Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【ネメシス】第4話 黒田先生がクロだ!


DNAの中で二重螺旋を模した感じで踊ることで色々なこと吹っ飛ばして事件を解決するオカルト探偵アンナ。しかし、この才能、なんとなく理解できはする。彼女は、五感で得た情報から意味のある何かを抽出する能力に長けているということだろう。

事件

美術教師の転落死事件。

死亡した黒田先生。クロだ…という古典的なやつ。黒田先生自体がクロなわけではなく、黒田先生の死に対する重要な情報を隠している製作側がクロ。これはフラグでも伏線でもない。黒田先生の遺体が転落について嘘をついているのだが、その嘘は、鑑識ならば容易に分かることにも関わらず、タカ&ユージは知らない。だから捜査は混乱する。人がコンクリート塊に落ちた時と、コンクリート塊が人に落ちた時では、現場の状況は全く違うだろうに。"難解なトリック"と自画自賛する前に、杜撰なストーリーテリングをなんとかすべき。

ふと思うのだが、何で被害者の名前を黒田という名前にしたのだろうか。深い意味はないのかな。

AIの使い方

アンナの謎ダンスの次はAIか。何でもAIと言えば良いと思ってるな。まあ、でもこれは嫌いじゃない。こういうAIの使い方、あくまで時間短縮のための道具として使うことに徹底するの、個人的には好感持てるし面白い。好き嫌いは別として、やはり事件解決の過程をブラックボックスに入れて出てきたものを使いましょうというの、刑事ものとしては大きな欠陥ではある。

殺人犯人だと嘘の自白をする女子高生

しかも2人も…いや、もう一人出てきた。3人もか。これは明らかに学校の教育方針によるものだろうなぁ。ギセイテキセイシン?そういうこと?

タカ&ユージ

もう楽にさせてあげてほしい。ガラッと変えて、中盤は右京と亘とか出して来るかな?紅茶とコーヒー好きの私服警察官。それくらいないと、もう痛々しい。

殺人事件の動機と実行方法のショボさ

うーん、ショボいな。コンクリートブロックを手に入れ、スマホを盗み、工事を中止にするというかなり計画的な犯行なのだが、なんで学校の中でやるかな。そこまで計画する余裕あるなら、もっと他に方法があっただろうに。窓の外をしっかり眺めていた生徒がいたら、コンクリートブロックが落下してきたこと丸わかりで、自殺でなく殺人だとバレるよ。または、教室で窓をバックに友達を動画撮影していた生徒がいたとかで、背後に落下するコンクリート塊が映っていたとか。そういうリスクを考えないものかな。学校の先生の殺人事件だから学校を舞台にというのがあるなら、殺人の動機も単に好きなのに相手にされなかったからという、学校が全く関係ないものでなく、学校らしいものにすべきだった。先生に恋焦がれた生徒の暴走というのなら、まだ理解できる。しかし、学校の殺人事件で、容疑をかけられる無実な人には、そういう生徒たち出してきて、真犯人は学校運営で揉めていたとかそういう格好らしい原因全くなく、一方的愛情での殺人でしたというのは、刑事ドラマとして個性的すぎる。それをやるなら、本当に意外性のあるトリックとかを出さないと、出ている俳優を見るためのドラマになる。それはつまり、俳優の人気だけが視聴率に影響を与える世界。

しかし、このドラマ、本気でトリックを売りにしているようなのがまた怖い。本当に周辺の目配りが足りないのは何でなのだろう。

しかしショボいのはそれだけではない。

難解なトリック(自称)

これ、毎回本編終わった後に言っているけれど、難解なの?そもそも動機や諸々が殺人方法に結びつかず、刑事ドラマとして美しくない。犯罪を犯していない登場人物間の庇い合いなどは、難解にもつれたトリックではなくて、物語の都合によって登場人物が必然性なく動かされているだけの言わば毛玉みたいなもの。この殺人事件は、人がコンクリートブロックの上に落ちたのではなくコンクリートブロックが人の上に落ちたことがポイント。これを人が落ちたと目撃証言者である第三者に誤認させたのがトリックの肝。しかし、実際、両者では被害者の遺体の損傷からコンクリートブロックの破壊の程度から大違いなはず。何より上下の関係から、例えば現場のコンクリートブロックの上部には血痕がなく、主に下部にあるとか、下敷きになった被害者の体の下側にはコンクリートの破片がないとか、そんな感じの物証があるでしょ?鑑識何やっているの?そういうのを意図的に隠して進めるの、推理系の刑事モノとしてフェアじゃない。