Golden Time

時はお金で買えません

【ちむどんどん 】第97回 これまでの方法では解決できない


これまで『ちむどんどん 』でのピンチは、単発のトラブルで、誰かの献身的な協力によって打開することが多かった。しかし、妊娠出産は、誕生したら以降何年も育児が続くもの。飲食店経営も失敗したら途端に借金ができるし、意地になって進めればその額が増えていく。今回の問題のレベルがこれまでと変わったことは、クライマックスが近づいているからなのであれば、金曜日に解決することはないだろう。逆にこの問題も金曜日に解決していたら…制作のイージーさは本物だということになりそう。

子育てと仕事の両立というレベルを超えている

暢子がやろうとしているのは、単に子育てと仕事の両立というものではない。これからまさに飲食店を開店し軌道に乗せるという店舗経営の大事な時期と、妊娠が重なっているという状況。店舗開店だけでも精神的肉体的大変なはずなのに、さらに妊娠というのはいくら何でも無茶。

大城の申し出内容

十分足りるか否かは分からないが、妊娠中の経理の仕事と産休の話は、店舗の賃貸料の足しに十分なる金額を想定しているのではないか。だから心置きなく開店を延期しろと言っている。

大城:今が最善とは思えない。

暢子:今諦めれば、やんばるの姉が出してくれたお金も無駄になってしまうんです。次に開店資金がたまるまで、また何年かかるか分かりません。

ここが微妙で、大城はそれを補填するために、暢子を経理で雇うし産休も与えると言っているのではないか?その辺りを大城も明言せず、首を振るだけで、その後、妹の話に移ってしまうから分からない。

大城が妹の話を出して色々説得を試みるも、暢子の返事は、

話してくれて、ありがとうございます。今まで以上に気をつけます。自分の命と新しい命とどちらも大切にします。

だけ。何なのか。心構えの宣言をすれば実現するのか…ああ、『ちむどんどん』ではこれまで、こういう場合、実現してきたか。

この子と一緒に頑張りたいんです。

このセリフ、根本的におかしいと思える。なぜお腹の中の子は、暢子のやりたいことのために頑張らなければならないのか。しかし、考えてみれば、比嘉家は、そうだった。個人に何かあったら、家として対処してきた。暢子はそれを自分の子供にも求めているだけ。

諦めたくないんですと言う暢子に、大城は諦める

こんなのばかり繰り返されるのだよなぁ。比嘉家は、根負けさせて打ち破るスタイル。

結局、大城が折れて、条件を出すことになる。

①店の味を任せられる料理人を雇うこと

②店の看板メニューを決める

③心身ともに健やかでいること

うーん、最初の2つは決めの問題だからまだしも、3つめは、難しいな。事業が上手くいかなくなったら、それは心身ともに健やかではいられなくなりがち。これだけは心のあり方の問題。大城が挙げた例は上手くいっている場合に心身ともに健やかでいることだけ。上手くいかなくなった時の心身の健やかさはあえて言っていないのだろうなぁ。やはり大城は暢子に甘い。結局、最終的には大城は、『フォンターナ』から独立した者は金銭的支援をしないと言っていたポリシーさえ曲げてしまう気がする。

想定リスク

暢子が出産も開店も行うに当たってのリスクは、和彦が退職し安定した収入が見込めなくなっているという金銭的なこと。それなのに和彦も暢子もその点はあまり気にしない。何と言うか、和彦のフリー記者と暢子の新規開店のどちらかが失敗することは考えているが、両方失敗というか難しくなることは想定していないっぽい点がリスキー。

想定アドバンテージ

考えようによっては、和彦はフリーなので、子育てと家事にマンパワーを割くことができる。これを和彦が受け入れられるかだ。これまでのところ、2人の食事を和彦が作った描写はない。暢子の場合は2回描かれていた。このような描写が意味を持つならば、和彦が家事が出来るかは否定的に思える。あとは、本人のやる気の描写次第。

重子の離婚要求

暢子さんの独立を控えた大事な時期に2人の経済的基盤を揺るがして責任感に欠けてます。暢子さんの夫としてふさわしくない

暢子ではなく和彦を責めらが故の離婚要求なのか…重子、むっちゃ公平公正な人だな。確かに和彦に問題があると思えてきたし、和彦の父史彦も、和彦みたいな生活力の無い人間に思えてきた。というか、多分そう。重子がまともな人なのか。

これは意外な展開ではある。和彦に問題があると言うのであれば、重子は筋を通す人のようだから、離婚の際には暢子に対し何らかの補償をすることも考えているということだろう。

そんな重子の懸念に対して、暢子が大丈夫ですとか言うため、

暢子さんのお店が軌道に乗るまで、これから2人でどうやって生活していくの?

と言わざるを得ない。これ、凄く遠回しに資金援助を申し出ているのではないかな。離婚という強い言葉を出しながら、離婚が嫌なら、叔父の銀行やいとこの広告代理店、大叔父の商事会社に勤めろという代案を出している。

呑気な和彦

重子がこれからの金銭的問題の解決策として色々提案しているのに和彦は、「就職活動はしない。フリーランスの記者になる」とか言ってる。挙げ句の果てには、

自由に動けるし、これまでよりももっと時間を取って深い内容の仕事ができる。いずれは父さんの夢を受け継いで、僕なりに沖縄のことを一冊の本にまとめてみたい。

夢を受け継ぐ…かぁ。

確かに収入は減るだろうし、生活は苦しくなるかもしれない。でもやりがいと喜びが。

とか言っている。このやりがいと喜びは、趣味というか自費ではできないのか?誰かに金を出させてやらなければできないことなのか?ということを、おそらく和彦は考えていない。誰かがお金を出してくれるはずだと思っている。そして、現状、売り込みを行なっても誰も引き受けてくれない。いや、1件、提示があったが、金銭的な問題で和彦の方から蹴っている。これは厳しい。

大城も重子もリスクを見ている

一方、暢子と和彦は、やりたいことをして生きていきたいと言っているだけでリスクを見ていないし、見る気がない。その点で不一致があるのは議論として致命的。特に、重子は暢子の妊娠を知る前に既に和彦のどこにも勤めないフリー記者のリスクを指摘しているのだから、重子としては子供が生まれるならなおさらリスクを取らないだろと言ってさえいる。しかし和彦の返事は、「とにかく、そういうこと」だから目も当てられない。完全なお坊ちゃんということかな。暢子は暢子で「うちは和彦君のやりたい仕事を応援したいです」とか言い放つ。いや、重子だって応援したいと思うよ。重子はリスクの話をしているだけなのだから。続けて「うちもお店を開きますし、お金のことは大丈夫かと」とか暢子は言う。いやいやいや、開店で何が起きるかわからないのに和彦の収入が安定していないことがリスクだと考えているのだから。暢子の出店が、お金のことで問題になるかもしれないのに。既に200万円失っている人が何を言うかと。共倒れリスクも高そうなのに、どちらかの失敗さえ、適切に想定していなさそう。

暢子はようやく挫折するのかな?

ここまで何が起きても、誰かが助けてくれた。しかし妊娠、出産、子育て及び店舗経営のお金の問題は金額も桁が変わるだろうし、他者に頼ることが難しくなる。

重子の挙げた子供の名前候補

男子の名前には、和彦、史彦から1字とった候補。女子の名前候補には、それに加え、暢子の「暢」を取ったもの6個と、重子の「重」を取ったもの2個入れている。重子は、自分の名前から取ったものを暢子からのものの1/3にしており、ちゃんとわきまえている感じが好印象。

重子は、和彦を叱りながら、孫誕生についてはノリノリだったが、これ、分かる。

結局、お金の問題は自分が出せば何とかなると考えているのだろうなぁ。和彦のことはもう諦めて次の世代に賭けるのある意味正しい。

暢子の考える雇う料理人の条件

①沖縄出身じゃなくてもいいんです。

②沖縄料理の経験がなくても構いません。

③料理人として幅広い知識と腕があって、料理にまっすぐな人であれば。

ん?③は、どういうことなのだろう。料理人として幅広い知識と腕とは?暢子自身はあるのか?イタリア料理以外経験がなくても良いのか?まあ、これは考え方の問題で、クリアすべき基準は暢子次第だから良いが、こう言ってしまうと三郎は暢子のために料理人探しを手伝おうにも動きづらいだろうなぁ。

食い逃げ

矢作さん、「まさかやー!」とか言ってる。ん?場所も鶴見であり、これは、即戦力なのか?というか食い逃げしてるとか、妻子はどうしたのだろう。

ところで、『フォンターナ』権利書窃盗疑惑があり、暢子に暴言を吐き、食い逃げの現行犯の矢作が、『ちむどんどん 』の料理人に抜擢されるのだろう。たしかに大城の言った「店の味を任せられる料理人を雇うこと」は守れるとは思うが、暢子の条件「料理人として幅広い知識と腕があって、料理にまっすぐな人」は満たすのだろうかな。それ以前に、店の味は任せられるかもしれないが、窃盗疑惑と食い逃げの現行犯に店のお金は任せられないだろ!どうするのこれ?