Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【ブギウギ】(69)りつ子、1/3の時間を使って『別れのブルース』を歌い切る。


戦後の楽団活動は、ゆっくり始動という感じ。楽団員集合したところから、ほのぼのスタート。前回、闇市やギブミーチョコレート、宝くじ等、バタバタとした感じだったのが一旦リセットということかな。後半は4分強使ってりつ子の歌をじっくり聴かせる。エピソードとしては余り進んでいないけれど、スズ子とりつ子が、ここから再始動するということを印象づける回。まさに仕切り直しの回。

スズ子『ラッパと娘』のメロディ忘れてる?

料理しながらステージに向けたリハビリということかな。ずっと歌ってなかったからね。それを眺めていた学生服の愛助。復学したのね。しかも元気ありそう。

小夜どこにいるのか?

スズ子と愛助の夕食の場にいないのは良いけれど、家にはいるよね。1人で自室で食べているのかな。ただそうなると小夜の分は誰が作っているのかな。スズ子が1人で小夜の分も含めた3人分作ったのかな。

りつ子やつれてる…

映像だけでやつれてるの分かる。

晴れ晴れといけます(「行けます」とも「逝けます」とも取れるから平仮名なのかな)

思い残すことはありません

と言った特攻隊の若い隊員のことを思い、

歌は人を生かすために歌うもんでしょう?

戦争なんて…くそくらえよ!

と悔しさを滲ませるりつ子。やつれた姿がこのセリフの説得力を増す。

「晴れ晴れといけます」というのは、「行けます」とも「逝けます」とも取れるから平仮名なのかな。ただ、りつ子が思い出すシーンでは「晴れ晴れとゆけます」と言っている。いずれにしても同じだけれどカナを使い分けているの細かい。

りつ子、『別れのブルース』歌い切る

開始10分ちょうどのところでマイクの前に立ち、4分間超歌い切る。今回の全体のラスト1/3を『別れのブルース』に充ててるの凄いことと思う。

りつ子、歌い終わった時には涙。しかしスズ子に次はあなたの番と言う時には微笑んでいる。この辺りの感情はどんななのだろう。特に歌い終わった時の涙の意味。

りつ子が『別れのブルース』を今回のラストで4分超も歌ったということは…

次回の最初にスズ子も『ラッパと娘』をフルで歌うということだよね。歌とステージの描写が充実している。

日帝のステージに上がるということ

戦争の始まりから終わりまでを生きてきて、再び大きなステージに戻ることができたのは、ただそれだけで幸運だと思えるだろうな。軍人だけで無く、空襲で銃後でも死傷している人がいるのだから。ただ、スズ子もりつ子も戦争で人が亡くなることを抱えながら歌うことになっている。スズ子は身内の死、りつ子は身内ではないが自分を輝く目で見てくれた特攻隊の若い人たちへの思いを抱えている。これは軽いわけがない。しかしスズ子は比較的あっさり前を向くのに対し、りつ子は抱えたままなのが対比的になっている。

現時点で気になるのは、これまで登場した人たちの消息

ステージに戻り明るい話題が出てきたが、父梅吉や下宿のおじさんおばさん、劇団やはな湯の消息は未だ描かれていない。終戦後数ヶ月というのは、どうなのだろう。スズ子たちはあんまり気にしてない感じもするけれど。これから消息が描かれていくのかな。これは演出上仕方ないのかな。それとも当時は連絡もまともにできないだろうから、安否を心配はしながらも、確認する術がないので、こんな感じに時が過ぎていくものなのかもしれない。