Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【ちむどんどん 】第108回 退かぬ!媚びぬ!省みぬ!の為の休業


何のために休業するのかがちょっと想定外。暢子は一旦諦めるのではなく、攻めるために休業するのか…と言いつつ、そんな予感はなくもなかったが、本当に進むのかと言う感じ。もう後戻りできないところに行くのね。

「改装中のため、しばらく休業します」という貼り紙をして休業に入る

開店2〜3ヶ月の店が改装中という言い訳で休業するのは、まずくないか?お役所からの指導があったのか?とかいらんことを想像させるぞ。しかも、実際は改装などしないのだから。東洋グラフのヨイショ記事を見て来た客は、この貼り紙を見て衝撃を受けるだろうな。

料理の味やメニューを見直す?

え?まだ美味しければ客が来るとだけ思っているのか?それ以外の要因が有るか無いか考えないのか?メニュー見直しは、多少意味はありそうだが、それにしても、立地や客層の見直しは要らないのだろうか。

暢子を励ますお食事会

そう言う話なのかなぁ。励ます…かぁ。大城の帰国祝いという名目の、暢子を励ます会という名目の、大城に暢子のアドバイスをさせる会に、和彦はしようとしているのかな。しかしそのアイディアは、田良島が出して、和彦は頷いているだけだな。和彦本当に何も考えてないのか?

二ツ橋を強引に引き入れる和彦

大城オーナーに忠誠を誓っているも同然の二ツ橋に対し、大城のポリシーである独立した者の手助けをしない決めごとを騙して破らせるようなことをさせようとするのはどうなのよ。

ただ、これにより二ツ橋の邪悪な顔が出てきたと言える。二ツ橋は食事会に矢作を誘う。必要がないのに。それがどういう結果になったかは、描かれた通り。矢作は『フォンターナ』の従業員に嫌味を言われ、出された肉料理は客に出せるものではないというイジメを受ける。これ、二ツ橋はどこまで関わっているかはともかく、少なくともこうなることはわかっていたはず。二ツ橋に高嶋政伸氏を起用した意味がここにあったのかとは思うが、こういう陰湿なのは見たくないし、ストーリー上、必要ないと思う。これは儀式の意味があり、『フォンターナ』従業員は矢作を許したと解釈するには、やり方が幼稚かつ陰湿であり厳しい。

大城オーナー帰国?

どんなに長い出張なんだよ。何しにそんな長期出張していたのか描写はあったっけ?

暢子が勝手に開店を進めて、行き詰まるまで大城が関与せず放置するには、これしかなかったのかな。いや、逆に、大城が独立した者には関与しないというポリシーを破らせるには帰国祝いを理由に会わせるしか思いつかなかったというのが正解かな。帰国祝いの会の真の意図を大城は気づかなかったのは、大城らしくないので、これは気づいて敢えてアドバイスしているのだろうな。

いきなりアドバイスから始める大城

大城:最大の問題点は何だと思う?

どんな店にも共通して言えることは…

え?アドバイス?独立した者にはしないのではなかったのか?お金を出さないだけで、アドバイスはするのかな?いや、今回わざわざ二ツ橋に、

独立した従業員に、アドバイスしたり手助けすることは一切…

と言わせているので、大城自らがポリシーを破ったことになる。そうだとすると、その理由が必要になるのだが。やはり、前々からそんな感じはしていたが、大城は暢子に甘いというか、特別扱いをしているということだろうな。

矢作の登場でアドバイスは中断されたが、最後、見送る時に、大城は暢子に、

一番の強みは、同時に弱みでもあるということ

と伝えている。これ、暢子の理解次第で何とでもなるし、的外れになる可能性もある酷いアドバイスではないかな。暢子の強みを暢子自身が正しくと言うか大城の考える通りに理解していることを前提にしているの、リスクでしかない。

矢作の『フォンターナ』来店

料理長の二ツ橋が招いた客だというのに、また、大城も「久しぶり。元気でした?」と言うのに、よりによって接客担当のホールスタッフが「今更、どの面さげて」と悪態ついてどうするの。しかも身内の食事会ならまだしも、外部の田良島や、和彦、智も参加しているのに。あくまで矢作は二ツ橋に招かれたということを理解しなければならない。これ、ホールスタッフが独断でやったと言うより、二ツ橋の仕業なのだろうか。二ツ橋は、矢作の肉を見て微妙な顔をしてはいたが。いや、大城のいるところで、大城の帰国祝いの場でやっているので、大城も承知、いや、大城の指示でやっている可能性さえある。『フォンターナ』は、どんな組織なんだ。また出席者も何も言わないところを見ると、矢作以外全員知ってて行われている可能性さえある。そうなると、矢作を大城の帰国祝いの会に呼んだことはイジメとなる。客、料理人、接客担当全員がグルになったイジメ。矢作の料理のおかしさに隣の席の智が気づかないのがおかしい。

また来てるかもしれないし

そんなこと言って『フォンターナ』に入っていくのありえん。東京の住み込みの水商売と想定する清恵が『フォンターナ』に来るわけないでしょ。あかんこれは。ただし、賢秀の中では、『フォンターナ』は暢子が勤めていたことから、カジュアルなレストランという認識なのかもしれない。書いてて無理があるなとは思うけれど。

そもそも、大城の帰国祝いの会は、通常営業時間外に行われていそうであり、賢秀はそういうのもお構いなしに店内に入ってきたということになるのではないか?やはりこの人ダメだ。清恵の過去を責める資格は全くない。

嘘はつきたくないとかいう暢子

正直ではなく馬鹿正直ということか。今回賢秀がことわざを言っていたが、まさにこれは、嘘も方便のケース。賢秀に『ちむどんどん 』がうまくいってないことを知られたら大変だろうとは思わないのかな。それと比べても嘘をつくことがダメだというのかな。ただし、和彦と智にすぐ説得され納得する。理解は早い…のは、そうか。ただ、それを聞くか否かは別。だから強情な反論をしてしまうこともしばしば。

あと、嘘はつきたく無いという強い信念を持っていたら、よりによって愛に対し、和彦を諦めると言っておきながら、今は暢子自身が和彦と結婚してしまっていることに対し、何か思うところは無いのかな。暢子は、正直は正直でも、馬鹿正直かつ自分に対して正直なだけなのか。

まあ、そもそも、嘘はつきたくないと言いながら、休業中の貼り紙に「改装中のため、しばらく休業します」と書いているからね。嘘じゃん。再オープン後、客に「どこを改装したんですか?」と聞いてほしい。

とにかく、嘘を異常なまでに毛嫌いするが、金銭に汚いことには全く無頓着な賢秀と暢子の感覚が自分には馴染めない。

まあ、暢子としては、比嘉家かそれ以外かだから、比嘉家の人間に対してのみ嘘はつきたくないということなのだろうな。

嘘を極端に嫌う暢子と賢秀

暢子は店の経営不審を賢秀に話さないことに対して嘘はつきたくないと言う。一方、賢秀は清恵に対し過去を話さなかったことに対し嘘をついて騙したと言う。嘘に対する2人の過敏さは何を意味するのだろう。暢子の愛に対する裏切り行為や、賢秀のこれまでの詐欺的行為を本人たちはどう考えているのだろうか。何というか、自分が他人に対し嫌なことをするのは何とも思わないが、自分がされたら怒る性格にしか見えないのだが。

豚に真珠、豚の耳に念仏

何故か適切な、いや不適切な諺が、スラスラと2つ出てくるのか。賢秀のキャラから見て、らしくないな。

一番の強みは同時に弱みでもあること

大城のこのアドバイスの意味。これが突破口になるのだろうが…大城も含めて、『ちむどんどん 』経営からとりあえず撤退しろとは誰も言わない。大丈夫なのだろうか。そもそも『ちむどんどん 』もしくは暢子の強みって何だ?

二ツ橋が矢作に飲み直しを提案

二ツ橋が、

ずっと見てましたよ。今日はよくこらえましたね

と言ったのは、少しおかしな話。二ツ橋は自分が矢作を店に招待しながら、結果的にホールスタッフに嫌味を言わせてしまって他の客の前で矢作のメンツを潰しているし、肉料理は矢作だけ切れ端みたいなの出してる。この嫌がらせについて、少なくとも二ツ橋は知っているから、「ずっと見てましたよ。今日はよくこらえましたね」と上から目線で言っているのだろう。着座位置的に大城には見えない。ついでに二ツ橋からも見えないのだが、二ツ橋は分かっているどころか、二ツ橋が指示していたのかもしれない。矢作が発見されるくだりで、大城と二ツ橋には既に謝っているから、二ツ橋としては、他の従業員に対しても矢作が謝る機会、矢作が罰を受ける機会を作ってやったという認識なのかもしれない。

いずれにしろ、過去しでかした昔の職場に客として来て嫌がらせを受けても顔に出さなかった矢作は肝が据わっていることは言える。だからこそ、ラストで『ちむどんどん 』の中に入らず立ち去った矢作の心中が気になる。

二ツ橋が矢作に飲み直しを提案した理由

単に矢作に「これから店に戻って、出汁の確認を」と言わせたかったからだけなのかもしれない。以前の矢作なら、時間外だから帰ると言うところを心変わりしたということを表すために。しかし、嫌がらせの首謀者の可能性のある二ツ橋と飲み直すなんてあり得ないということの方が大きそう。個人的には、矢作が「これから店に戻って、出汁の確認を」と言ったのは、矢作の成長というより、矢作が暢子に取り込まれ、良い様に使われる入り口に立ったというように思える。

「うちがもっとしっかりしていたら」

和彦と暢子で、矢作に給料が払えないから、矢作のために辞めてもらうしかないと相談している時の暢子の言葉。まあ、このシーンではこう言うしかないのだが、暢子の店舗運営に対する言動が抽象的すぎるのが毎回気になる。自分ごとになっていないから。

暢子がこう言う抽象的発言をするのは、大抵自分では何もせずに、誰かが何かしてくれるのを待っている時だというのを経験上、知っているから、要らんことを考えてしまう。

二ツ橋と矢作のアドバイスは全く無視

一旦撤退せよという意味の休業を、二ツ橋も矢作も勧めていたと思うのだが。暢子は、立て直しのための休業としている。しかも、和彦、智のみならず、二ツ橋と矢作もその進め方に何も言わない。これは和彦が企んだ大城の帰国祝いの会で大城が撤退を言わなかったからというのもある。二ツ橋も矢作も大城に何か言える立場ではないから。何か結局、「私失敗しないので」になりそう。

暢子と大城が談笑するための食事会の料理を作り給仕する『フォンターナ』従業員の気持ち

どんなだろう。これはこれで複雑ではないかな。大城のポリシーに反する独立した者にアドバイスしようとしたシーンもあったし。

暢子と和彦の会話を立ち聞きし、立ち去る矢作

これ、矢作は立ち聞きした内容をどう考え、どう行動するのだろう。自ら身を隠すとかするのかな。しかし奥さんいるから流石に2度目の行方不明はないか。もしや、遂に矢作は無給で働くことを受け入れるのか?…それは暢子の思うツボだぞ。

そもそも、店の外から会話が聞こえてしまうなんて、どんなに安普請なの?だから改装中で休業なのかぁ…納得した。もしくは暢子と和彦は、どんなに大声で話しているのかという話。

『フォンターナ』のお食事会

すごく気軽に食事会開いているけど、支払いどうしているのだろう。その辺りの生々しい話が描かれていないから、さっぱりわからない。他の客がいないから、営業時間外なのかな。それとも貸切なのかな。適切な想定ができないけれど…あ、田良島以外、柔軟に仕事の時間が調整できる人ばかりか。田良島も勤め人だけれど、比較的自由になりそうだし。なるほど。しかし支払いの謎は解けない。

何か気づいちゃった

暢子がやりたかったことは、三郎から紹介されただけのイタリア料理のシェフでも、大城に独立しろと言われて始めた沖縄料理の店を開くことでもなくて、色々な美味しいものを食べたい…だった。で、和彦はフリーの記者。もうね、回り道したけど、暢子は料理記者になる運命なのよ。

今日一番の感想

和彦企画の「大城の帰国祝いの会」という名目の「暢子を励ます会」。歌子は呼ばれないが、賢秀は飛び入り。控えめな人間は、強引な人間の食い物にされるというのを制作は描きたいのかな。

今回は、四六時中暢子と一緒にいるはずの歌子が存在を消していた。ドラマ世界から消えてしまったのか?