Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【ブギウギ】(55)愛助の強引さはどこまで通じるのか


愛助はスズ子に対して本気を見せた。そしてそれがどういう意味を持ち、どういう影響を及ぼすことになるか…それを考えた上でスズ子は答えを出さなければならない。愛助も当然周囲に影響を及ぼすことを考えていなかったのではなく、既に考え抜いた上でスズ子に告白したと見るべき。激化していく戦争と体の弱い自分であることを考えると、愛助はできるときにできることをやろうと考えているのではないか。毎日のようにスズ子と会おうとしたのもその表れと捉えられる。ただ、これを周りが理解できるか、十歳年上のスズ子が周りを理解させられるかが問題となる。少女時代なら相談したであろう母ツヤはいない。今のスズ子は自分で考えようとするだろうが、少女時代と違って周りの事情を考えることができるようになっていることから、即断即決ということはしない。スズ子も大人になっている。しかしそこに学徒出陣が始まるというバッドニュースが飛び込む。

昭和18年10月学徒出陣

新聞記事を見て深刻な顔をしているが、愛助は何を思うか。愛助は健康上の理由から徴兵されなかったっぽい。これはスズ子と付き合うにはバッドニュース。しかし当時の世間的に見たら色恋とか言ってる場合ちゃうやろは正論だろうなぁ。

村山トミ

村山興業社長、愛助の母。この人がスズ子と愛助が攻略すべきラスボスね。お金持ちの恋人の母と主人公の対決…朝ドラ定番の設定来るね。毎日弁当差し入れて認めさせた人いるけど、スズ子はどう攻略するのかな。

おでん屋で小夜に愛助とのこと話しちゃう

おでん屋のおやじもいる。なんか愛助可哀想だと思う。

一通りスズ子が小夜に愛助のことを話したのを聞くとおやじは、

大事なのはな、おめえの気持ちだろう。あの野郎は、悪いやつじゃねえぜ。なかなかいい目してやがった

と言う。ああ、小夜が背中を押す役ではなかったか。結局、小夜は何の役にも立たない人…を継続。

同級生で徴兵行っとるやつ、ぎょうさんおりまっしゃろ

そいつらに顔負けできまへんがな。

東京支社長坂口に詰められる。愛助に後継者として自覚を持てと。学業に専念しろと。

あんな歌手と、フラフラ遊んでる場合、ちゃいまっせ!

そして、そもそも後継者と歌手の結婚はあり得ないと言い切る。いっときの迷い、ままごとだとも。時代的には正論だろうなと納得する面もある。恋人と別れて出陣する人もいるわけだから。

"あの女は野心家や、もしかしたらボンのことも利用してるかもしれまへんで"

坂口支社長そこまで言うかと思うが、これはまあそう。これまでを客観的に見たら視聴者的には同意できる。梅丸歌劇団に入る時からそうじゃん。

次週予告

今週の締めは、スズ子と坂口支社長が睨み合うところで終わったけれど、次週予告を見る限り坂口は即撃破された模様で、ラスボスの愛助の母村山トミ攻略が描かれる感じ。

今週は太平洋戦争折り返しとなる半年間が描かれた

昭和18年6月5日〜昭和18年10月。それを象徴する事項として山本五十六元帥の国葬と学徒出陣を出している。開戦から1年半、東京大空襲まで1年半。

愛助と愛知巡業で出会って、坂口と対峙するまでが半年たったと。意外に時間経過してるな。

この昭和18年は、太平洋戦争が始まってから、スズ子を含む東京で生活する者たちの生活基盤が破壊されるまでの折り返し地点。もう新聞を読んで笑顔で万歳したり熱く語るモブを描くこともない。