万太郎が捨てることで生き方を選ぶ。
何かを選ぶことは何かを捨てること
…と祖母が言った直後に万太郎が見つけたのは逸馬のような花。万太郎はその名を知らないが、祖母はキツネノカミソリという、その名を知っている。学名ではないが、花に名前がついていて、書籍でも分からなくても、名前が付いていることを理解する。そして、万太郎のキツネノカミソリに対する姿を見て、祖母は家業と植物学を比べたら、植物学を選ぶだろうと理解したのだろう。
山椒餅
店の者に配り、若旦那としての立場を全うしようとする。家での詫びを綾と共にする。
私の恋は男の人にあったがじゃない
ただ一緒に歩んでくれる相手が欲しかっただけと綾は言う。
勘当しろと
植物学のために東京に行かせてくれと。しかし、更に余計なことを言って祖母と、姉も怒らせる。しかし万太郎は飛びっきりの才があると。恵まれた環境だからこそ、それが育てられたと。全部峰屋に生まれたからだと。運が良かった。だからこそ、自分ができることをしたいと。何者かになりたいと。うーん、理屈をこねて、さらに勝手にさせてくれと言ってなくもない。