Golden Time

時はお金で買えません

【ビー・バップ・ハイスクール】勝ち抜き制の映画版配役


映画版「ビー・バップ・ハイスクール」は、6作製作されている。途中で演じる俳優が変わったり、役が無くなったり、同じ俳優が二役やったりと色々なパターンがあるが、これらについて見ていきたい。

主役

加藤浩志(清水宏次朗)
中間徹(仲村トオル)

個人的には、原作マンガの顔のイメージからは、ヒロシとトオルのキャスティングは逆のイメージ。頬骨と顎が張っているのはトオルなので、清水宏次朗はトオルの方が合う気がする。

仲村トオルは、清水宏次朗より10センチ近く背が高いので、二人が立ったシーンでは、原作のツインタワー的な絵面とは異なっている。別に見劣りするわけではなく、それはそれという感じだが、漫画で見られるツインタワーの迫力はない。

ヒロイン

泉今日子(中山美穂)

第1-2作のメインヒロインであるが、第3作では、撮り下ろしではなく過去収録済分の使い回しのカメオ的出演。第3作では後ろ姿が新たな撮影分であるが、明らかに替え玉。演じる中山美穂は、第1作の1985年時点では実質デビュー1年目の新人であったが、第3作の1987年には既にトップアイドルとなっており、メインヒロインとはいえ、不良2人に、(映画のストーリー上は少なくとも)特に考えもなく近づくという、ある意味危険極まりない清純キャラクターを演じるメリットは無くなっており、降板はやむを得ない。翔子と違い代役を立てることなく第4作以降は役として消滅したのは、トップアイドルとなった中山美穂への敬意か、後に続く者を立てられなかったのか。

三原山順子(宮崎ますみ)

全作皆勤。ハマり役である。映画「アイコ16歳」にも出演し、クラリオンガールという肩書きを有しながら、スケバン役を演じるという多才ぶり。髪型から何から"これが三原山順子!"を体現している。個人的には原作マンガの三原山順子よりも三原山順子という印象。なんというか、体つきだけ見れば、か弱い感じなのに、顔と髪型と丈の長いスカートのセーラー服が強烈で、それにより全体の印象が決まっている感じ。

如月翔子(中野みゆき・五十嵐いづみ・立花理佐)

これは好みの問題かも知れないが、中野みゆきは可愛らし過ぎてタバコを咥えること自体違和感がある。中学生の強がりとさえ言えない痛々しさが見える。まあ、それが演出上の狙いなのかもしれないが、五十嵐いづみと立花理佐にはそれがなく、どちらも中学生の不良少女という限定されたイメージには合う気がする。マンガとの類似で言えば、立花理佐が一番似ているのではないだろうか。五十嵐いづみのナチュラルな翔子が個人的には一番合う気がするが。

ライバル・後輩

ヘビ次こと中村竜雄(小沢仁志)

小沢仁志は、第1作ではヘビ次役なのだけれども、映画「ビー・バップ・ハイスクール」全作を観終われば、小沢仁志は、ヘビ次ではなく新吾。この得難い俳優を第1作で終わらせず、役を変えてでも続けて起用したのは正解ではある。しかし、正解ではあるが、新吾ではないだろう!

前川新吾(瀬山修・小沢仁志)

瀬山修は、第1作のみの新吾役。新吾は、第3作から再度出てくるが、その時は小沢仁志がキャスティングされている。原作のイメージからは、絵的にも、設定的にも新吾は瀬山修が適任に見える。瀬山修には面構えにクールさがあり、女に困らない設定が外見イメージから納得できるが、小沢仁志だと、顔面凶器だからそれは無理。

菊永淳一(石井博泰・高橋秀治)

菊リンは、石井博泰がはまり役というか、彼がまさに、"ザ・菊リン"。彼の怖さとお茶目さの同居は奇跡である。第5作で坊主になる必要があり、それを嫌って降りたということだが、代役の高橋秀治は、不幸である。まず、石井博泰とかなり似た顔である。これでは、パチモノみたいである。いっそ、新吾のように外見上のキャラ変をしていれば個性をアピールできたであろうが、新菊リンは、旧菊リンと似過ぎのルックスなのである。しかも、新菊リンは、旧菊リンほどの怖さもないし、お茶目さもない。怖さがないから生まれる幼さが代わりにある。しかし、それはマンガの菊リンではないし、旧菊リンとも違う。なんというか、インパクトが弱くなってしまっているのである。まあ、仕方がない。旧菊リンは奇跡なのだから、それにどれだけ寄せようとしても、別人なのだから無理である。

郷ミノル(森一馬・土岐光明)

第1作の森一馬…カッコいい。むちゃくちゃイケメン。これはミノルではない。何か力が働いたキャスティングなのだろうか。もしくは映画で逆張りしたのか?ミノルはブサイクであるというのがプロトコル。これに反した森一馬。

一方、第3作からミノル役で登場の土岐光明。第1作では戸塚水産のナンバー3江藤、第2作では、敵役である城東工業のナンバー1山田敏光として活躍。まあ、小沢仁志パターンでその得難いキャラクターを買われて、レギュラーの座を確保ということ。第1作でナンバー3、第2作でナンバー1、そして、第3作からは、ナンバー2ながら、ナンバー1の菊リンと対等といえるポジションを得ている。最強のわらしべ役者といえる。しかし、最後の郷ミノルがハマリ役である。ミノルそのものである。

大前均太郎(鎌田伸一・上野隆彦・池野茂治)

鎌田伸一は、第1話のエピソードにはピッタリの顔つき。ヒロシとトオル以外の愛徳を支配するという不思議なことを企んで自滅する均ちゃんは、三人の中では鎌田伸一が適任である。しかし、マンガのイメージでは、上野隆彦がドンピシャリ。最後の完結編に出て来た池野茂治は、なんというか、ツッパリではなくオタク顔というか、単なるデブを髪型と目つきを頑張って不良に見えるように仕立てたという感じであり、なんか違う。完結編だけ惜しいが、第5作までは2人の役者で1つの役を共有することの成功例かもしれない。