仕事の模型、砂の城を壊すことは、過去を捨て前を向く意識。一方、それを思い出として写真に残すというのは過去を忘れたくないという感情。俊平と礼がくっつくような流れで話は進むのは、過去を捨て前を向く意識なのかも。そしてみどりのことを思い出として消化できれば、俊平と礼は結ばれるのかもしれない…が、何か違和感がある。これでは、同じ屋根の下で男女が暮らせば、くっつくものというだけのドラマになってしまう。
うちの家族とも相談します
上司の枕崎から、夏休みとってどっか行ったらと言われて俊平がこう返している。「うちの家族」!どんだけ蒼介が募集した家族に馴染んでるんだと。礼は礼で「今は家にいるのが楽しいから」などと言っている。蒼介が有料で集めた家族は、顧客のニーズを満たしているということだ。
じんわり成果が出ている
蒼介の言う通り、プロモーション活動が功を奏してにじやにランチ客が現れてきている。蒼介はビジネス勘が働く設定か。
「やっぱりこの夏休みは特別な思い出を作ってやりたいんだ」
この黒崎のセリフは正しくない。黒崎が言いたいのは、「やっぱりこの夏休みは自分のために特別な思い出を作りたいんだ」でしょ?元妻が戻ってきたら、いつきとの生活も解消してしまう。だから思い出をつくりたいのだと。
勤務中に子供と行く海の検索しても問題のない職場
これ、職場が良いのではなくて、俊平の妻みどりの第一作がこの会社にもたらした利益がなせる技なのだろう。とにかくみどり名義の第2作を出したくて仕方ないのなら、勤務中に多少プライベートなことしていてもお咎めなしというのも分かる。社運をかけるとまではいかなくとも、俊平の所属する部署では、「みどりの2作目」が出ると出ないとでは大違いなのだろう。
また作れば良い
…黒崎のこの言葉。砂の城に対するものである。また自分が仕事で失敗したプロジェクトのことでもあるのだろう。意味が測れない。そんなに単純にはいかないことは自分が一番わかっているはず。単純に人生はやり直せば良いとかそういうことではないような気がする。また、砂の城と仕事のプレゼン用模型を絡めるのは、ドラマとしてはありがちだが、何か今回は余計な気がする。今回は単純に子供との対話のみにフォーカスを当てれば良かった。
銀爺ちゃん倒れる。このドラマでも最終章で主人公に近い人物が倒れるのか…
どうしてこうテレビの連続ドラマでは最終回直前で人が倒れるのか。前日放送の『推しの王子様』でも主人公が膝から崩れていたが。ただ、『#家族募集します』は、擬似三世代同居の話であり、祖父世代が倒れるということは不自然ではない。その意味で、このドラマの制作陣は一枚上手。