寅子の、他者の気持ちをあまり考えず、まずは自分だけ良ければ良いという性格、これが極まった回だった。はるの死という流れで気づきにくいが、こんな時にも寅子の独善性を描く製作陣。寅子に恨みでもあるのか?それとも寅子のモデルの人が、そういうキャラだったという評価になっているのかな。
今回一番気になったこと
今回の寅子、未成年の少年に喧嘩腰で言い放つなんて怖い。そういうキャラか。
ここに多岐川のいう愛はあるのかな。肉親への愛が強いことはわかるけど。
はる、心臓発作
今夜越せるかと言う状況。
はるの悔い
子供や孫のことは悔いはないが、道男のことが…。頷くだけで言葉にしなかったが、そういうこと。
寅子が"緊急事態"だと思う
あくまで寅子にとっての緊急事態。道男はそれに合わせる必要はない。まあ寅子らしいなぁ。
語気を強めたりしているけど自己中心的である自覚はあるかな。
道男は戦争前から邪魔者だった
うーん、寅子の説得やばい。真っ当な大人とか言ってる。いや、寅子やばいだろ。
黙って聞いて!
とか、
母親のために捜しに来ただけのくせに
と言われて、
だったら何?
って開き直るし。これ、やばいでしょ。
会ってくれたなら、そのあとは道男の好きにすればいい
これ、寅子は道男のこと大して心配してないんだろうなぁと思うセリフ。つまり寅子は母が悔いの残らないように亡くなるなら、母の悔いの本質である道男のこれからについてはあまり真剣に考えていないことにならないか?
"理想論だけでは駄目だと学んだんだ"と言う穂高先生に"先生は何も分かっていらっしゃらない"と切れてたけれど、どの口が言うんだってなってる。
ドア越しだけれど、寅子が道男に頭を下げたのは、寅子、自分の立場が多少分かっているのかなと思う。
道男まだ未成年だよなぁ
大人で裁判官という地位を持つ寅子が、未成年の道男に対してしたこと。
①勝手に轟の事務所の中に入ってきて
②部屋に逃げた道男に怒鳴ったりなだめたりして
③はるに会ってくれたらあとは好きにすれば良いと言って
④猪爪家まで連れてきた
あまりにひどい。来てくれたお礼とかないんか?それは次回描かれるんか?
寅子、道男を言いくるめて家に連れてくるのに成功したとしか思えない。もしくは大人という立場を利用して威嚇して従わせたという感じか。
裁判官に任命された週に、この寅子の自分の利益のためには強引にでも行動するという性格を描くの、意味ありすぎると思わざるを得ない…と言う感じのことこれまで何度も繰り返して現在に至る何だよなぁ。寅子、性格変わることはないのかな。
"よくここまで一人で生きてきたね"
とはるに言われても、はるが亡くなりそうなので、
じゃあまた俺一人じゃん
という道男のセリフは、核心をついている。
それは、これから先の道男次第
というはるのセリフも良くて、はるは今の状況をちゃんと把握しているなと。
少なくとも寅子は、道男をはるに会わせたら好きにすれば良いと言っちゃってるからね。
道男だけを見ている寅子の危うさ
はるが道男を心配している。ならば道男を何としてでも脅してでもはるが生きている内に連れてきて会わせようという寅子の発想は、ひょっとしたらはるが求めた最善解とは異なるのではと思ったり。運良く道男は心を開いたが、道男をはるの所に連れてくる寅子のやり方は、かなりリスキー。大人が威迫して少年を引っ張ってきた感じが強い。こんなやり方をしてしまう人が愛の家庭裁判所で少年を担当することに違和感。ドラマ的にこれから治っていくにしては寅子、もう良い大人すぎるんだよね。というか、寅子のこの自分中心思考、ドラマの最初からで、いつ治るのかと思って治らないから、そう言うキャラで固定なのだろうなぁ。まあ、最近でも「ブギウギ」の主人公にも「らんまん」の主人公にもこの他人のことは気にせず自分中心思考はあったから、別に不思議でもないけど。しかし心の片隅が何か嫌な感じがする。
はるの日記がこれまで最大の鍵になる
遺言なのだから、直言の裁判の無罪の証拠の時よりもっと大きな意味を持ちそう。