Golden Time

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【北斗の拳】第8巻 ラオウ登場。物語の終わりの始まり


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第8巻 第1話 小さな勇者! の巻

リンとバットが暮らす村が拳王の支配下となり、村人は拳王に忠誠を誓うため体に拳王のしるしの焼き印を押されることになる。
リュウケン殺しているし、ラオウは本当に世界平和のための統一を目指していたのであろうか。

ひょっとして、焼印はパスポート機能を果たすのか?
それがあれば国民として保護を他国に要請するみたいな・・・・・。
確かにこの時代では、紙切れのパスポートは偽造可能だから、体に焼き印すればそれがラオウの国民と疑い得ないわけで・・・・でもそれでは国籍変更の自由が無いぞ・・・・。この時代、シンのブラッディクロスやユダの紋章と言い国民?への焼き印は一般的だけど、国民管理制度として一度入ったら抜けられないのが問題だな。
まあ、無理に解釈してるけど、焼印はパスポートなんかじゃないんだな、本当は。当たり前だけど。

第8巻 第2話 迫りくる魔獣! の巻

象の足ほどもある馬の蹄の跡を見たトキのセリフ、
「こんな馬にまたがる男はひとりしかおるまい…ラオウ」
は、少々難あり。

黒王にはジュウザも乗ったしケンシロウも乗った。
リンも(ケンシロウと一緒にだけど)。
体格から見ればハート他多数のキャラ達も乗れるだろう。
ジャッカルと一緒に出てきたデビルは逆に自分の体がでかすぎて乗れないだろうが。

というわけでトキは大きな蹄の馬に乗っているのはラオウと無理に結びつけようとしている感がする。
このセリフの直後の2コマが実は意味深である。

1コマ目
(これがラオウの通った跡かと蹄跡を凝視する)ケンシロウの顔をトキはチラ見する
2コマ目
トキは「うっ!!」といってせきこむ。

トキは善人という前提で見れば何でもないこの2コマ、トキを謀略家として見れば違った様相になる。
もし、トキが未だ伝承者に未練があると仮定しよう。
この場合、ジャギがいない今邪魔なのはラオウとケンシロウだ。この二人がいなければ伝承者になれる。

しかし自分から露骨に倒しにいくことははばかられる。
そこは他人の目を気にするトキだ。
それで考えた・・・・・ラオウとケンシロウを相討ちにさせればいいんだ・・・と。

これを前提に先ほどの2コマを見てみよう。

1コマ目
(これがラオウの通った跡かと蹄跡を凝視する)ケンシロウの顔をトキはチラ見する
<トキの内なる声>しめしめ。どうもケンシロウは口からでまかせに引っかかったようだな。
本当はこの蹄跡が誰のものだかわからないけどラオウのモノということにして徐々にケンシロウの中にラオウの存在を大きくしておこう。そして時がきたらけしかけて相打ちに持っていけるようにけしかけよう。

2コマ目
トキは「うっ!!」といってせきこむ。
<トキの内なる声>
ケンシロウは勘がいいから、蹄跡等を観察してこれがラオウの通った跡でないという証拠を見つけ出すかもしれないのでとりあえず話題を転換しておこう。
・・・・というように読むと、トキの策略が透けて見える。

お手許に「北斗の拳」があれば、この2コマを是非見てほしい。
上の説を納得させる描写になっていると思いますよ。

第8巻 第5話 死者の警告! の巻

レイがあと3日の命であるとラオウが行ったときの指を良く見ると・・・・・、
爪がきれいにというか深爪過ぎるくらいに切りそろえられている。

意外に几帳面なラオウであると気づかされる。

まあ、それ以上なにも何のだけれど・・・・

第8巻 第9話 その秘孔縛を解け! の巻

「北斗神拳の奥義には二指真空把がある 矢を放った人間にその矢が返ってくるぞ」
ラオウにとどめをさされそうになったトキを救うためマミヤがボウガンをラオウに向けるが、それを見てレイが言う言葉。
レイはいつの間に北斗神拳に詳しくなったんだ。
さらに疑問は、レイが簡単に新たな情報を得ることができると北斗神拳は本当に一子相伝の暗殺拳なんだろうか。
一応拳法を極めた者を解説に使うのは良い手ではあるが、いかんせん北斗神拳は裏の拳だからね。そうそう解説できてはだめでしょう。

 

この回の題名「その秘孔縛を解け!」は秀逸だ。
「秘孔縛を解け!」ではなく「その秘孔縛を解け!」。
「その」がついているのが良い。
「その」って何だ?と思わず身を乗り出す。
「味方であるはずのトキがかけた」というのが「その」の意味だけどね。
でも題名にいきなり「その」という曖昧な表現をつけるなんて・・・・・すごい。
武論尊さすが・・・・原哲夫の独創かもしれないけど。

第8巻 第8話 清水のようにの巻

まあ、さすがにこんなことまで突っ込んではいけないんだろうけれど・・・・
愛馬である黒王号から降りたラオウであるが、黒王号の大きさとラオウの大きさがつりあわない。
ラオウのほうがはるかに大きいぞ。
見た感じ普通の馬だ。
象のような蹄とはとても見えない。
・・・・とはいいつつ構図上はこれでよくて、設定上の大きさで書くと確かに絵面はよくない。
しかしそこまで割り切って書くとは原哲夫の作画は尋常ではない。
突っ込まれることがわかっているのに描いてしまう・・・・真に凄いといえる。