田中要次氏が演じる打本の個人回。これまで地味にしていた打本が表に出た途端、言動がはっちゃけた。他のアバランチメンバーにも分かるように他人に関わるようになってきた。こういうドラマ的な変化は好き。しかし、もっとメリハリつけてはっちゃけても良い気がする。居場所を与えられ、安心した感じは牧原やリナと似ているが、過去に特に誰かを失ったわけではなく、強過ぎる正義感から上司を陥れた過去があることと、仲間っていいよなというセリフを言っていたことから、内に秘める怒りの質は違う。愛する人を失ったパターンが2人続いて、内に秘めた正義を燃やす人間が登場したのは目先が変わって良い。
ウチさんと呼ばれる男
「ただのヤベェやつじゃん」と言う羽生の打本評は、爆発力を秘めた言葉。打本はこれまで静かだったので、その豹変ぶりが良い。打ち解ける前と後でスイッチが入ったかのように接し方が変わる人間は確かにいるので、そのタイプと理解できるキャラ。演じる田中要次氏は、凄みのある役も穏やかな役もこなせるので適役。
牧原:笑い事じゃない。俺けっこういろいろ言っちゃってんだけど。石器時代とか
羽生:終わったな
山守:ピュアな人なのウチさんは。純粋に曲がったことが嫌いなの。
羽生:ピュアの角度が難しいなウチさん
このやり取りで、ウチさんのアバランチ内での豹変ぶりが分かる。今後、そのキャラで色々やらかして欲しい。特に牧原とは面白いコンビニなりそう。ただ、そのピュアさは内に向けられたら、アバランチを破壊することになる。山守のアバランチ設置の思惑次第では、打本は騙されたと感じ、車両爆破のようなことを再度起こしかねない。シリアスな個人回があれば、そういう展開も予想できる。そういう意味で「ただのヤベェやつ」。
不幸に堕ちた人を騙すウチさん
ウチさんが治療で通っていたのは、病院と揉めている患者の肉親を探すためだったのか。かなり地味な仕事。たまたま病院のロビーで医師に詰め寄る女性を見つけたからよかったものの、そうそうそんな人が見つかるわけはない。ウチさんは運が良かったのか。
それにしても、「安全医療ネットワーク主任馬場鉄雄」って誰。結局、肉親の悲しみを利用したことになるのではないか。アバランチがやったのは復讐にはなるし、結果的に肉親が言っていた真実を知りたいを満たすことにはなるが、それを患者の肉親を騙すことで実現しておりなんとも後味が悪い。アバランチに爽快感がないのはそういうところ。
大山内閣官房副長官を内側から崩そうとするアバランチ
西城は秘書の福本に揺さぶりをかけようとする。しかし大山の行動を逐一教えろというのは、ちょっとストレート過ぎる。
しかも福本はなんとなく西城の怪しさに気づいたようだし。ただ、こらも含めて山守の策略に見えなくもない。
警察手帳を活用し過ぎる西城
アバランチ活動に簡単に警察手帳を使っているが、その内、身元がバレるよ。西城は自分の身の危険に気づいているのかな。
アバランチTV
アバランチの行動はアクセス数稼ぎのyoutuberと同じになってる。やり過ぎじゃないかという気がしてきた。独りよがりの正義の名の下の暴力がエンタメとして流されるの、まんまお騒がせ系youtuber。
関東医師連合会長
何で動画撮影用カメラの前でペラペラ話すかな。自分は動画見てそこに来たのだから、まだ配信されている可能性くらい気づくはずなのに。ちょっとこの辺りの描写が甘い。それはともかく、配信の中で大山の名前を出している。大山の名前が配信されていることになるけれど、これが不問なの不思議。
罪と罰
関東医師連合会長は、色々暗いところがあったと思うが、外科医は単に指示に従っただけ。確かに倫理的に優先づけが間違っていたが、それでネットに晒されるのはちょっと罰が大き過ぎると思う。治療しなかったわけではないし。その点の辻褄を合わせるために、格闘家というキャラ付けし、羽生を倒そうと襲いかかる演出を入れたのだろう。しかし、そもそも羽生がけしかけており、医師の方はつられてしまっただけ。やはり罪と罰が釣り合わない。ネット晒しは手下的な小物には酷に見えて、アバランチに対する肯定感を下げる。
次回は羽生個人回!
折り返しの第5回は主人公回。折り返してからは、さらにスピードアップし、怒涛の展開になるのだろう。
後半予想
後半は、アバランチと巨悪の正体暴き暴かれの生き残りをかけたオセロゲーム的展開になるのだろう。予感としては、アバランチ側も一人一人暴かれて、落伍していくみたいな気がする。その場合の1人目は毛髪で正体のバレたリナだろう。