Golden Time

時はお金で買えません

【着飾る恋には理由があって】第7話 仕事もプライベートも葉山流な人


間合いがうまく取れていない2組の男女が、小さな出来事をきっかけとして、少しうまく行く感じになった。そんなプチ良い話がある中で、自分第一で公私にわたり人たらしを進める葉山流流祖。

部屋の壁をトントンした駿が次にしたこと

真柴がいないことを知っていて真柴の部屋との間の壁をトントンしたのか、無意識にやってしまったのか。しかし、次に登場した時には、真柴の実家のある島にいるとかさすがにこれはおかしい。葉山も含め、真柴に近寄る男は、真柴のいるところなら、どんなところでも何時間かかっても追いかけるヤツばかりということか。それはもう人ではなくゾンビだ。

意味はなく、強いて言えばお礼でするキス

羽瀬の言葉の表現力…あんなキスを、お礼でしたと言ってしまうのは、本心なら人間として酷いし、照れ隠しなら最悪じゃないかな。恋愛絡みの問題を抱えて立ち直ろうとしていることを陽人に知られているので、これは相手を過剰に惑わせる行為。しかしキスの場面では防戦一方だった陽人が、逆に羽瀬にハグ攻撃を仕掛けたのは良い。陽人の相手を混乱させずに感情を伝える話し方は、羽瀬を素直にし、陽人のことが好きという言葉まで引き出す。このあたり、陽人はさすがカウンセリングを職としているだけあって上手い。羽瀬に対してまで職業的に察しているのではなく、無意識に羽瀬の心を整理させたのだろう。

岩切工房

実家に近い場所にありすぎる。もし強引に契約に持っていっても、商業的に失敗した場合、真柴の母の立場が悪くなる。工房側に今の営業方法を変える意思が全くないため、下手に契約に持っていくのは危険すぎる。こういう相手には、相手との距離を詰めていく葉山流という方法さえも使うべきではないと感じる。岩切工房は、地に足をつけて良いものを作り続けることに徹するスタンスでそれが収入につながるというビジネス側には極端なほど振らないビジネスモデルだが、これはインフルエンサーというセールスマンを使って売ろうとするビジネスとは真逆に近いし、葉山流も、結局はモノを仕入れて売り利益を上げるためのモデルなので、岩切工房を落とせたとしても、上手くいかなかった場合には、強引に取引させられたと思われることになるだろう。

葉山流

松下課長の言う「葉山流」は、ビジネス交渉術を言っている。これはあくまで交渉術であり、技術なのである。だから、自分の狙い通りに交渉出来るのであれば本心がどうであるかは別であっても良いのである。要は人たらしの技術。そして葉山はこれをプライベートでも使う。この第7話でも、突然、島に乗り込んできて、真柴の家に泊まることまでしてしまう。この異常な間合いの詰め方。真柴たちが共同生活をしている家に突然転がり込んできたり、真柴の実家に現れ泊まったりと、相手の生活拠点というプライベートな場所に土足で上がり込む様なことをする葉山。これが悪辣なのは、自分の側のプライベートは極力さらけ出さない様にしていること。社長辞任後の消息を知らせなかったことがそれを示す。消息を絶っていながら、自分から接触したい時は、真柴の会社周辺でうろつくとか、あざとすぎる。葉山流は自分勝手に生きるためのスキルなのである。だから岩切工房の様な相手には、そもそも通用しない。今回、葉山流を使わず真柴の成長のために見守ったと言っていたが、そうではなく、葉山は葉山流の限界を当然知っているため、手を出さなかったと解釈することもできる。岩切工房がなぜ今のスタイルでいるのかが分からないが、わざわざ小さな島に工房を開いていることから考えるに、瞬間的な売上を得る代わりにインフルエンサーによるブランドの消費もなされるリスクのあるビジネスを好まない経営というのは、それはそれで健全であろう。インフルエンサーというのは、ブランドの消費者で、ブランドを生き急がせる、つまりブランド寿命を短くする人という解釈を生産者側がしてもおかしくない。