『下剋上球児』タイトル買いなのだけど、期待感強かった。日曜劇場で現実感の無さが魅力の『VIVANT』 の次で、逆に高校野球という身近なテーマを扱いながら、"下剋上"という物騒な言葉をタイトルにつけている。これ以上ないくらいの期待感があった。
期待感あっただけに…
タイトルは完全に高校野球ドラマなのに、扱う内容が、高校野球関係ないことに触れすぎなんだよなぁ。
序盤
最初は良かった。部員が試合するには足りなくて、部員集めから始めるとか、高校野球ドラマやマンガの定番的なとこから始まる。定番展開が長すぎないかとは思うが。
中盤
南雲の教員免許偽造話が出てくる。いや、そっちじゃないだろ?高校野球の話じゃないのか?弱小どころか試合できないチームを甲子園に連れて行くのだから、描くこといっぱいあるだろ?
ドラマとしては南雲の妻が東京に働きに出る話必要か?南雲の家族の話をしっかり描くのもアリだと思う。しかしそれならタイトルが違う。『下剋上球児』で、監督家族の絆をしっかり描くのは違う。
山住先生が倒れちゃうのも酷い。ドラマを盛り上げるのに主人公かその周りの重要人物を突発的な事故に遭わせるか重病発覚させちゃうのはストーリー破綻ドラマにおける強引なクライマックス演出の定番なのだけれど、その王道を歩み始めている。もうそこまで来ちゃったか…という感じ。
何故越山高校は下剋上できるのかの説得力がないことに尽きる
『下剋上球児』なら、高校球児が下剋上するところを丹念に描くか、下剋上できるまでになる下積みを説得力を持たせて描くかといった方向に行くと思うのだが…『下剋上球児』では何故越山高校が強豪校を破れるのかドラマ的に全く説得力ないままだから。監督に求心力あるからというだけで甲子園に行けるというのは流石に誰も納得しない。
名門星葉高校にどう勝つのかは期待
投手が超高校級というのであれば未だ納得できるが、犬塚はそこまででもない。野球推薦のある星葉高校に勝てる要素が全く見つからない。しかしこれは日曜劇場枠のドラマなのだ。だからドラマ的に視聴者が納得できる形でどうやって勝つのかは期待している。ここでなんとなく勝ってしまうと、もう目も当てられない日曜劇場ドラマになる。
タイトル倒れ
結局、これに尽きる。期待しすぎた。