Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【MIU404】騙し慣れている久住と騙され慣れていない人達


第10話で、RECは、志摩の次のセリフで自分が久住に騙されていたのではないかと疑い始める。

あなたは自分がだまされているかもしれないと想像したことは?相手のことをどれだけ知ってる?相手は信用に値する人間か?

なんかもう可愛いというかナイーブというか特派員RECのこれまでの生き方が分かる。志摩に突っ込まれて、今度は久住をハメようとして逆に破綻させられる。これ、久住はそこまで見抜いていたということであるし、RECのナウチューバーとしての地位を破滅させたキッカケを作ったことになる志摩の行動も久住は予測していたことになるのかもしれない。誰も何もしなくとも、久住がRECのパソコンに仕掛けたウイルスで時間が来たら起動していたのかもしれないが。

久住の人材確保術

久住は、これまで騙した人は全て思い通りに操っていたのだろう。しかし、久住は、不要となった人物を切り捨てて来ており、人材の蓄積がない。これが何を意味するかというと、都度、一から人間関係を構築しなければならないことになる。久住のやっていることは、中核的部分は犯罪であるため、仕事を実行させるには、それなりの手順を踏む必要がある。成川の例でわかるように、非常に小さい仕事から始めさせて、徐々に大きな仕事を任せている。これは、理にかなっている。しかし、時間がかかる。時間がかかるにも関わらず、エトリにしろ成川にしろ、比較的あっさり切っている。エトリは、警察に逮捕されたため、自白されないうちに殺したと言えるが、成川の場合は、(たとえ井戸に沈めることを決断したのがエトリでなく久住だとしても)救うこともできたはずである。救えば、成川にとっては、久住は命を救ってくれた恩人になるので、何でも言うことを聞いてくれたかもしれない。しかし、久住は人を切り続けた。これにより、いよいよやばくなった際に助けてくれる人はいなくなった。

最終回で久住に騙されなかった人

最終回で、屋形船に逃げ込んだのは良かった。他の乗客は、実は久住が集めた協力者であったとしても、ちゃんとコントロールできていれば、警察官の暴行現場の承認とさせることができたはずである。しかし、集めることができたのは、ドーナツEP目当ての者ばかり。久住に忠誠を誓う者ではなかった。そもそも薬の効果で正常な精神状態ではなく、結局、屋形船に集めた人々は、久住が騙すことはできず、また、利用もできず、ただあっけに取られるだけだった。

久住の限界

これまで久住は、事件が起きている現場から離れた安全なところでしか行動していなかった。そのケースでの成功体験が、実際に自分が逃走する当人となった場面では通用しなかったということ。これが久住の限界。

久住には、追う側の成功体験、事前準備した範囲内で逃げきる成功体験しかなかった。しかし、予測を超える超人的能力を有する伊吹に対しては対応できず敗北した。予測不能な相手に対しては準備ができない…これが今回久住が得た教訓と言えるかもしれない。