Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【らんまん】(112)満月を観て感じることは人それぞれ


同じ美しい満月を観ながらも、考えていることは明るいことも暗いことも人それぞれというコントラストの効いたラストが美しくて良かった。

前回が、竹雄と綾の回だとすると、その流れを活かしながら、今回は藤丸と波多野の回になっている。最終月にこういうことするということは…万太郎の華々しいエピソードはもうないのかな?

土佐の味

田舎の味は嬉しいけれど、竹雄と綾の店は、そういう土佐出身者狙いの店なのか?

料理に合わせて酒を出すことに興味を示す藤丸

酒屋の息子だからね…と思ったら、後半で力強いことを言い出す。遂に藤丸、殻を破ったか!…というか、制作は満を持して藤丸の見せ場を持ってきた感じ。波多野は早い時期に成功エピソード出してきたからね。藤丸、成功して欲しい。

ただ、当時としては、酒屋の息子にとっても料理に合わせて酒を出すことは新しい感じがしたのかな?

実家で手伝いしているだけの藤丸

大学出てるのに…という気がする。そう言う点で、鬱屈していたのね。今回、光が見えてきて良かったけれど、まあ実際のところ世の中そんなにうまく行くのかなとも思う。

ヤマモモ

ん?今は関東にもあるんじゃないかな。観る気がするが…違う植物?

竹雄と綾の向学心

大学で酒を研究している人はいないかと万太郎だけでなく、波多野にも聞く。しかし波多野は、醸造の研究をする学者はまだいないと言う。農業大学にもまだいないと。しかしこの先必要になると言う…これ、どんな前振り?…と思うままなく、今回のラスト近くに藤丸が、こっそり竹雄と綾に手を挙げる。

話が出たその場では宣言せず、万太郎や波多野がいなくなってからというのが、恥ずかしいのか気後れするのか、藤丸らしいという感じ。

一人屋台に残る藤丸

竹雄と綾に何か言いたいことあるな。

もう一杯の注文は、竹雄と綾の新しい酒…そしてそれは自分が研究したいと。おお、菌類好きがここに生きるのか!フリが長かったな。菌類と醸造は全く別の学問だとは言っているが、こいつはやる気だ。日本では研究されていなくても、外国の本があれば読んでみると言っている。藤丸、必要とされたかったのかぁ。何か果たしたいと。確かに一緒にいた

"新しい酒のご注文、承りました"

おお、峰屋復活のノロシ!3人体制となったか!

波多野から突然の野宮の話

野宮の論文が世界から相当疑われたと。この日本国内の批判が厳しかったと。元画工の成果は認めないと。だから波多野一人の成果だと。おお、そうか。農家大学に任命されたのは…野宮を見捨てたことになるのか。だから辞めると。ああ…これは悩ましい。波多野だからこその悩み。

同じ満月を観る

観る人の気持ちはそれぞれ。

最後に万太郎がその月を観ながら、

野宮さん、あなたは去るべき人じゃない

と言って終わる。これは良い!

野宮の件に対する万太郎のアクション

野宮のこと、万太郎がどうこうできる話ではないと思うのだが、ラストで万太郎、決意の顔していたな。

竹雄と綾と寿恵子

酒造りを再びしたいという竹雄と綾は、それに向かい資金を貯めるために屋台を開くことから始める。サラッと描かれているが、これは重要な描写である。やりたいことを実現させるための資金を得るために、やりたいこととは全く関係ないことをやる…この当たり前に思える発想が、これまでの万太郎には一切なかった。結婚前は峰屋のお金に頼りっぱなし、結婚後、峰屋のお金が当てにできなくなってからは、寿恵子がやりくりしたり、岩崎弥之助が登場したりと、出版でお金が入るといえども、それは次の出版に費やされるため、結局、借金・質入れで凌いでいる。今、大きなお金を得るチャンスとして、寿恵子は渋谷で店を持つことを考えている。竹雄、綾、寿恵子は、お金を得ることの必要性を知っているが、万太郎にはその部分はスッポリ抜けている。これを渋谷の店を買うか買わないかエピソードに絡めて改めて描いている。