田邊教授の不穏さが少しずつ描かれている。田邊の言動そのものというより、田邊教授の言動に対する周りの反応をわざわざ描くのは…視聴者の印象づけのためなのかな。今回は万太郎が田邊教授の発言に引っかかりつつも食いついて行くが、最後に唖然とする言葉を喰らってしまう。究極の選択というやつかな。
新婚祝いに招いたわけではない
万太郎は気づいていて少し構えている。不穏なのだが…。
ホウライシダ
田邊教授の玄関先で見つけた植物に関心を持ってしまい服を汚しそうになる万太郎は流石に異次元すぎる。
娘2人と謎の女中?
田邊の妻の立場が弱過ぎるように見えるの何故?後妻ってそういうもの?
寿恵子を覚えていた田邊
寿恵子キーパーソン過ぎる。しかし、運命に翻弄される人というより運命を翻弄する人という感じだけど。
相手はどれほどの地位であろうとも奪うものは奪う
田邊教授の寿恵子評。"相手はどれほどの地位であろうとも"の使い方が普通と逆なのが田邊教授らしい良い表現。
寿恵子万太郎に対している時も、万太郎と2人の時も田邊の機嫌良さそう
何というかこの人、徹底してる。ビジネスではないけれど、ビジネスライクな性格なのだろうな。
田邊教授の妻聡子にダンスを教えることになる寿恵子
そのままの流れで聡子に友達になって欲しいと言われる寿恵子。妻同士の仲は良い感じで深まっていきそう。まあ、寿恵子はそういう誰にも好かれるキャラなんだけどね。
シダ好きなのは…田邊教授ではなく聡子なのか?
うん?文脈からどっちか分からなかった。シダ好きは田邊教授の趣味なのか?聡子の趣味なのか?
お茶の水の高等女学校を辞めて田邊教授の後妻に
当時は、当時は、こういう在学中に結婚して学校を辞めて行くのってよくあることだったみたい。
寿恵子は学校に行っていない
このセリフ…万太郎に通じる。寿恵子と万太郎が共通する点があるということを示すためにわざわざ入れたのだろうなぁ。
田邊教授、権威の必要性を強調してくる
万太郎を"素人"と呼ぶ。
どうすれば良いかを聞かれ、学歴をつけてこいとしか言わない。ある意味、正しいことを言っている。学歴さえあれば良いとさえ言う。そして、万太郎の功名心を見透かす。
その上で"私のものになりなさい"と言う。
田邊教授、自分のことしか考えていないように見えるが、そうではなかった。相手にも自分のことしか考えないことを認めている。その上で、選択肢まで与えている。東大入学は結局田邊教授の支配下に入ることになるが、留学の選択肢は、田邊教授のコントロールできないところで戦っても良いことを言っており、選択は万太郎の自由に任せている。その上で、私のものになれと言う。田邊教授は、そう言うタイプの徹底した個人主義なのか。自己中心的人物と簡単には言えないキャラだな。
万太郎の限界
万太郎は、学歴がないことが何故植物学研究の妨げになるのかみたいに言うけれど、好き勝手に家業と関係ないことに金を湯水の如く使えたことが、自らの当主という権威にあったことに気づいてなさそうなのが、万太郎の限界かな。
田邊教授より万太郎の方が、自分のためになるか否かで他者との関係を決めているように見える
これまでもそんな感じがしたが、今回特に強くそう思えてきた。
万太郎の功名心
大学入学からやり直せと言う田邊教授に、万太郎は、
けんど、その間にも誰かほかの人らあがどんどん新種を見つけます。世界中が進んでいきます
と言うのだが、これに対し田邊教授は、
ハハ、おかしいなあ。君は植物が好きなんだろう?だったら、遠くから喝采を送ればいいじゃないか
と言い放つ。つまり万太郎は口では日本の植物学の発展を語るが、それよりも自分の名声に関心があるのだろうと看破したことになる。
このやりとりから、万太郎の自己中心的思考の強さが見える。
万太郎の
ほかのことに使ってる時間は、ありません
に対し、田邊教授が、
フッ…。また、岩に穴を開けるのか。遠回りをするからこそ、正しいものに出会えるというのに
と言ったのも同じ。万太郎はそもそも東大の施設や名前を使うことの正当性は、田邊教授が許可したからということを、多分理解しきれていないのだろうなぁ。
万太郎の思考の幼さは教養がないと言うことなのかもしれない
田邊教授は、自己中心的人物ではあるが、万太郎に選択肢を3つ出している点からも、相手にも自己中心的振る舞いを認めている。しかし万太郎の自己中心的思考は他者が見えていない。だから万太郎の方が幼稚に見える。そういうところが教養の差なのかもなぁ。