Golden Time

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【コントが始まる】第10話 最終話 春斗と里穂子の関係分析


これまでのコントの抜粋のあと、「引っ越し」のオチ部分だけ流される。その間、里穂子のモノローグがある。コントの終了と同時に今度は春斗の独白。メイン二人の結末が描かれることの期待が高まる導入。そして、クライマックスでは、この二人が対話する。二人のモノローグが、重なって会話になっていくようで、目には見えない流れを感じる。最終的に二人は泣いている。

ちゃんと別れをする瞬太

旅に出る瞬太。「ボギーパット」の大将と親子の別れみたいなのやってる。その後、跡を継ぐのだろうなぁ。高校卒業後、1人ゲーマーとして暮らし、マクベスに加わり3人組となり、そしてまた1人に戻り活動する。こういうの瞬太らしい。

つむぎとも出発の話をする。最後の晩餐はもちろんミートソースのスパゲッティ、粉チーズ多め。

人との繋がりがなかった瞬太だが、マクベスで友情的なものを、大将から父親的なものをつむぎから恋人的なものを得て変わったのだが、その上で冒険の旅に出るの、やはり一匹狼の血が騒ぐのかな。

冷蔵庫を賭けたジャンケン

冷蔵庫を賭けたジャンケンシーン。やはりジャンケンの騒々しさは痛々しい。大人になる途中の高校生で時間が止まっているというより、大人になるのに失敗して中学生に劣化してしまっている感じ。以前から痛々しかったが、最後は泣きながらなのが痛々しさを倍増させている。

部屋探し

春斗だけ次の住居が決まっていない…決まっていない?兄が就職で出て行ったから、実家の部屋が空いていたはずで、現に両親にも家に来いと言われる。しかし春斗は新しい部屋を借りる選択をする。これの意味は、色々解釈可能であるが、しかし真実は本人にしか分からない。まあ、ドラマなのだけれど。

里穂子の就職先

結局、分からないまま。「最新のマーケット情報は以上になります」という同僚の報告で解散になる会議シーンはあるが、何の仕事なのかさっぱり分からなかった。

例の夜のブランコ

瞬太とつむぎが並んで座り、潤平と奈津美も並んで座った夜の公園のブランコ。ここに座れば、『コントが始まる』の世界では、恋人もしくは将来の恋人確定演出。そんなブランコのある公園で、過去にも何回か二人で話している春斗と里穂子。これまで、里穂子のみブランコに座ったことはあった。しかし二人並んで座ることはない。最終回に期待が高まった。そして二人は、奥にブランコが見えるベンチまで来た。しかしベンチには座るが、ブランコには移動しないまま終わる。つまり春斗と里穂子は付き合うことはなかったということ。主人公とメインヒロインが、恋の予感を全く感じさせないまま、最後の最後まで引っ張って、最終回でも平行のまま終わらせている。あくまでマクベスのメンバーと1ファンのスタンスを保ったまま、身の上話をしている体裁を維持しており、最終回でも、人生の岐路において出会い、互いに影響を与えあった仲ではあるが、恋愛面で運命的なものが何もないまま終わった。ベンチからブランコに近寄りさえしなかった。非常に良い感じ。

里穂子は箱推しだからこそ

里穂子が、あれだけマクベスと密な関係を築きながら、春斗と下手にくっつくのではなく、あくまで1ファンのままでいられたのは、箱推しだったことが大きい。そのおかげで、つむぎと瞬太を取り合うこともなく、潤平を巡って奈津美とバトルしなくて済んだ。箱推しだからこそ、あそこまで近くにいられたと言えそう。箱推しは偉大。

コント『引っ越し』

相変わらず、面白くない。今まで以上にどこを見れば良いのか分からないくらい面白くない。面白い部分を放送ではカットしているのだろう。とにかく面白くないのが、マクベスぽくて愛しい。

カルロス

結局、何が何だかわからないままの存在だった。恩田を演じる明日海りお氏関連の宝塚ネタなのかなぁ。分からない。ただ、瞬太の旅先で日本がチョットできる外国人の名前がカルロスだった。うーん、カルロスのオチをこんな風に消費するのは納得いかない。恩田のカルロスは、恩田の妄想の中、宝塚的世界の男役が演じるような高貴なキャラでなければならないから。何で「なければならない」なんて書いているのか自分でも分からないが。

まあ、そういう意味で、カルロスだけは回収的なことは要らなかった。不思議だ。

高部先生の息子の歯の痛みの原因

息子によると、虫歯ではなかったと。ここ、わざわざそうする必要なくて、虫歯が2本あったから治しましたで良いはず。それをわざわざ虫歯じゃなかったというセンス。歯医者のくだりは、ネットでは、歯医者がいなかった=敗者はいないとされていたから、痛みは敗者の痛みと解釈できる。それがと元々想定された痛みではないということか。わかりにくいが、何か敗者に関するセリフだろう。虫歯ではないなら歯医者はそもそも要らないことになる。つまり、残酷な解釈をするなら、(コントの世界では)敗者はいらないということか。ラストライブでの発言なので、これはありそう。わざわざ子供に言わせている点が怪しすぎるし、これを春斗の方から聞いているのが哀しい。

紙あげると異常に喜ぶ

里穂子のマクベス愛の片鱗。チラシにしろポスターにしろ、紙はその時だけのために作られたもので、そもそも保存を目的としない。だから終わったら普通は捨てられる。捨てられるが故に、ピンとしたままの状態のものは超レアになる。それをファンは分かっているからこその異常に喜ぶ姿勢。

まあ、楠木が渡せるのは、ライブでの使用済みポスターやデッドストックのチラシだろう。これらは一切折れ目のついていないものもあるはず。しかし、里穂子が真に欲しがるのは、その存在におそらく里穂子は気づいていないだろうマクベス三人が共同生活する部屋に貼ってある歴代ライブのチラシ。これは日焼けしたり折れたりしているだろうが、新しいライブの度に貼られ、累積していったであろうもの。マクベスの思い、歴史が詰まったチラシと言える。これ、部屋を出る時、三人はどうしたのだろうか。瞬太が小道具を捨てられないと言っていたので、三人のうちの誰かが持っていったかもしれないし、皆で分けたかもしれない。しかし、もし捨てたのであれば、里穂子が残念がるであろう。描写はないけれど、もらっているかもしれないが。

宴の後

大オチは、それか!第1話の『水のトラブル』に戻るのね。

最終回のエンディングが、第1話のオープニングにリンクしてて、コントとリアルの結合関係が完結し、ループが完成した。これで1つの小宇宙ができた感じ。潤平と一緒で、しばらく独り笑いが止まらない。