作は直接言わない。まあ、嫌味のようには過去の教訓を言ったりはしているが、店を潰さないために何をすべきかを、しっかり暢子に伝えるべきというか、伝えてあげないと、味を見直すだけで売り上げが改善すると暢子が考える『ちむどんどん 』は潰れるでしょ。

再オープンの日程も決まるが…沖縄そばの味が決まらない。何新規オープンの時と同じことしてんの?この人たちダメだわ…と思ったら、味の決め手となる豚が美味しくないとか言い出す。ああ、ここで賢秀ね…と思ったら、賢秀でなく清恵が『ちむどんどん 』にやって来て、何だこの展開となったところで、また来週。

 

第22週の1週間テーマは、『ちむどんどん 』の休業を決断し閉めることから始まり、再オープンを決めるところで終わる。一応解決した形にはなっている。ただ、再オープン後、店に客が入るかは、次週に持ち越しというか、次週のテーマなのだろう。