Golden Time

時はお金で買えません

【となりのチカラ】第1話 ナレーション多用による独特のテンポ感が好みを分けそう


独特のテンポのドラマ。好みが分かれて第1話で脱落する人は多そう。毎回ご近所さん1家族の家に土足で踏み込むが、ちゃんと問題を解決していく1話完結スタイルのドラマかと思いきや、初回メインとなった402号室木次家の問題も解決しないまま初回は終わる。危機感、スピード感があるわけでもない単調で暗めの話で続きは次週というのは観ている側のフラストレーションが溜まる。そういうことを狙うタイプのドラマではないと思うのだが…

怪しいと噂が立つ中越チカラ

平日の昼間っからプラップラッして、マンション中をウロウロ嗅ぎ回ってるって

この管理人の言葉は、ある意味「となりのチカラ」である。中越チカラの行動に対し、複数の隣人により形成された見解…それが噂であり、その噂がマンションの管理人の耳に入るということも、というより、これこそ隣人の力と言える。チカラは隣人のことを嗅ぎ回っているが、隣人の方もチカラのことを怪しんでいると言う。タイトルの『となりのチカラ』は、中越チカラが隣人に対して影響力を発揮すると言う意味と、隣人が中越チカラもしくは中越家に対して何らかの力を行使するという、双方向の力について描かれるのではないか。物事には二面性があるということがテーマになってそう。

チカラの発するシグナル

チカラは、灯の言う通り、外には気がつくが、内のことには気が付かない。これを表面的にも表すために、チカラは左右別の靴下履いたり、セーターをずっと表裏で着たりしているということか。これに対し灯は「自分のことには鈍感なんだよね」と言っているが、単に敏感、鈍感という話ではなくて、病気という可能性はないのかな。

少しは自分の家の心配したら?

灯の以下の指摘は、今はまだ家庭内のちょっとしたことのように描かれているが、後々、中越家の大問題となるフラグになるのだろう。

・灯が毎日疲れて帰ってくること

・愛理がなぜ数ばかり数えるのか

・高太郎がなぜ手旗信号でエッチなことばかり言うのか

妻の灯が疲れて帰ってくる一方で、夫のチカラが昼間からプラップラしていると噂にまでなるのに家事をせずに隣人のことに駆けずり回っていたら、ストレートに夫婦間のトラブルになりそうというか、既に第1話からそうなりそうな状態である。愛理と高太郎の件は、どちらも「なぜ」という謎を含んでいるので、これもドラマ的には時間を割いて描かれる問題だろう。

最終回までの展開予想

初回からしばらくの起承転結の起と承の段階では、チカラが複数の隣人に対して力を発揮し、個々の隣人ごとの問題を解決していくストーリーが続き、転の段階で中越家崩壊の危機が発生、その際に隣人が力を貸してくれ、結で中越家の中も隣人との関係も円満になって終わる…という展開が一番ありそうかな。

うちの子はなんの心配もなくスヤスヤ眠ってるのに…

チカラの言ったこのセリフ。多分超大型フラグになる。これを第1話で主人公が言ったということは、今後、娘愛理と息子高太郎が抱える問題が表に出てきてひと騒動あるということ。

ナレーションを多用するスタイル

ナレーションの説明が気になった。説明が多すぎないか?本やラジオではないので、画面でも説明すべき…と言いたくなるが、違う。このドラマでは画面に描かれている。その上で、敢えて過剰な量のナレーションを入れている。そういう表現の仕方を採用するドラマは有るので、その一種とも言える。最近では『大豆田とわ子と三人の元夫』がその成功例。しかし『となりのチカラ』は、そうではなくて、ドラマの観方が分からない人に、こういう意味だよと説明しているような、そんな感じがする。これがドラマのテンポを乱しているように感じる理由ではないか。

速いストーリー展開に、あの早口気味で1文が短いナレーションだったから『大豆田とわ子と三人の元夫』はテンポが良かった。『となりのチカラ』ではその逆張りをしている。ゆっくりとしたストーリー展開に、落ち着いた口調で1文が長いナレーション。逆もまた真なりと行くとは限らない。ドラマ全体から見たテンポ自体は好む人がいるかもしれない。しかし、ストーリー展開、落ち着いた口調のナレーション、1文が長い説明調のナレーションの1つはスピード感がないと、多くの人は惹きつけられないのではないか。これが、マーケティングした結果ということであれば、視聴率は見込めるのかもしれない。そんなると、自分はターゲット層ではなかったということになる。もし、意識的にここまで徹底してテンポを遅くすることにこだわっているのだとしたら、かなりニッチなドラマである気がする。