うーん、まだ3巻でこのタイトル。世界一を目指すのかぁ。全18巻だぞこのマンガ。世界一はそれだけ大変ということか。
本人の知らないところで愛憎入り混じった感情を持たれる岡ひろみ
お蝶夫人と蘭子に自分が知らないところで愛憎入り混じる感情を持たれてしまうのは、良いことなのか悪いことなのか。
お蝶夫人は9ページで.
あなたの一面はかわいい
けれど一面はにくい
と明確に言っており、蘭子も、8ページで、
わ わたしは仁の目にとまった彼女に好意をもっているのか
それとも嫉妬しているのか
きっと両方だわ
と言っている。両者とも愛憎相半ばの自分の感情をちゃんと認識しているので、かなり辛いはずである。しかもまだ第3巻であるのに。北斗の拳等の敵役は倒されたら以降出てこないタイプのマンガと違い、これはそうは行かない。最大のライバルとして役目を終えてもその後も登場しなければならない。これは精神的に辛い。しかも、お蝶夫人も蘭子も、第2巻で既に岡ひろみの成長速度の凄まじさに気づいている。お蝶夫人や蘭子側に立って読むとかなり精神的にくる話だわこれ。
岡家の経済事情
22ページのこの寝具を見ていただきたい。
これ、かなりの高級寝具ではないか。岡家は資産家なのか?1973年当時は高校でテニスをすることはお嬢様でないとできないことだったのか?まあ、それは分からなくとも、岡家の寝具は高級であることだけは分かる。造園事務所(第4巻117ページ参照)ってそんなに儲かるのか?あと、ひろみの寝相というか、両手の置き場所がかわいい。
お蝶夫人の心境の変化
第2巻の174ページにおいて、
あたくしは永遠にあなたのまえをはしる
と言っていたお蝶夫人は、第3巻95ページで、
いつか完全においつかれおいぬかれる日がやってくる
すすまなければ その日をさけるために!
けれど ああ ふたりしてなんとはてしない旅にでたことだろう!
と言っている。岡ひろみの成長が早すぎるし、それを自分の実力と比較して客観的に把握しているお蝶夫人の凄さ!
英さん登場!
テニスでお蝶夫人を確実に追い詰め始めた岡ひろみ。ひろみの意識もお蝶夫人が憧れの人から、目指すべき目標になったその瞬間に登場したのがひろみの後輩、英さん。彼女が現れたことにより、ひろみは追われる側になり、かつその追う者に技術を伝えなければならないという相反することをしなければならなくなる。しかしこれはお蝶夫人がひろみに対してやってきたこと。お蝶夫人が視野に入った途端にお蝶夫人の偉大さを再確認するという非常に素晴らしい構成になっている。英さん、本当に良いタイミングで現れたね。あと、英さん、後々髪型変わるのだけれど、登場時の方が可愛いと思う。