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【イチケイのカラス】第9話 取ってつけた様にフラグが立った


裁判員裁判というテーマを扱った回。裁判員各人のセリフと考えの移り変わりが、なるほどそうだろうなと思うものばかりだった。そこに取ってつけた様な坂間ストーカー話が入れられている。毎回思うのだが、ドラマ中に出てくる地検の発言は、被告人のサポートばかりなの、さすがにおかしくて、かつ非常に良いと思う。

坂間に対するストーカー話

ストーカー話自体は背景も含め全くどうでも良い話ぽい。これは、みちおが頭を強く打つという点にポイントがある印象。その上で、ラストシーンでみちおは、

坂間さんがどんな裁判官になっていくのか楽しみだから

と言っている。これは完全な死亡フラグ。全11話なので残り2話だが、みちおの死で最終回を迎える可能性が出てきた。

被告人の取るべき行動

被告人は、もう一人の母として、真の母がいまにも死にそうな場面でどうすれば良かったか今も悩んでいると言っているが、被告人は更に、この裁判でどの様な立場でいるべきかも悩んでいたと思う。せっかく真の母の願いを叶えたのに、裁判で真実を話したら、その意味がないし、自分が殺したことにしたら、真の母が殺されたということになり、これも娘にはショックな話だから。そういうことがあり悩んだ末に、黙秘になったのだろう。罪を被りたくないために、余計な言質を取らせないための黙秘とは違うタイプの黙秘。これは辛い。

計画殺人か事故かの二択を迫る駒沢

駒沢部長裁判官が、第1回公判終了後、裁判員に対し「争点は計画殺人か事故か」と二択を迫っている。それをきっかけに、裁判員は口々に計画殺人か事故かを語っていく。これ、真相は計画殺人でも事故でもなく、しかも無罪でもない事件であるので上手いミスリード。

裁判員の食事は経費で落ちない自腹なんですよ

事件を担当する裁判官が、自腹でご馳走するのは良いのだろうか。検察や弁護士が支払うのは明らかにダメだと思うが、裁判官は良いの?これも裁判の公平性を損なう様な気がするのだが…現実にも行われているのかな。

特に遊びは無く、その代わり…

これまで、野球シーンや蕎麦屋シーンと、ちょっとした遊びのあるシーンがあったが、この第9話ではそれがない。毎回強がりな発言がいい味出してくれる城島主任検事も画面には映るがセリフがない。代わりにその時間を使い、取ってつけた様な坂間に対するストーカー事件が入れられている感じ。取ってつけた感が強いため、嫌な感じ。

次回予告

「政治絡みの人間のことは話せない」と城島主任検事の様な声が流れている。最終回に向け、大きな話が入ってくると思われる。政治絡みということで、日高(草刈民代氏)再登場あるのかな?と期待するが、予告では全く姿がない。『イチケイのカラス』は、全体構成が全く読めないので、何があっても驚かないが、最終回で、シーズン2に繋げようのないことが起きてしまいそうなフラグだけは、成立してほしくない。今回のみちおが頭を強打したシーン、これホント悪い予感。

ストーカーの眼鏡

ストーカーが裁判で傍聴している時は、変装のために眼鏡をしている。これはあくまで変装のためということを表すため、最初、坂間の登庁シーンでストーカーの首から下が映る際、眼鏡を掛けずに手に持っているという描写がある,ちゃんと伊達メガネを説明されているの細かい。

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遺産の行方

被告人は結局、執行猶予付きの自殺幇助で有罪になったのだが、被害者(というかある意味この人が被告人に対して加害者的なんだけど)から贈られるはずだった遺産はどうなるのだろうか。通常の殺人であれば加害者には支払われないはずだが、今回の場合、被害者の希望に沿っただけであり、被害者の権益は何も損なわれていない。この場合は受け取れるのだろうね。それが被害者の遺志のはずだから。

居場所を知らせるふるさと納税返礼品

冷静にからす天狗の返礼品を鳴かせる坂間の機転と胆力は凄い。これによりみちおは坂間の居場所がわかった。まあ、あの短時間では実際助けに入るのは無理だと思うが、みちおが助けに来たことにギリギリの説得力はある。