Golden Time

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【家族募集します】第5話 家族の形は家族ごとにある


シングル親子3組の絆が生まれつつある中に4組目が入ってきた第4話に続く第5話。4組目の父親を演じる橋本じゅん氏が良い感じに3組を翻弄させる…と見せかけて、翻弄される役を全うする。それにより3組の親と蒼介が引き立った回。話が発散するかと思わせてラストはビシッと締まった充実した回。

めいくの目線と俊平の目線

いつきと同一目線で接している。来てくれてありがとうと言う俊平。こういう、子供を一人の人間として扱う方法は、意図して身につけるようなものではなく、自然に身についているのだろう。この二人のキャラとして成り立っている。そんな俊平とめいくは今回は脇役で、今回は、黒崎と礼のダブル個人回。キャラの使い方素晴らしい。

黒崎なりの悩み

5年子育てから離れていたら、それはどうすれば良いか分からず悩むだろう。しかし黒崎は打ち解けようとする気持ちはある。それにしても、待たせて待たせて、最後に笑顔を見せる演技って視聴者の期待が待たせるだけ高まるわけで、大変な役。何ともぎこちない笑顔。そして、黒崎を演じる橋本じゅん氏はサスガということが分かる。これを優しい笑顔と評する蒼介も良い。ぎこちないけれど優しい笑顔。なんとも言えない。

トリプルブラック

スーパー戦隊におけるブラックは年上キャラ。その意味でブラックのお面はピッタリ。ただ、ブラックは通常、単に年上というだけではなく先輩的キャラなのだが、『#家族募集します』の中では、シングルファーザーとしては後輩の位置付け。スーパー戦隊的にはグリーンの役回りというのがアンマッチで良い。

客としての元?夫

礼の意思に関係なく蒼介は、礼の元?夫を引き込む。成り行き任せの生き方のトライも考え始めた礼であるが、最初にしては少々ハードルが高い。

礼の気づき

黒崎の生き方はストレートなのだが、それに感化された礼の気づきと、メイクから学んだ成り行き任せの方針が、元?夫と正式に離婚を決意させるというのは、元?夫だけでなく視聴者にも飛躍しすぎて理解できないこと言ってる。

にじやフェス

商業的に大成功を収めているのは明白で、これは今後につながる。店の2階を貸し出すことを思いつき、とりあえずの成功をみた蒼介としては、第2回、3回を企画しないわけがなかろう。ということで、にじやという店はこれまでとは違う形態になっていくのかもしれない。それはにじやの店主銀治が望むものなのかどうかはよく分からない。とにかくにじやは蒼介の手によって変えられていくことだけは分かった。

ナチュラルボーン搾取者

今回、にじやの2階に住む俊平含む3組の親子は、にじやフェスに協力させられている。これ、おそらく無償。その点で家族と言える。家族は家業を対価なしに手伝うことが多いから。しかし、俊平らは実際は他人。家計も別。それどころかにじやフェス企画者の蒼介に家賃を払っている。それを蒼介が勝手に『家族』と呼んでいるだけ。つまり、3組の親子は蒼介に良いように使われているのである。蒼介は搾取の天才、ナチュラルボーン搾取者である。