Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【天国と地獄】第9話 急に物語をたたみ始めたが時間が足りなさそう


明らかに時間が足りない。足りないのに、ちゃんと出来事のあらましを説明しようと頑張っているの苦しくなってくる。『天国と地獄』は、ここに来て、そんな気にさせるドラマになってきた。

もはや夫婦なのか?この2人…ってどの2人?

彩子と日高の2人?それとも陸と朔也?しかし、彩子と陸は恋人の間柄。日高と朔也は兄弟。その親密な仲の2人がシャッフルされている。偶然にも程があるこの組み合わせが、何か自然に見えてしまうの、脚本のマジックか?この組み合わせのシャッフル、実は可能性としてあり得ないでしょ。あと、彩子と日高は、入れ替わって元に戻った過程を経て、足して2で割る性格になってしまった気がする。なんというか会話が阿吽の呼吸で、夫婦というより、独り言みたいな感じ。

今回は説明に徹した回

日高(中身日高)が、これまで東朔也と持った関係について、とにかく話す。ベラベラしゃべる。2時間もののサスペンスドラマのラスト5分でやることを1話使ってやったという印象。日高も弱気なというか優しい人になっちゃって、らしくないというか、日高の中身が本当に日高なのかと思えるくらいになっている。ただしあくまでこれは日高の目から見た真実。この反対側に東朔也から見た真実がある。これについては、東は死亡したようなので東から見た真実を視聴者向けに語らせるのは無理な気がするが。

同じ色のコート

日高と朔也がフェリー上で再会した際のコート、同じオリーブ色系の緑色。双子だから同じ好みということか?その後の船室内での2人のやりとりも、コートを脱いだ東のトレーナーも船室の雰囲気も同じ緑色。これ、オリーブに意味があるのかもしれない。大抵は鳩と組み合わせになるが、オリーブは平和の象徴である。連続殺人で追われる2人が平和の象徴の色の服というのも変だが。そういえば、初めの頃、犯行に使われたと言って河原が必死で探していた手袋もオリーブ色だった(ドラマの中ではカーキと言っていたが)。やはり意味を持たせているのだろうが、殺人の証拠がオリーブ色というのを説明できる能力が私にはない。

ところで、平和の象徴、オリーブが出てきたところで、鳩どこかにいるのだろうか?

朔也…十話だ!始め!

最後まで迷惑この上ない人だな。しかし、最終回でもまだ遺体という形であるが登場してくるようだから、これは目が離せないし、ここに陸の大活躍も絡むのだろう。何かこれについては最悪なことを陸がしでかすような気がしてならない。このフェリーの日は、入れ替わり可能な日なのだろうか。日高と彩子が再度入れ替わって元に戻った日と同じなのだろうか。同じ日であれば、東朔也は陸と入れ替わることができるかもしれない。あと、空集合Φこと、十和田元が、最後にやってくれそうな気もする。なんといっても「十話だ!始め」という名前だから。しかし、入れ替わりドラマなので、予想することは何パターンもできるが、入れ替われるという条件のせいで何パターン挙げても妥当すぎて、正答することは難しいだろう。

八巻の大活躍!

ぼうっとした顔で、十久河捜査一課長、五十嵐管理官の前で何か言い出しそうな八巻がほんの少し描かれていた、そして、予告では彩子は元気よく走っていた。八巻、大活躍するのね!ただし、八巻のしでかしたことは、捜査の撹乱であって、文字通りの公務執行妨害になる。これを、日高と彩子は考慮せずにさせると考える方がおかしい。必ず八巻が救われるシナリオを立てていたはず。だからこそ八巻は喜んで引き受け、さらに継続することも望んでいたのだろう。

時間足りないわ、このドラマ

第9話で15分拡大して説明回を作るわ、最終回も15分拡大するわ、もう時間足りないことダダ漏れじゃないか。散々謎や伏線撒き散らして、回収せず無茶苦茶なエンドを持ってくるドラマが数多ある中、ちゃんと説明しようとしているのに、時間が足りないとか勿体ない。あと2〜3話あれば、ちゃんと話を閉じられるならそうして欲しいと思えるドラマだ。