寅子、裁判官になるために欠けている資質を多岐川の元で身につけて、その後、裁判官になるのかな。そうだとしたらドラマらしい展開。
"まあ問題はありますが、あの人ならきっとやり遂げてくれるでしょう"
"例の件"についてライアンが答えるセリフなんだけど、「まあ問題はありますが」が、"例の件"が難しい課題であることと、そもそも"あの人"である多岐川が問題ある人だというダブルミーニングに結果としてなってるのが良い。
家庭裁判所設立準備室
GHQからのお達しで設立しないといけないと。そして少年法が施行されるまでのあと2ヶ月で設立しないといけないと。
任命に際し、成功させたら裁判官にさせろと取引を持ち出す
うーん、寅子。もうこれは男だから女だからと言うことはないな。寅子、ある意味男女同権ではなく個人的特別待遇を求めている。こういうことしている自覚あるのかな。
多岐川室長
花岡は馬鹿、人間、生き残ってこそと言う多岐川。
"君も正しい、俺も正しい。それでいいだろ"
そう、これ、これが寅子に欠落した考え方。しかも寅子はその時その時で立ち位置も変わる。弁護士ならともかく裁判官には向かない。
多岐川室長、寅子の独りよがり、その場限りの正義感を矯正してくれる人だ。先週末に穂高先生に突っかかったシーンがあったのは、寅子の物事の一面しか見ずに語る性格を描いておいたのね。やはりあのシーンは意味があったか。
この、"君も正しい、俺も正しい。それでいいだろ"という考え方、裁判官には必要な考え方だと思う。
現に寅子は花江に家庭裁判所はどういうところか聞かれて、
子供や家庭の問題って、有罪無罪って白黒つかないことばかりでしょ。そういった問題に寄り添って最善策を探していく、そんな場所なの
と答えている。いや、分かっているじゃん家庭の問題は白黒つかないことばかりだと。なのに花岡の件で"君も正しい、俺も正しい。それでいいだろ"と言う多岐川に詰め寄るのかぁ、寅子は。その前に寅子は、花江に多岐川の愚痴を言ってたみたいだが、その後に家庭裁判所の意義をおかしいとも思わずに語るのか。寅子、これからだね。
多岐川の適任性
子供や家庭の問題って、有罪無罪って白黒つかないことばかりでしょ。そういった問題に寄り添って最善策を探していく
そんな場所の設立室長に、
君も正しい、俺も正しい。それでいいだろ
と言う多岐川が任ぜられているの、ドラマ的にはどうみても適任でしかないと言っているようなもの。こういうのを語りではなくエピソードで訴えてくるの大好き。
"君はGHQの回し者か"
家庭裁判所設立で揉める会議。しかしこういうことを大っぴらに言えるようにしているのは、(少なくとも『虎に翼』の)GHQが統治を良好に行えているということだろうな。恐怖政治を行なっていればこんなこと言えないわけだから。