植物学教室の面々も万太郎も隣の芝生を見てどうのこうの言っているのだと、第三者的視聴者には見えるのだよなぁ。特に、ライバルと競い試験で選ばれて東京大学に入った学生と、天に導かれて東大に来た万太郎の認識の違いはどうやっても埋まらないだろうなぁ。
さみしいがよ
前回の続き。寂しいと言う万太郎に対し、竹雄は真っ当な返事をする。
来たばっかりじゃないですか
その通りだ。しかし万太郎の寂しさは深い。
目の前に、おんなじ志を持つ人らぁがおる。そうやに、まともに話すこともできん。
そこで取った竹雄の言動が凄い。まず大声で、そこにいるはずもない綾に、万太郎が人並みなこと言っていると叫ぶ。そして、
それが何です?
と万太郎に向かって言って沈黙。
今更、人と話せんばあで、何を落ち込むがですか?
大事な人を裏切ることと、草花の道を究めること、てんびんにかけてこちらへ来たがしゃないですか。若は峰屋を捨てたがじゃないですか!研究室のお人らは、さぞご苦労されて大学の門をくぐられたがでしょう。けんどわしは、捨てて来たもんの重さなら、若は引けをとらんと思うちょります。
何と凄みのある説得。同情の言葉をかけないのがホント良い。万太郎に竹雄がついていなかったら、"さみしさ"を消化できずに終わった可能性あると思うと、自らの峰屋での修行を捨てて万太郎について来ている竹雄の覚悟と重要性が分かる。
似顔絵
竹雄、万太郎の描く自分の似顔絵が気に入らないとは言え、嫌がらせとまで言うか!ただ、それでも2人は良い感じ。
万太郎は、植物以外の絵は描けないというのは、なるほど別に万太郎は画家じゃないからね。ただ、ならば竹雄の似顔絵など引き受けるなというのはあるけれど。
なぜか倉木に東京の地理の教えを乞う万太郎&藤丸にシロツメクサの贈り物
万太郎、一気に元気復活したな。
画工の野宮に、打ち解けていると言われ、更に、
これでひとまず安泰じゃないですか?教授の役に立つうちは、ここにいられますから
と言われる。これ、万太郎には微妙な言葉に聞こえたようだが、野宮は自分のことを踏まえて語っている。万太郎が教授の役に立つためにここにいるわけではないと返すが、野宮は、
いいんですよ、本音は。私だって植物のことは分かりませんから。
生活のためですよ。描けば給金を頂ける。ですから、誰かにこの絵を見せていいのかも分からない。
これに万太郎が、
けんど、描けゆうもんを描くゆうても、簡単ではありませんろう?
と返す。まだ万太郎は田邊教授にとっての自分の価値を分かっていないのだろうな。
野宮が自分から自分の画集を見せる
人物画もそうだが、植物画に対し息を呑む。
野宮も田邊教授に引き抜かれたのだとも明かされる。
この教室では植物を愛することよりもっと大事なこと
逆らってはいけませんよ
これが万太郎の絵を笑ったことに対するお詫びか。ただ、その後、カラスが鳴いていたし、まあこれはフラグだな。万太郎はこれから逆らうということね。それにしてもカラスが鳴くなんて大河ドラマ的演出だな。
独立志向の寿恵子
男に縛られたくない思考を持っているか。