Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【舞いあがれ!】第92回 で、貴司はどうしたいの?と言いたい


貴司が自分の心を明かさないことを徹底していることが、史子をモンスター化させていく。これ、舞にも史子にも不幸なのだよなぁ。しかし、貴司の身になれば仕方がないかもしれないし。これは拗れるね。

史子、自分が貴司の創作の邪魔になるかもという気持ちが一切なさそうなのヤバい。ただ、本当に『デラシネ』が落ち着く場所なのだなとも思う。それはおそらく史子が『デラシネ』の利用者として正当性を持つことにもなるだろうから、控える必要はない。『デラシネ』は貴司のモノではないし、『デラシネ』は来る者拒まずな場所だろうから。

鳥がチュンチュン鳴く朝からスタート

爽やかな朝のはずなのに、貴司に対する気持ちが整理できない感じで舞は浮かない顔してる。

そこにめぐみの「舞!夕方から雨ふるて!」という声。これ、爽やかな朝の天気との対比だなぁ。他に何の対比?

金属加工会社の跡を継いだ的場さん

後ろ向きなことを弱気…と簡単に言って良いのか?IWAKURAは常に強気であった訳ではないのに。というか浩太は強気で行って失敗してるからね。

第二の謎の女来た!毎報新聞社御園純?

何しに来たん?こいつ厚かましいな。どんな記事になるか言わずに取材受けちゃって、めぐみ大丈夫か?危険な感じがするけど。

また来たぞ!秋月史子

貴司に対し自分語り始めた…が、貴司は「そっか…」としか言わない。これが貴司。

"梅津先生と私には共通の知識があったから読み取れただけで"

おお、史子、知識量でマウントとってきたな。

これは舞では太刀打ちできん世界。ただこれ、舞が柏木を連れて実家に来た時の逆の構造なのではないかな。あの時は、パイロットという共通点が柏木と舞にあって、貴司は疎外感を味わったはず。その逆が今、舞に起きている。これ、本歌取りだわ。

本歌取り

"舞が柏木を自分の部屋に連れてきたところに窓から貴司が声をかける"を本歌として、"貴司が史子とデラシネにいるところに舞が入ってきた"というのが今回。完全に本歌取りになってる。

尚、本歌取り…は難関大学合格者の舞なら知っているはずだが…「ほんかどり」みたいに言ってるの怪しい。確かに舞は理系だったから知らなくても大学合格できるのかもしれないが。もしくは本歌取りという言葉は知っているけどということかな。

沈んでいったんは僕やなくて僕の孤独やねん

…という貴司のセリフ。これ、史子は貴司の短歌を理解できていないということになるのか?本歌取りの件は知識の有無の問題だが、歌の理解という点では、史子はズレているということ?

銀の糸通しのように足重ね羽虫はやがて沈んでいった

これ、史子のように読む方が正解じゃないかな。

史子の攻撃

すばらしい第一歌集を出していただくために、私も精いっぱい支えたいなって思ってます。そやから先生のそばにおること悪く思わんといてくださいね。

これ、宣戦布告なの?それとも貴司に近寄るなという威嚇?一方的に言って返事も聞く気もなく去って行くから、舞のことを無意識かもしれないがライバル視はしているのかなぁ。いや、無意識ではないな。

しかし史子のこの攻め方は卑怯。何で史子のみが支える方が舞が関わることより良いと言えるのか。論理的でないが話の流れだけで説得力出そうとしている。さすが文字を操る歌人志望者だ。

舞のアドバンテージ

今回、舞は史子にやられっぱなしに見えたが、実はそうではない。今日締め切りの短歌10首のうち1首だけできたと貴司から聞いて、史子は「ほな、あと9首ですね」としか言えない。しかし舞は「読んでもええ?」と言えてしまう。おなじ一首だけ書けたという貴司の返事からこの違い。これは、幼馴染ということもあるが、短歌について余り知らないからというのもあるだろう。

「一首だけ」と「一首だけ…」

短歌は書けたかという質問に対する貴司の返事。史子には「一首だけ」。舞には「一首だけ…」。「…」の有無に意味あるのかな。

貴司の気持ち

これまで、貴司自身の気持ちについては表情や演技でそれらしい描写はあったが、具体的に貴司がどうしたいかの内面を直接的に描くことは極力されていなかった。舞への気持ちについてセリフで吐かれることはなかった。これは舞との関係だけでなく、歌人としての決断においても同様で、意思は示すが、そこに至った感情的理由は明かされないできた。だから貴司は何かを内に秘めているように見える。これも史子が現れたことで崩れていくのではないかな。史子が物語のイニシアチブをとっている。

取り乱す様子でもない貴司

舞が『デラシネ』訪れたのは夕方だよね?それで当日締め切りの短歌が1首しかできていなくてあんな感じでいられる貴司はすごいわ。また、その大変さを同じ歌人として理解しているはずなのに、対面してお茶してた史子も理解できない。

舞はともかく、貴司本人にも、史子にも、もう時間がないのに何とかしようという気がないのは、短歌とはそういうものと分かっているからなのかな。2日で10首作れということの意味って何なのだろう。

史子の存在

史子が側にいること、それ自体が貴司を疲れさせているような気がする。1首のみできた短歌も舞には気楽に見せたが、史子が見せてと言ったら非常に微妙な感じで「うん」と言っている。この「うん」の言い方が微妙すぎるんだよなぁ。何考えてるんだろ。

舞にとっての史子は、舞だけの場所と思っていた貴司との場所に、普通に他人が座っているという視覚的衝撃を与える人間。だから史子が貴司と一緒にいるというだけで舞は動揺する。しかしこれは舞が貴司のことを常に幼馴染の友達と言い続けてきたツケでしかない。

『デラシネ』という場所

考えてみれば、『デラシネ』は、貴司が自ら作った場所ではなく、八木から渡された環境。就職後色々あった時も心安らぐ居場所が『デラシネ』だった。貴司が『デラシネ』という場所をどういうものと考えているかは分からないが、今の史子の状況は、落ち着く場所を必要としているという意味で、システムエンジニアとして苦しんでいた時の貴司に似ていると言えそう。貴司が八木の思想を受け継いでいるのであれば、『デラシネ』を史子に引き継ぐという選択肢もあるのかもしれない。

史子に引き継ぐタイミングがそのうち来ると、貴司は気づけるのだろうか…いや、貴司なら既に気づいているはず。

たとえば、史子が本当に話し相手が欲しいだけなら、『デラシネ』店主として、貴司は断ることができないはず。それで貴司の心が潰れるかもしれないが、そうならないように、貴司は新しい居場所を探さねばならない。それが舞の部屋になるのかもしれない…あ、流石に無理か。

ドラマ終盤に新キャラを強引に押し掛けさせる手法

史子も御園も、これまでのストーリーの流れと関係なく、突然新キャラの方からドラマの中に押しかけてきて勝手にストーリー作り始める感じ。何か既視感あると思ったら、これ、連続ドラマでストーリーが破綻したが最終回に持っていくために使われる、主人公やその周辺のキャラが交通事故や重い病気にやるやつに似てる。必然性などなく突然出てきて、主人公たちを翻弄させるという点で共通する。五島にもなにわバードマンにも航空学校にもキャラはいっぱいいたのになぁと思わざるを得ない。

貴司の短歌

水底に影を預けて釣られゆきし川魚らの形群れおり

これ、紀貫之の、

水底に影しうつれば紅葉ばの色もふかくや成りまさるらん 

の本歌取りだと言う。

それだけでなく、これまでの貴司の歌と違って寒々しい怖さがある…というところまで史子は分かるのか。舞には到底無理。しかし、史子はそこまで分かるのに…ということなんだろうな。

そもそも、この貴司の歌、本人にちゃんと解説してもらったら、"寒々しい怖さがある"という抽象的な言葉では済まないホラーなんじゃないか?

乱暴で勝手な予想

舞と貴司はそれぞれ別に五島の祥子のところに行き相談。自分のやりたいようにというアドバイスを得て、舞は貴司と友達のままを選択、貴司は歌集を諦め『デラシネ』を史子に託して旅に出る。史子は才覚表して歌人としてデビュー。IWAKURAは、悠人が知らぬ間に結婚してできた子供が継ぐと。

1日の物語?

鳥の鳴く朝から始まって、ランチ、記者取材を挟み、舞の仕事帰りに『デラシネ』に寄った1日を今回は描いたのかな。長い1日だった。

貴司、ネットに行け!

ネットなら『デラシネ』から一歩も出ないで短歌で勝負できる可能性あるぞ。アルファブロガー、ネットサロン、そのあたりでやっとけ!youtuberはちょっと無理かもだけど。しばらくしたら顔出しなしでも行けるようになるぞ!

鳥がとにかく鳴いてた印象

朝、舞が部屋にいるシーンでスズメのチュンチュン。夕方舞が傘忘れて史子に追いつかれるあたりでカラスと他の鳥。気のせいか鳥鳴いてた。鳥が鳴くといえば、一つ前の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』がしょっちゅう鳥鳴いてたので、それ思い出す。不穏なこと起きるんじゃないかとね。